かつて、キャッチボールをしたことがある。
私は強く相手が投げ返してほしくなかったから、
ゆるいボールばかりをなげていた。
ワンバウンドするボールや、弧を描くようなゆるいボール。
相手はそのたびに直球を、私の胸に投げ返していた。
優しいボールを投げたつもりだった。
相手は言った。
もっと強く投げてくれ。
と。


優しい言葉、優しい口調。
人に優しい態度で接する事はもしかしたら
たやすいことかもしれない。
自分に優しい人は自分に甘い人なのかもしれない。
一つの小さな事にこだはりつづける自分をなさけなく
 思へてくる梅雨日々  いつしか雨もあがり雲間
 から月が照らしだされ庭に咲く白い山梔子の花に光を
 優しく放っていた  心のしこりも次第にとけていました
  

一つ事思いつづくる梅雨晴れに
           山梔子の花 月に照り合う
口下手に言葉足らずの受話器置き
捩れしコードを空しく直す
 

     話の上手な人 下手なひと 等いろいろですが
     どちらかと言えば下手な方 そんな心境を
     短歌によんでみました
統合と聞きし母校の通い路に
          プラタナスの葉 風に騒だつ

   母校より同窓会の案内と共に母校の統合のしらせ
   に  ああここにも少子化現象なのか  と思うと
   淋しくて古里え帰るとさっそく久しぶりに行ってみ
  ました 街も市にかわり住所もすっかり変わって時代
   の流れはとにかくはやすぎる 校門を映す夕焼けだけ
  が在りし日を偲ばせてくれた
一つ事思いつづくる梅雨晴れに
           山梔子の花 月に照り合う

一つの小さな事にこだはりつづける自分をなさけなく
 思へてくる梅雨日々  いつしか雨もあがり雲間
 から月が照らしだされ庭に咲く白い山梔子の花に光を
 優しく放っていた  心のしこりも次第にとけていました
  
沿線の夏草刈られ白百合の
       刈り残されて 風に揺れをり

爽やかに晴れわたった日にローカル線にのって
  郊外へ出た線路の両側の夏草が短く刈られあちこちに
  咲いていた白百合が刈られずにのこされて可憐な姿が
  風にゆれていた

           
     縁側に風呂敷(ふろしき)ひろげ薬売り
           先ず風船を子等に呉れしよ
 
    幼い頃に庭であそんでいると富山のくすり売り
    が大きな包みをひろげて(さあ ふうせんをあげるよ)
    と言って四角のふうせんを貰ひよろこんであそんだ
    思い出がよみがえってきました  


   
        
  
       
 
     
鎌倉の八幡宮へ行きました 階段の途中の聳える銀杏の木
 新緑の芽吹きも推定八百年前から毎年この様に春になると
 大樹いっぱいに芽の吹く生命力に素晴らしさを感じました


八百年の春を芽吹きし大銀杏
      実朝しのぶ朧なる鐘
人とは明かりの無い状態「無明」なんだそうですね。
人は明かりを求めて、どこへでも行くそうです。
絶望の中にもわずかな希望があれば、生きてゆけるんだそうです。
小さな、光でよいそうです。
その光を見るためなら、人は海も山も越えるそうです。
光を観る。
それを観光というそうです。
久しぶりに田舎へ帰った穂麦もうれて 風に波打って
   赤城山を借景に茜色に染まっている自然の美しさに感動
   

   農夫らも熟るる穂麦も夕照の中遠くかすかに
               河鹿なきをり