たとえばラース・フォン・トリアーの
『アンチクライスト』や『ニンフォマニアック』は
結構毛だらけ猫灰だらけで、不肖キャプテンが
目をそむけたくなるほどのありがた山のホトトギスまで。
なので当然公開版は墨だらけ。そこのみを望んじゃないが
僕たちは物語の核心にたどり着くことすら叶わない。
『バベル』の菊地凛子は?
どうだったっけ。あれもシャルロット・ゲンズブールばりに
いや、ほどではないにせよ、カラダ張ってた気がするけど。
張ってた。


僕はお尋ね者なので駆け足でしかご紹介できないけど
多感な聾学生、千恵子のほとばしる激情をどうにか
フィルムに銀幕に焼きつけるにはパンツはいらなかった。
アヘアヘアヘ…と世間が喧しかったあの頃だけど
ヘアだけじゃないね。ホトトギスもだね。これがちゃんと
非合法の野良動画サイトとかじゃなく、オフィシャルに
オーソライズされたチャンネルから配信されてんだね。
もう変わろう。

たかだかこんな、目の粗いパラパラのGIFにさえ
さっきからエージェントがぴたり並走。下書きから
画像をかっさらってく。そのたび僕はスピードを
上げて、また緩めたり。僕も僕だが当局も当局だ(笑)
有毛だが不毛な、イタチとラットのつばぜりあい。
振り切るぜ。テケボリだぜ。