イタリアでは市町村ごとに公的シェルターがあります。昨年、イタリアのシェルターを回りました。その記録を再掲させて頂きます。
2018.9月。空港近くのボルゴティチーノにて。
村営シェルターはかなり辺鄙な場所にあり、分かりづらくて、迷ってやっと、到着しました。
自治体が土地と建物を提供しています。
雇用はどうかな?と聞くと、村はそこまでは出せないようで、、、
彼女たちがシフトを組んで、交代で犬を管理されています。
里子に欲しい、と住民が訪問し、それに対応したり、獣医の往診があったり、と忙しそうです。
そこに登録ボランティアが出入りされます。
収容犬は30頭。
猫シェルターは別の場所にあります。
萩の花。
ENPAは全国組織であり、情報も、交渉力も、資金力もあります。
そこが、ボルゴティチーノのような、小さな自治体のシェルターの雇用をしっかと支えています。
犬猫の保護収容施設では、結局、動物への愛情、熱意と誠意がある質の高いスタッフを、どれだけ確保できるか、がとても大切だから。
日々のお世話のなかで。
やはり、動物たちのために闘える議員を、国会、県議会、市議会、村議会、あらゆる政治の場に、どんどん送り込むことですね。
ローマ市議会には、ENPA所属の女性議員さんがいました。国政にも。ブランビッラ大臣も熱心だった、彼女はベルルスコーニの政権下で、10くらいは動物保護関連の法律を作ったはず。
イタリアで、条例や法律が変わったのは、こうした議員がモノ言えない動物の代弁者となってきたからです。
権利獲得には、やはり、議員を送り込むことが重要なのですよ。
動物法を作りたい、条例を正しく改正したい、と願う住民たちを代表する、まともに働く議員を、政治の場に送り込むこと。
そもそも、議会にはダイバーシティ(多様性)が必要です。
本来なら議員の半数は女性でなくてはならないはず。そうしたら女性の権利も獲得されていたはず。そうなっていないから未だに女性の地位は低く、賃金差別や昇進差別、入試差別まで受けています。非正規雇用の独身女性やシングルマザーは貧困に喘ぎ、教育格差も生まれてしまう。
しかも、女がこういうことを言うと、あんたは赤だ、付き合えねえ、ととっちめられます(戦前か?ともかく、名誉なことです)。
無党派の一市民ですよ、と言ってもダメ。
それも、男性からでなく、女性から!
保守王国茨城。
自民党でながったら、人間じゃねえのか?
でも今の日本の議会では、ほとんどが男性議員、それも70代前後の、動物を粗末に扱って当たり前だった世代の方が幅を効かせています。
これでは変わらない。
議会に傍聴に出かけてみてください。保守の議員は、数も多いですが、執行部と持ちつ持たれつの関係。だから市民の立場での質問や追及もあまりしない。質問も職員に書いてもらう議員もいるそうです。
高齢男性ばかりが占める議会では、子どもや女性や動物の権利を主張したって、なかなか声が届きません。
大変なこととは思いますが、各地の自治体で、若い世代、特に女性たちが、動物を始め、弱い立場にある者の代弁者として立ち上がってくださることを願っています。
そうしたら少しは日本もまともになるような気がします。
by 鶴田おかめ