小美玉市の野犬 | CAPIN(キャピン)公式活動報告

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認定NPO法人「動物愛護を考える茨城県民ネットワーク CAPIN」
公式ブログ

茨城県は、犬猫殺処分ゼロ条例を作りはしましたが、具体的な殺処分回避は民間頼みであり、独自に収容場所を増やしたり愛護センター開設に動くなどの明るい話が皆無であるなか、指導センター収容頭数も高止まりしています。

茨城県動物指導センターに過密収容された犬たち。噛まれて負傷し脚を切断した犬。弱い犬は餌にありつけません。

県税が投入されているのに、改善に向けた話は議題にも上がりません。指導センターを見学される県議さんはほとんどおられません。次の選挙で動物愛護を公約に掲げる偽善はご遠慮ください。県民は黙っていません。

中核市となって4年目の水戸市からは、動物愛護女性議連の市議さんたちが先日指導センターを見学されました。つーこさんを中心に水戸市は頑張っておられます。

小美玉市からの情報。

令和4年度には24回捕獲機をかけた。市の捕獲とは別に、住民が指導センターに直接相談し、罠をかけている。
市では令和5年度になって30頭捕獲したが、これには、警察や一般市民が直接センターと捕獲するケースも含まれる。この内、市を通してのセンターへの引き取り数は16頭。
野良犬は5から10頭のグループで動いており、合計で5つの群れがある。

ほぼ毎日、犬に関する苦情が市に寄せられる。
畑を荒らされた農家さん、子どもたちの通学路に集団がいて怖くて車で送迎するしかない親御さん。飼い犬が襲われたケースもあり、子豚が喰われた被害もある。

犬たちは警戒し、なかなか捕獲機には入らないので、イノシシを捕まえるくくり罠を使っている。
犬たちは畑の野菜や、酪農家の廃棄肉を食べている。

市では、猫や小動物用の小さな捕獲機を10個もっている。
犬の捕獲機の数が足りず、センターから借り出してセンターと共同で捕獲することもある。
現在、市では7つの捕獲機を設置している。子犬は20~30頭捕獲できた。が,成犬は既成のセンターの捕獲機ではまずつかまらない。
15年以上前にセンターと共同で、囲い罠で野良犬を捕獲したことがある。あれと同じような作戦を練らないと、このままでは野犬は減らない。

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鶴田より、センターの捕獲機ではつかまらないこと、2015年常総市の野犬150頭捕獲ワーキンググループでの捕獲で役立ったアメリカ輸入の捕獲機があること、指導センターにも何度も説得しようやく昨年輸入してもらい、センターに仕舞ってあるのでこれを借り出して使うのが良いこと、このアメリカ製捕獲機を県でもっとそろえてもらうよう市から要請をかけるべきことなどをアドバイス。母犬がつかまらなければ数は減らないから集中して捕獲するよう依頼した。引き続き連絡を取って状況を把握していく。


小美玉市張星たまき



地図をしらべていくうち、畜産農家が多いところに野犬が集まっていることがよくわかります











環境課に野犬対策を求めるのはもちろん、野犬のえさになる畜産農家の廃棄肉を管理し野犬の侵入を阻めるような対策をとらせないと、問題解決には遠いのかと感じます。

県農林水産部畜産課(家畜衛生安全)に、流通改善、畜産基地建設の助成金に関して問い合わせをしてはどうでしょうか

家畜が狙われないよう、豚小屋や鶏小屋のフェンスを強化して頂きたいです。また、亡くなった鶏や豚、牛の保管場所をきちんと清掃管理し、野犬の餌場を作らないようにお願いしたいものです。

餌場がなくなれば空腹に耐えかねて、犬は捕獲機に入りやすくなります。

また、同時に餌やりさんがいないかどうかを把握し、餌やりさんを味方につけて、情報を得ながら着実に保護していかねばなりません。

常総野犬150頭をつかまえた2015年と同じく、県と市と獣医師会、民間NPOでワーキンググループを結成し、集中して捕獲していけば、必ずゼロになります。

あのときは県、センターの捕獲機には犬は入りませんでした。見通しの良いメッシュの罠でないとつかまりませんでした。
本来ならセンターがやるべきだった捕獲は、結局は民間が揃えた輸入の捕獲機でないと無理だったのです。

毎晩の餌交換、毎朝の見回り、巣穴に入り子犬保護。
朝晩のお世話、里親探し。そして医療費とフードも、2020年まですべてCAPINが負担しました。

尻切れトンボに終わった官民一体のワーキンググループ。それでも2015年以降は殺処分ゼロとなった常総市でした。結果を出せたから、それで良いと思っています。

ただ解せないのは、2015年の野犬解決の前例があるのに、県はそれに触れもせず、つかまらない捕獲機を置くばかり。

今の野犬抑止のために動きません。

なぜ、解決に向け動かないのか、茨城県は。


小美玉レブ






小美玉市柴高エーゲル


放置されたままの野犬。


解決に向けての動きがない。


くくり罠まで使わねばならない、追い詰められた小美玉市。


鶴田真子美