房総九十九里心中 | キャプテンニッポンのソウル温泉

キャプテンニッポンのソウル温泉

ウォンチュー,スリー,フォー,ファイブ,セックス,ヘブン!


暁に追い立てられるように、ふたり
言葉をかわすことも少なく、ふたり
ウィンカーのコチコチコチコチと
ハンドルとアクセルだけがただ、まるで
生き物のように西を、西をめざせと
車内に充満する息詰まるほどのソウル
爪を立てたら弾けて飛びそうに濃密な困惑
たどり着いたのは涅槃のほとり、でした



絶望も希望も。

潰えた泉のほとりで。

ここもただ「美しい」だけではないところ。



この世界から孤立した。

虞よ虞よ。おおロミオロミオ!

そんな夢うつつが入り交じるところ。ああ最高。
なはずなんだけど。お前わかる?このせつなさ。


横隔膜を銀の匙でしゃくられるような、ものせつなさ。
生と死がおいてけぼりの淀んだ水辺で、男と女は迷い、惑い
もうどこへも行けない。わかる?わかるよなんかえ゛!
いやそら気のせいだよ。何でもないよごめんごめん。
八鶴湖はやっぱり何処かの国にいるような、此の世ですらない
みたいな、幹線道路を折れた住宅街に忽然と現れるあの世。



今は泊まれない旅館。