指導センターには、飼い主に捨てられたか、逃げ出したかわからない犬が収容されている。収容された犬は新しい飼い主が見つかれば新生活が始められるが、見つからなければ殺処分になる。指導センターでは毎週木曜は殺処分の日と決めて致死量の薬を入れたエサで殺してきた。
茨城県のボランティアCAPINは犬の殺処分をさせまいと、毎週4頭以上の犬の引き出しをして飼養、治療、譲渡をし、2019年1月から6月半ばまで犬の殺処分をやめさせてきた。
ところが6月に、茨城県動物指導センターと県庁は、県民の意向を無視して、犬の譲渡適性に関するガイドラインを一方的に作り、収容場所がないこと、譲渡適性がないことを理由として、安易な殺処分を始めた。6、7月に一気に80頭を殺処分している。
また、その後も、殺処分を繰り返している。今日、殺処分する犬を引き出すから教えて欲しいと言っても教えない。いつ、どの犬を選ぶか不明。殺処分に関して一切答えません、とセンターと県庁生活衛生課は言う。capinが殺処分されるだろう犬を引き出しても、別の犬が殺される。
capinが毎週二度三度とセンターを訪問し、大量に引き出しても、殺処分する。9月にはかなりの数が減り殺された。センター 保護指導課とセンター長だけが、殺処分の犬の選別や執行に携わっている。愛護推進課に聞いても殺処分に関してどの犬が対象になるか、または、対象になったかを知らされていない。
茨城県は平成28年12月28日に茨城県犬猫殺処分ゼロを目指す条例を作った。この条例に、人に危害が及ばさない限り「犬・猫殺処分」はしない、とある。
(確認表の書類を提出。確認表とは、センター引き出しの犬猫の里親様の氏名と住所、狂犬病ワクチン接種月日、病院名、避妊去勢月日、病院名、畜犬登録月日、番号を記入してセンターに提出することになっている。茨城県は私たち譲渡団体に提出を義務づけている。センターの年間譲渡数は10頭前後 )
所長 ボランティア情報で飼い主が見つかり、手術が済んで確認書を出してもらうことになっている。
鶴田 ここに待ってきてあります。
今日2頭の犬を引き出したい。
所長 確認書の内容を確認したい。
鶴田 内容を確認している間に殺処分になってしまいます。
会員B 茨城県犬猫殺処分ゼロを目指す条例には人に危害が及ばない限り犬
所長 ・・・・・
会員B 県は、県の施設に犬猫を集めている、これが大問題です。
県は保護動物公示情報を出しているが、
所長 出していない。
会員B 県民に「動物は終生飼育」を伝え、
所長 そうだ。
鶴田 動物病院の予約も取ってあるのです。今日は犬を引き出します。
職員A 今日は、犬は引き出させません。確認表が提出されても、
鶴田 愛護推進課の皆さんは土浦シェルターと平屋とコンテナを、先月、見学されましたね。広くてきちんと管理されていると喜んで帰られました。なぜまた今度は急に?引き出しを拒否する理由にされます。私たちが引き出さねば殺処分となるのに。
会員 引き出させずに殺処分するのはおかしい。
鶴田 茨城県は、場所がないことを理由に、長くは置けない、と殺処分しています。なら、場所を作ってほしい、スタッフを雇用して施設を増やして、と要望しても、まったく場所を作らず、殺処分しています。まやかしの殺処分ゼロを正当化し安易に殺処分できるガイドラインも作った。あれには法的根拠は一切ありません。県民はあんなのに納得していない。どんなに要望して署名をとっても、一年前と収容頭数も変わっていない。だから殺させないためには民間がやるしかないのです。今、capinに引き出しをさせないというのですか。引き出しさせないで、殺処分ですか。みだりに殺すことになり動物愛護法に触れます。
会員C このセンターの施設で、犬猫を飼育していけば良いのです。敷地は広いし、やればできます。
所長 そんなことはできません。力はない。
所長 そんな、簡単にはいきません。
会員A 生活衛生課としっかりやって予算を取ってください。
鶴田 県議会を傍聴しましたが、昨年度は、
職員A 今日は犬は引き出させません、
会員 では、殺処分をしないで下さい。
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結局、私たちは犬3頭を連れて帰ることができました。
茨城県動物指導センターは笠間市にあり、
豊かな町でした。帰り道、
by 川井満