電車に乗ってしばらくすると

例のごとく例のように、眠くなってきました。

どれ、一眠りしようかい、と

半纏を肩まで引き上げたら

目覚ましが鳴りました。


夢か。

電車の中で半纏だなんて、おかしいと思ったわい。

車窓からの風景は、故郷の山々、しかもうっすらと雪化粧でした。


それにしても、せっかく気分よく眠りに落ちよう、というときにかぎって

目覚ましのバカヤロー!


なーんて言ったりしたら、バチが当たりますね。

あの時起こしてもらわなければ

今頃は大変なことになっていたはず。

感謝しておりますとも。

感謝してるけど、それでも、八つ当たりの一つや二つはしてみたくなる

早起きのつらい季節がやってきました。

もうすぐ師走。冬到来です。

illustrated by AkihisaSawada