また労働現場で死亡事故が起きてしまいましたね。
15歳の少女がアルバイトの作業中に転落して亡くなられたそうです。
とても残念なことです。
テレ朝Newsの記事によると
”
15歳の少女がアルバイトの作業中、13メートル下に落下して死亡しました。
警察によりますと、茨城県古河市の工場で14日午前、秋山祐佳里さんが屋根に取り付けられた太陽光パネルの点検などをしていたところ、天窓のガラスが割れて13メートル下のコンクリート製の床に転落し、死亡しました。秋山さんは当日、太陽光パネルの保守点検会社のアルバイトとして作業にあたっていました。警察が安全管理に問題がなかったかなど調べています。
(引用元)http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000116765.html
私はこのニュース記事を見て
ん?
と思いました。
「警察は安全管理に問題がなかったかなど調べています」
とテレ朝は報道していますが、
安全管理の問題もありますが、そもそも労働基準法(労基法)違反ではないでしょうか。
同じような事故・不幸を防ぐためにも違反であることをしっかり報道してほしいものです。
と思いつつ、私が間違ってるのかな?
と思って改めて調べました。
どこが労働基準法違反に該当すると思われるのか?
1:年齢制限
15才という年齢が最低年齢の制限(労基法56条)にかかるかは誕生日の関係で判断不能です。
2:危険有害業務の就業制限
満18才に満たない年少者に対して危険有害業務の就業制限があります。(労基法62条)
本文中、年齢に関する表記で「歳」と「才」が混在していますが、
法律上の文字をそのまま引用しています。
「年少者使用の際の留意点」について栃木労働局にパンフレットがりました。
参考にしてください。
http://tochigi-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/library/tochigi-roudoukyoku/hourei/kantoku/nensyou.pdf
危険有害業務の就業制限について
先に危険有害業務の就業制限についてみていきます。
満18才に満たない労働者は労働環境に制限がかけられています。
その中の一つに「危険有害業務の就業制限」があります。
危険有害業務の就業制限について定められているのは労働基準法62条です。
第62条 使用者は、満18才に満たない者に、運転中の機械若しくは動力伝導装置の危険な部分の掃除、注油、検査若しくは修繕をさせ、運転中の機械若しくは動力伝導装置にベルト若しくはロープの取付け若しくは取りはずしをさせ、動力によるクレーンの運転をさせ、その他厚生労働省令で定める危険な業務に就かせ、又は厚生労働省令で定める重量物を取り扱う業務に就かせてはならない。
2 使用者は、満18才に満たない者を、毒劇薬、毒劇物その他有害な原料若しくは材料又は爆発
性、発火性若しくは引火性の原料若しくは材料を取り扱う業務、著しくじんあい若しくは粉末を飛散し、若しくは有害ガス若しくは有害放射線を発散する場所又は高温若しくは高圧の場所における業務その他安全、衛生又は福祉に有害な場所における業務に就かせてはならない。
3 前項に規定する業務の範囲は、厚生労働省令で定める。
とあります。
ここでいう厚生労働省令とは、年少者労働基準規則です。
その第8条には、
第8条 法第62条第1項の厚生労働省令で定める危険な業務及び同条第2項の規定により満18歳に満たない者を就かせてはならない業務は、次の各号に掲げるものとする。ただし、第四十一号に掲げる業務は、保健師助産師看護師法 (昭和二十三年法律第二百三号)により免許を受けた者及び同法 による保健師、助産師、看護師又は准看護師の養成中の者については、この限りでない。
とあり、46項目があげられています。
このなかで
二十四 高さが5メートル以上の場所で、墜落により労働者が危害を受けるおそれのあるとこ
ろにおける業務
とあります。
今回の作業現場は13メートルの高さ。
労基法違反ですね。
労基法62条違反は罰則があります。
労基法119条により「六箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金」に処せられます。
18歳に満たない者に対しては
危険有害業務の制限のほか、
労働時間の制限
深夜勤務の制限
坑内労働の禁止
などがあります。
年齢制限について
つぎに年齢制限についてみていきましょう。
最低年齢について定められているのは労働基準法第56条です。
第56条 使用者は、児童が満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終了するまで、これを使用しては
ならない。
2 前項の規定にかかわらず、別表第1 第一号から第五号までに掲げる事業以外の事業に係る職業で、
児童の健康及び福祉に有害でなく、かつ、その労働が軽易なものについては、行政官庁の許可を受け
て、満13歳以上の児童をその者の修学時間外に使用することができる。映画の製作又は演劇の事業
については、満13歳に満たない児童についても、同様とする。
とあります。
満15歳に達しているか否かは情報がないので判断できません。
平日の事故なのでおそらく中学校は卒業していると思いますが・・・。
「15歳になったら働ける」といったことを聞いたことがあるかもしれませんが、
15歳の誕生日を迎えて最初の3月31日が過ぎないとアルバイトができないのです。
労基法56条違反は罰則があります。
労基法118条により「一年以下の懲役又は50万円以下の罰金」に処せられます。
まとめ
今回は年齢と危険有害業務の制限の一部について労働基準法を改めて見ました。
やはり違反していると思われます。
危険有害業務の制限には違反していますね。
満18才に満たない場合はいろいろ保護されています。
未成熟であるなどいろいろあるかもしれません。
今回は触れていませんが、女性はさらに労働環境における制限があります。
とはいえ、年齢に限らず労働現場で事故があってはいけません。
その意味で安全管理が徹底される必要があるでしょう。
安全衛生義務違反も。
知り合いに中学校を出てすぐ大工になったという方がいます。
5メートル制限だと木造2階建ての屋根の上だとギリギリかもしれません。
3階建てだったら屋根の上に登れませんね。
5メートルまで大丈夫だからといっても落ちたら無事では済まされないでしょう。
高いところで危険を伴いながら作業に従事するみなさんにには敬服します。

