小説家志望のフリーター・菊川真、大学院で地球物理学を専攻する茂木太郎、卜占術師・赤道目子、女子中学生・立花やよい、そして高校三年でスポーツ青年の山野透。何の共通点もない彼らは、ある日突然、Jと名乗る見えない存在の意思によって集められた。Jは言う。「あなたの助けが必要です」。Jとは何者なのか?何もわからぬまま行動を開始した五人組だが、Jとの対話を続けながら意外な真実に近づいていく。Jが握っている未来、それは―。
24年ものあいだ音信不通だった父・洋介の謎の「遺産」が絹田信一を忌まわしい宝探しへと誘った。無限の富を産みだすというその「遺産」を巡り、人々は騙しあい、傷つけあい、そして殺しあう。はたして信一は「遺産」の正体と在処をつきとめ、この愚かな「死のレース」にピリオドを打つことができるのか。
千葉・勝浦の別荘地で、松原龍は静かな生活にこだわり続けていた。ある日、浜辺で杏奈という女と出逢い、捨てていた恋愛感情を呼び起こされる。エージェントから逃げ出してきた杏奈を匿おうとするが、彼女は失踪してしまう。龍は己の恋愛感情と杏奈とのあるべき距離を確かめるために彼女を追う―。殺し屋、CIA、FBI、チャイニーズマフィア、警視庁、複雑に絡む巨大な悪の罠、龍が心の底から求めていたものは!?男と女の新しい関係を、いままでにない形で描くハードボイルドの新境地。
(上)脳移植が生んだ、か弱く美しい肉体にタフな女刑事の心を持つ麻薬取締官・神崎アスカ。突然麻薬取締部に現れその場の一人を銃殺した全裸の女が、中国人犯罪者・林の引き渡しを要求した。交渉人に指名されたアスカは、かつての同僚であり恋人の刑事・古芳との決死の連係で人質を救出。しかしそれは、米ロ情報機関、さらに日ロの犯罪組織が絡み合う激しい戦いの序章でしかなかった―。(下)野獣の肉体に悪魔の脳を移植した究極の殺人者がロシアからやってきた。「もう一人」の脳移植者であるヒロイン・アスカをめぐる陰謀は、凄まじい戦いへ―。激しく、そして悲しい感動の傑作巨編!!
シーズンオフの別荘地に拳銃を片手に迷い込んだ娘と、別荘地の保安管理人として働きながら己の生き方を頑に貫く男の交流を綴った表題作をはじめ、飯倉の裏通りにあるバーを根城にする一匹狼のもめごと処理屋を描いた『ジョーカーの選択』、未来の巨大ホテルを舞台に、最悪の麻薬・ローズショットの中毒者で、常に死を見つめながらホテル探偵を続ける男を描く幻のSF連作短編『ローズ』ほか、大沢ハードボイルドの人気シリーズの役者がすれ違う、ファン必読の『再会の街角』を含む9編を収録
冴木隆の父親・涼介は、女に弱く、頼りがいゼロの私立探偵。そんな涼介に、モンローばりのグラマー美女・ジョーンから来日中の必殺調毒師・タスクを捜してほしいとの依頼があった。ところが何を血迷ったのか、ジョーンは涼介にタスク特製の48時間後に効く毒をみまってくれた!! 中和できるのはタスクが持っている解毒剤だけ。絶体絶命の、どうする隆・・・・・・! ドタバタ親子が繰り広げる、笑いとスリルいっぱいの探偵物語。
大ホテルチェーンの御曹司にして腕力だけが取り柄のムウこと武藤俊に、無理やり誘われて『銀座探偵局』なる看板をあげたシティマガジン編集長の僕。とにかくこのムウなる男、歩くトラプル・メーカーと言うべきか、トラブルがあっちから勝手に飛び込んでくる。これじゃ命がいくつあってもたりないぜ――。
暴力団組長の子供ばかりを狙った猟奇殺人が発生。警察庁の上層部は内部犯行説を疑い、極秘に犯人を葬ろうとした。この不条理な捜査に駆り出されたのは、かつて未成年の容疑者を射殺して警察を追われた<狂犬>と恐れられる刑事だった。 殺された組長の子供は喉に携帯電話を押しこまれていた。中国人の仕業だと暴走した暴力団員、血染めの応酬をするする中国人マフィア。緊急配備ににつく機動隊・・・。ついに警察庁の女性キャリア・時岡は、<狂犬>に禁じ手の拳銃の使用を許可した。
九月には珍しい雷雨の中、原宿に事務所を構える若き総会屋・井田有生の許に一通の封書が届いた。それが誤配であることに井田が気付いたのは、メッセンジャーの去った後だったが、その時から井田は、奇妙な事件の渦中の人となった。メッセンジャーは絞殺死体で発見され、正当な受け取り人は自殺したという!? そして井田にも殺人者の魔手が! 真相究明のため友人の原を訪ね、封を開くと中味は一本のカセットテープで、録音されていたのは、数日前にニューヨークで凶弾に斃れた世界的ミュージシャンの歌声だった・・・。