ここでは食中毒の原因食品と予防法を紹介します。

原因食品
 ボツリヌス菌は、びん詰、缶詰、真空パックなど、酸素の少ないところで増殖します。原因食品の例として、いずし、サトイモの缶詰、辛子レンコンなどが報告されています。 
 
予防法
ボツリヌス菌の芽胞は土壌に広く分布しているので、食品の原材料は汚染されているかもしれません。また芽胞は120℃4分間以上、100℃6時間以上の加熱をしなければ完全に死滅しませんので、注意しましょう。

・家庭でびん詰、缶詰、真空パック等をつくる場合は、原材料を十分に洗浄し、十分に加熱殺菌する。保存は3℃より低い温度で冷蔵、又はマイナス18℃以下で冷凍する。
・市販の真空パックなどの密封食品で「要冷蔵」と表示してある食品は必ず冷蔵する。
・真空パックなどで、膨らんでいる、異臭がするものは絶対に食べない。
・食中毒は食品中で菌が産生する毒素を食品とともに摂取することにより起こる。毒素は80℃で20分間、又は100℃で1~2分間の加熱で不活化されるので、加熱できる食品では十分に加熱して食べる。

ボツリヌス症には、食餌性のほかに乳児ボツリヌス症があります。これは1歳未満の乳児が、ボツリヌス菌に汚染されたハチミツなどを食べた時に、腸管内でボツリヌス菌の芽胞が発芽・増殖し、産生された毒素によって起こります。1歳未満の乳児には、ハチミツやハチミツ入りの食品等を与えないようにしましょう。「【お母さんになるあなたへ】乳児ボツリヌス症について」もご参照ください。

・食品安全委員会ファクトシート ボツリヌス症 

 http://www.fsc.go.jp/factsheets/#menu6
・食品安全委員会メールマガジン 【読み物版】生活の中の食品安全 -ボツリヌス症について- その1 平成31年1月11日配信
 
http://www.fsc.go.jp/e-mailmagazine/mailmagazine_h3101_r1.html
・厚生労働省 真空パック詰食品(容器包装詰低酸性食品)のボツリヌス食中毒対策
 https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/03-4.html
・東京都福祉保健局 食品衛生の窓 ボツリヌス菌
 http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/micro/boturinu.html
・食品安全委員会 【お母さんになるあなたへ】乳児ボツリヌス症について
 https://ameblo.jp/cao-fscj-blog/entry-12524516960.html