絶妙な取り合わせと云えば
コレを忘れてはいけない。
『ディアハンター』。重い重い映画。
映画という文化を理解するうえで
この映画の鑑賞後腰が立たないほどの
重さと、『ゴッドファーザー』の時系列
入り乱れた難解な構成は、避けては通れぬ
共通言語のようなもの、と思う。
この重苦しい作品で唯一救いと
言えるのが、ベトナムへの出征を前にした
彼ら(ロバート・デ・ニーロ、クリストファー・
ウォーケン、ジョン・サヴェージそしてジョン・カザール！)が酒場でビリヤードに興じながら
『君の瞳に恋してる』を大合唱するシーン。
′Can't Take My Eyes Off Of You′
ロシア移民の子孫である彼らが
ペンシルヴァニアの鉄工所で働き
鹿狩りと酒場でのバカ騒ぎだけが救いの
彼らが、ベトナム戦争とその後に訪れる
悲劇としか言いようのない結末を前に
ほんのひととき現実から解放される。
ジョン・ウィリアムズによる
(クラシック映画音楽の、とは別人)
メインテーマ′Cavatina′もいい。
悲劇の中心人物、ニックを演じる
クリストファー・ウォーケンも大好きな
俳優だけど、彼のガラス玉のような瞳は
どの作品でも美しくも物悲しい。
I love you,Nick!
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