てっきりビザールなクライムストーリーかと。
怯むよ。のっけからこんな感じで来られると。
坂口憲二と大森南朋。
したらコレ、凸凹版『家裁の人』みたいなやつだった。
やめやめ、とも思ったけど、大森ナントモがオレの
人生初に沁みて最後までつきあいました。小西真奈美が
高校生の万引を見逃す、自分が万引常習犯の本屋の店員
ってまた鬱陶しい役どころで。横浜万引女、てえ感じ。
またいつもの消化不良。
ああ、鶴太郎が出てたの『家裁の』じゃなくって
『家栽の人』だった。なんて思いながら、どれ事務の
この地味な女は誰ぞ?とぐいと引き寄せてみりゃあさ。
渡辺典子様でしたか。角川三人娘の。
やっぱり製作サイドには、オレと同世代のやっと
どうにかこうにか自由のきく、ポジションへと
泳ぎついた奴らがいて、局や電通や博報堂の廊下で
すれちがうたび「いつかオレらもやってろうな
クドカンが薬師丸を担ぎ上げたように。原田知世か
渡辺典子で天下取ろうな!」と親指を立て笑いながら
虎視眈々と大貧民の革命の日を狙ってる夢見てる。
晴れときどき殺人
殺人と書いてキルミー。