酒とホラの日々。 -8ページ目

どんな秋を過ごしたいかって

$酒とホラの日々。-秋の池

池に映る秋の空。水面を渡るのも秋の風。

あんなに暑いの蒸すのと不平を述べていたのに、
ちょっと肌寒さを感じて冬の予感(冬は冬なりの面倒や沈滞が
あります)がしてくるととたんに、
暑くても賑やかな夏が好き、威勢の良い夏って最高、
と云う気分が出てきてしまう我ながらなんとも軟弱ぶり。

どうあがいても秋はやってきて、確実に進行していくのですが、
この時期、年とともに季節と向き合うことが
なんともおっくうになってきたのは、
ひとつにはリアルな秋の進展に
我が身が人生の秋を転げ落ちていくような不安を
突きつけられているような気分をもたらしているからなのかもしれません。
 
何が不安なのか、一つ一つあげればいくらでもあるかもしれませんが、
すべての不安が現実の災厄に転じるかどうかなんて分からないわけで、
不安がっていたところでどうにもなるわけでもありません。
たいていの不安の実態なんて、自分ではコントロール不能のことに
余計な妄念ををこねくり回しているだけなのですが
中途半端な意識や大脳を抱えた人間とはつくづく厄介なものです。

それは森の静けさが怖いとか、波のない水面が怖いとか
なんとなくたいした理由もなしに言っているようなもので
そこですくんでしまっていては、いよいよ身動きもとれず面白いことも
起こりませんよね。
 
こんなつまらないことを考えながら、
散歩途中に静かな池を眺めていたのですが、
いい加減に飽きて帰りがけ、石をほうり投げてみましたら
とたんにまるい波紋が広がっていき、静かな水面の一気に躍動を始めた 
ような気分になりました。
 
人生は行動すること、行動することこそ人生、
たとえ秋に至ろうとも不安を打ち払うのはそれだけなのでしょう。 

 

夕暮れ時の鳥

$酒とホラの日々。-夕暮れ
彼岸も過ぎたので当たり前だが、
このところすっかり日の暮れるのが早くなった。

夏の終わりの何ともいえない緩くけだるい空気の中、
黄昏時の指向性を失った光が天地に満ちて
影を失った人とモノノケが等しく行き惑うような
あの不思議な時間帯を
ふわふわと歩いて帰ることはほぼ不可能になってきた。
 
日没の間際、ねぐらに帰る鳥が
迫ってくる夜の支配から逃げるように頭の上を過ぎていった。
これからは早朝、日暮れの後と、
いつも夜道を歩くような季節に入っていくのだ。
 
夜の長い秋から冬は、また違った楽しみがあるはずだが
まだしばらくは夏の名残を惜しんでいたい。

 
 
 
 
 
 

彼岸に至る

$酒とホラの日々。-ひがんばな

暑さ寒さも彼岸まで
今年は確かにこの時期までに適度に涼しくなったようだ。
 
もとより信心のない私には彼岸会も墓参りも関係ないが、
お寺に向かう車の渋滞や、ここぞとばかり騒々しく
お彼岸セット商品を並べ立てる店先をみるにつけ、
心ばかりは彼岸を思い、日々を静かに過ごす境地に
至りたいものだと考えてしまう。
 
近頃は根気も続かず、目も弱り、読み書きもおっくうで
気がつくと出歩くのも面倒で、
パソコンでネット通販を眺めては
注文が届くのが一番の楽しみなんてことに
なりはしないか心配なところである。
 
ネット通販廃人とまでは云わないだろうけれど、
こういう輩って多いらしいので。
 

 
 

月夜の晩に

$酒とホラの日々。-証城寺
しょうしょうしょうじょーじ、証城寺の庭は
いまはほとんど駐車場になってしまったのか
庭として残っている部分はうっそうとして
とても月明かりを楽しめるようなところではない。
 
木更津にある浄土真宗証城寺にはいまも狸塚があるが、
そこになにかの今風の意義を求めるならば
人間と動物の共生というところだろうか。
 
 

台風接近中

$酒とホラの日々。-木更津港

ふと気まぐれで海を眺めに木更津の港に出かけた。
あいにく雲が多く遠方まで見通せるような良い視界は望めなかったが、
こんな海と空の境も視界の果てもはっきりしない眺めは
私のかえって好むところではある。
 
気温も高く、空気はべたついて肌に粘り着くような心地がしていたが、
しだいに南から黒い雲とともに妙に湿った風が吹き寄せてきた。
まだ遠いはずなのだが、台風が近づいているのである。
海もやがて荒れ出すことだろう。
 
この日私は東京湾横断道路を通ったので風が吹こうと海が荒れようと
多少のことなら問題がなかったが、
こんなものが昔にあったなら、弟橘姫も気の毒をせずにすんだことだろうに。
 
この日は木更津の橘神社にも参詣。





雨上がり、夏の終わりの朝

$酒とホラの日々。-akinotobira2

昨晩は久しぶりにまとまった長い雨が降った。
雨音に包まれて夜を過ごすのはいったい
何週間ぶりのことだだったか。

ここしばらくは昼は炎天に夜は蒸し暑さに悩まされ
九月に入ってもこの辺りばかりは
季節の歩みが滞ってしまっているのではないかと思うほど、
いつまでもべたついた夏が停滞していたのである。

