とても信頼のおける友人より
「ビートルズのmono boxを買いました」との
便り。うん。それ間違いない。赤青で済まそうとした
ハナから真正面から向き合う気がないオレとは志が違う。
60年代初頭のアーティストの
制作意図を汲もうとするなら、モノラルは
圧倒的に正しい手段だ。ビートルズであろうと
なかろうとあの時代の表現手段はモノラルでしか
あり得ない。
アーティストがステレオ時代の
到来を歓迎したかはわからない。ただ
ディランやブライアン・ウィルソンのように
(ビーチボーイズの、彼は片耳が聴こえない)
ステレオmixに否を唱えつづけた人間は少からず
いた。フィル・スペクターもそう。
しかし世界は音につれず
ステレオ装置の爆発的な普及につれて
擬似ステレオの雨霰。かくてモノラル録音は
風前の灯火。1966年と云う時代の断末魔に放たれた
モノラル美の極北はコレしかない。
確信犯的、と云うより
リーダーでありプロデューサーでもある
ブライアンの聴覚上の必然から生まれた至宝。
この底知れない奥行きは何?彼方からキラキラと
音の粒が迫ってくる感じ。'Pet Sounds Sessions'と云う
ボックス・セットで初めて完成された、このアルバムの
true stereo mixは怖いもの見たさでは面白く聴けたけど
オリジナルの神々しさには到底及ばなかった。
そうか。ビートルズも。
やっぱりモノか。それは道理だな。友人。
全アルバムにEP曲も、ってことはオレの好きな
'Bad Boy'や'I'm Down'も入ってるってことだな?
じゃあこうしてやる。
クリック、クリック、サインインしてクリックだ。イェー。
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