きのうは寒かった。みんな牡蠣好き?
牡蠣のオリーブオイル漬け。

オレは生は苦手。だけど牡蠣フライや殻つきの
焼き牡蠣は凄い好き。牡蠣は見た目もエロティックだけど
取り扱いに苦慮するのも何かに似ていて。加熱しても
少し危うい薫りというか、荒ぶる感をまだまだ宿してて
でも熱を入れすぎるとちぢんで色気もそっけもなくなるし。
めんどくせ。なんで牡蠣と牡蠣に似た物ってあんな
複雑で気難しいのさ。焼き牡蠣なんていったってさ、大体
殻つきのやつなんてそうそうは手に入んないしさ。だから
結局冬の間、せいぜい5回ぐらいフライにして終わりでしょ?
オレたちはもっとあのぷっくりフルフルに唇を寄せたい。
OKキャプテン。最初だけ
最初だけ、慎重かつ繊細な指づかいでひだひだの
奥の汚れを振り洗いして。あとはソテーして
オイスターソースで味入れて、そのまま水気を飛ばして。
オリーブオイルに沈めてやる。好みのハーブ。オレは
丸にんにく、鷹の爪、ローリエ、ローズマリー、と愛情。
これが牡蠣か!あの跳ねっ返りな磯臭さゼロ。だいたいさ
磯、磯いったって紀元前からヒトは海を汚してきただろ。
たぶん今オレの舌の上にあるこれが牡蠣本来の赤裸々。
三十八億年前の海の、どこまでも透明な清々しさ。
うん。フルーティですらある。オリーブオイルが
果汁であるということを思い出させてもくれる。