高1か高2の頃、三鷹に
ギターを売りに行った帰り道。武蔵野夕暮れ。
まるで拐かし。かどわかしのように三鷹オスカーで
『永遠の詩』と『ウッドストック』。2本立て。
ツェッペリンは知ってた。
当時、ロック通を気取るこまっしゃくれた
高校生の合い言葉みたいなもんだった。
『ウッドストック』だ。問題は。
全然知らない。クラスきってのロック通だった
中野くん(医者の息子)は、ジミヘンわかんなきゃ
ロックなんて聴かないほうがいいよ、と嘯いてたが
全然わかんねえよ(#@益@)q今でもだよ悪いかよ。
居心地の悪いオトナの
空間。オトナの時間。でもザ・フー登場の
瞬間、音立ててギア入った。アタマのなかで
思春期が加速した。決定的に道を誤った分岐点。
ツェッペリンも、あの頃の
ザ・フーも変わんねーじゃん。ハードロック
じゃん(笑)違う、と力強く言い切る自信がない。
いまだフーの魅力を理路整然とひとに語るすべも
ない。兎も角、ギアは入っちまった。
映画館を出たオレは
もはや少年じゃなかった。明日、中野くんに
会ったら云ってやる。オマエ、フーも知らない
なら、一度ウッドストックでも観てきたら?僕ちゃん。
'See Me,Feel Me'口ずさみながら。肩で風切りながらさ。
恐ろしいことに。
吉祥寺駅で井の頭線の終電は行ってしまっていた。
あの夜、三鷹オスカーの真上で時空は捩れた。神様。
ギター?高校生が売りに行く
ギターはフライングVに決まってるじゃん(笑)
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