スカヨンが、不慮のオーヴァードーズで
脳の眠れる力を覚醒させてゆくにつれ
聖徳太子、気の達人、サイコキネシス…から
魔法使い、神へ、最後には'I AM EVERYWHERE'
もはや全存在が私、星になるどころか全宇宙に
姿を変えるまで。スカヨン、何がいいってさ
少し上向いた鼻がいい。リルビッツ、リルビッチな。
覚醒に戸惑い、畏れ慄き、ハリポタ化するまでの
前半がいい。モーガン・フリーマン教授の長々な講釈と
ナショナルジオグラフィックな獣の交尾映像、ベタな
パリ市街カーチェイスをばっさりカットすりゃあ、あと
絵に描いた餅みたいな向精神イメージをちょっきんで
丁度、世奇妙一話ぶんぐらいの短編秀作だったのに。
あとせめてスカヨンのカタチチとツーケのひとつやふたつぐらいなあ?
エンディングはデーモン・アルバーンの書き下ろしだ。
悉くベッソンとは反りが合わない。スティングとか。