白百合爽やかに晴れわたった日にローカル線にのって 郊外へ出た線路の両側の夏草が短く刈られあちこちに 咲いていた白百合が刈られずにのこされて可憐な姿が 風にゆれていた沿線の夏草刈られ白百合の 刈り残されて 風に揺れをり
山梔子の花 一つの小さな事にこだはりつづける自分をなさけなく 思へてくる梅雨日々 いつしか雨もあがり雲間 から月が照らしだされ庭に咲く白い山梔子の花に光を 優しく放っていた 心のしこりも次第にとけていました 一つ事思いつづくる梅雨晴れに 山梔子の花 月に照り合う
母の戒め 梅雨晴れの空見ていたら少女のころ母にあれこれ 注意されたり戒められたりしていた うるさいとおもって いたけれど今になってみれば有り難い言葉であったと 心から思えるようになった その母も亡くなりました 心耳澄み眼閉づれば 遠き日の 母の戒め今も聞こゆる
屋台囃子 ひたぶるに古里恋ほし夏の夜 屋台囃子のうちに響ける 夏のおまつりはなんと言っても祇園際 小さい頃下駄おはいて 花柄の浴衣を着せてもらひ表通りへ走って行く あのうれしさ 夏が来るたび思い出すふるさと 祇園の囃子が胸の奥に 響いてくる
ビルの跡幾人りの過ぎし日染みいる ビルの跡 二十戸の建て売りの赤き旗たつ 大きなビルに沢山の人が様々な思いをこめて働いて いました 不況の煽りをうけて倒産しビルも壊されて 忽ち一戸だての建て売りが出来て売り出しの赤い旗が 風に吹かれています °どんな人が入居するのかなあ 羨ましい