それがまとまった雨が空気を一挙に入れ換えて、
忘れていた季節の巡りを少し進めてくれたようだ。

夜が明けて雨上がりを歩くと、
洗われた空気の中を透過する光に映し出された景色は
確かによどんだ夏とは違い一抹の秋の気配を含んでいた。

木立の中出会った朝日に照らされた建物の
青い扉に映える澄んだ光と影のコントラストに、
私はまるでその扉を開けさえすればすぐにもまったく新しい季節に
飛び込んでいけるような感慨を覚えたのだった。

この時期、たった一夜の雨が空気にも光にも
ハッとする違いをもたらしていたのである。

  日を浴びる 朝の扉に 秋の影

梅雨入りはしたけれど

$酒とホラの日々。-空梅雨に出番なし

ただ梅雨入り宣言が早すぎただけのような気がするが、
今のところ快適な空梅雨を過ごす毎日。

天候は6月の上旬この時期本来の、さわやかで暑くも寒くもなく、
何をやるにもつらくない。
外出も庭の手入れも、スポーツ観戦にも、昼寝にも、もちろん酒盛りにも。

今日も愛用の散歩機械にまたがり、水辺を走ってきたが(注:自転車のこと)
炎暑や寒風と戦うことのない時の身体は疲れを感じることもなく
実になめらかに回転する。

人間の活動には最適な気候である。

願わくばひと夏がこのまま過ぎて、
そのまま秋に移行していけばどんなにかいいのに。
今年も夏の高原滞在に割ける時間は2,3日。だから
この後のまとわりつくような蒸し暑い日々は考えないようにしている。

雨の休日

$酒とホラの日々。-雨の川辺

五月十一日の今日は雨の土曜日だった。
私はこんなゴールデンウィーク明けの何でもない休日というのが好きだ。
 
勤めもあって、社会的な活動や世の中の情報と
無縁ではいられない身にあっては
ゴールデンウィークなどというものはまるで
脅迫的に休暇の取得を迫られたあげく、
消費拡大に寄与するべく個人の浪費を
奨励されているようで、せき立てられるような気分がついて回る。

もちろん、へそ曲がりの私としては、企業の都合による大量生産の
ジャンクフードみたいなレジャーも旅行にも行きはしないし、
混んでいるところも嫌いなら遠出もしないし
もっぱら静養と称して身勝手な行動に終始するのではあるけれど、
それでもドタバタ狂騒が澄んだ後に迎える何でもない休日のなんと
穏やかで静穏なことか。
マスコミや誰かにつべこべ言われない何でもない休みこそ本当の休みだろう。

今日は特に目的もなく暖かい雨の中を出かけてみた。
雨に煙る川辺の木立を眺め
適度な気温の中で雨に濡れた若々しい草木の美しさに出会うのは
なんと気分の良いことか。
 
元々雨の日も好きな私ではあるけれど、
この時期気温がだんだん上がってくる夏のすこし前の雨というのは、
まだ生育途上の緑を育て、
一年という命のサイクルの青年期を応援しているようだ。

ま、こんなことを思うのももう若くないからかもしれないが。
 
 
 

大リーグ観戦補助グッズ

$酒とホラの日々。-MLB公式試合球2013


時節は待ち焦がれた球春に至り、
開幕と同時に選手たちは
さっそくわくわくするプレー提供してくれている。

完全試合寸前のドラマ、
きわどいクロスプレー、
選手を悩ませるケガ、
誰もが監督になれる選手の起用と
戦術の選択の場面。
 
長い冬を過ごし飢えた野球ファンである私にとっては
大リーグのTV中継こそがその欲求を満たすえさの供給源である。
 
別にアメリカの野球産業の肩を持つわけではないけれど、
世界中から才能と意欲のある野球自慢が集まって
単純な腕比べをしているような図式が好きなのだ。

大相撲しかり、欧州のサッカートップリーグだってそうだ。

これから10月までは
テレビで試合を観戦し、気になる選手やチームの
多くのデータを毎日頭の中でアップデートしては
一喜一憂する長いシーズンとなる。

データなんて以前は勝敗の数と打率、防御率くらいなものだったが
最近はセイバーメトリクスが普及し様々な統計評価値が増えたので
場外野球ファンとしてはますます忙しく
も楽しみ方も増えた(気がする)。
もちろん、純粋に白熱した試合と選手のハッスルプレーこそが
真の楽しみを提供してくれることに変わりはないのだけれど。

今年はふと思い立って、今年は大リーグ公式試合球を買ってきた。 
実際に大リーグの試合に使われるボール現物である。
メジャーリーグオフィシャルボールということで
高いのか安いのかわからないがこれが2000円くらいで手に入る。

もっぱらTV観戦の私は、試合中にはこのボールを握り
選手のリアルな感覚を想像してより臨場感を持って
試合に没入したいと思うのであるけれど、
いつか興奮して家の中で球を投げたりして
器物損壊に至るような気が・・・・。

 
 
 
 

桜に氷雨、花より団子

$酒とホラの日々。-桜に氷雨

3月最後の土日は、満開の桜の散り際の美しさを楽しむのに
絶好の休日、になるはずだった。
だが朝起きると、すでにまとわりつくような細い冷たい雨が
絶好の引きこもり日和であることを告げている。
 
引きこもって、
読書、たまっていたビデオのチェック、
せっかくだから昼からワイン、スィーツもいい。
なんか考えていたのとは違うけど
こういう花の盛りの過ごし方があっても
ま、いいか、楽しめれば。