ピカピカに磨かれた床。

お日さまの匂いのするお布団。

「お風呂わいてるよ。」 ← まだ4時前です。

「朝から沸かしといたんだよ。この時期はどうせ冷めないから。」

そして、手間ひまかけた家庭料理に

極めつけは、ふんだんにそろったハンガー。

いつも洗濯に追われる私が、不自由しないようにと。

行動パターンを知り尽くして、全て取りそろえて待っていてくれる義母です。


かれこれ10年以上、回数にして30回は越えているであろう、帰省のたびに

「アレが無いと不便だなぁ。」とか

暑いとか寒いとか、そんなような困った記憶が

まっっったくありません。

家中に漂うのは“歓”と“迎”の2文字。


そんな義母のもてなしをよいことに、早々に電池を切らして

12時間近く爆睡した不肖の嫁であります。

ええもちろん、今日こそはお手伝いしますとも。少しは。

illustrated by AkihisaSawada