例えばお前、どうする?
10回ぐらい通いつめたとこで。
「ステージが上がりました」
きょうから少しいい部位お出しします、と。
そしてまた10回、20回と足繁く通ううち
「どうです?じつは幻の豚がございましてね」
いや例えばの話だよ。「この壺なんですが…」
とか切り出されたらさ。オレは買うのかも。
どうすればいいんですか!いくらなんですか!
いや冗談だって。とんかつ赤城は、ただの片田舎の
朴訥なとんかつ屋だ。よく云われる女人禁制の
大喰いの聖地、なんかですらない。ただうまいものを
最高のテクスチャーで。良心的かつ奉仕的な値段で。
そんな喰いもの屋としちゃ、至極真当な店だから。
ただ多いでしょ、はじめに売らんかな、の飲食店がさ。
だから眩しいの。神々しいの。止めどないの畏敬の念が。
ビジュアルから危険、絶対に無理なはずだった。
まだそこまで得を積んでない。無理無理。
「かつカレー…」あ。云っちまったかオレ。
「チキン…鳥かつで」あ。土壇場で日和っちまった。
伝わんないね、この途方もなさ。
わかりやすく云えばカーリングの、ストーン。
あれくらい。うまいとかまずいとかルウが
どうだとか、一切の批評は禁じられたよ、もう。
だってこれは神事だもの。ひざまづきただ
浴びるように胃にコレ、突き刺すように喰らうのさ。
そしてでかい癒しがカムするのを祈るのさ。
注)ストーンの規格…外周36インチ・
高さ4.5インチ・重さ38~44ポンド。
ああだいたい合ってる合ってる(´∀`)
Android携帯からの投稿