検温の時間です俄か雨降る午後に 体温計を挟み 天井の木目 ゆらゆらと揺れて溶けだした 窓のガラスを叩く 野球帽子の少年 ビー玉を石で砕いては空に撒き散らす ほらね 嘘じゃないだろう 路面電車は浮かんでゆくよ 銀河へと遠い電車の響き 路地から路地に伝染り 目覚めれば誰もいない部屋 夜が忍び寄る 鈴木茂 『微熱少年』ゆらり。三十八度五分。頭ぐつぐつ。でもまるでいい気分。ふらりふらふら風来坊。歳月たっても。風来坊。 Android携帯からの投稿