1973年、広島県尾道市因島の生まれで、兵庫県淡路島在住。
2007年、『聖職者』で第29回小説推理新人賞を受賞し、同短編を
収録した『告白』でデビュー。
『告白』は2009年に本屋大賞で第一位に、2010年には週刊文春
ミステリーベスト10で一位になった。
『告白』は2011年に松たか子主演の映画もヒットし、相乗効果で
小説は300万部の大ヒットとなった。
2013年に『望郷』 で初めて直木賞の候補になったが、受賞する
のは時間の問題。
2016年、『ユートピア』で第29回山本周五郎賞受賞。
なお『リバース』は2016年、第37回吉川英治文学新人賞の候補
になった。







橘久乃美容クリニック院長の久乃(ひさの、サノちゃん)の
高校時代の同級生の結城志保から「痩せたい」という相談を
受け、カウンセリング中に同じく元同級生の横網八重子の娘、
有羽が大量のドーナツに囲まれて自殺したという話になった。
それは八重子が作る自慢のドーナツで有羽の大好物であり、
それが有羽の激太りの原因だという話だった。
久乃は有羽が死ななければならなかったわけを、いろいろな
人に訊いてまわる。

七つの章すべてが異なる人物の一人称の語りの形式で、メモ
を取りながら読んでも頭の中で整理できなかった。