私は毎日朝晩、蒼穹号の散歩をしています。

雨が降っても鎗が降っても、体調不良の時も必ず。

5月下旬、中学時の同窓会が越後湯沢のホテルで行われるのですが、蒼穹号の散歩を欠かせないので、欠席の連絡をしました。

 

来る6月末で6歳の誕生日を迎えるのですが、生まれて2ヶ月だった8月末に我が家に来たので、初年度は122日X2で244回の散歩。

365X5X2で3650回の散歩・・・と計算すると、トータルで4、000回以上の散歩をしたことになりますし、カメラメンテナンスの山行にも200回以上同行しています。

 

我が家に来た頃の蒼穹号

 

そんな蒼穹号との別れになりそうな危険な状況が、3月27日(水)、奥秩父山中で起きてしまいました。

 

その日は自宅発6:30分発で奥秩父/中津川に向かったのですが、浪漫館で雑用をこなし、目的地へハンドルを切ったのです。

 

今春から使用の浪漫館

 

10日前にカメラ設置場所を探索している時、山中に有るべき筈の無い桃源郷を見つけたからです。

4方を山で囲まれた盆地状のその場所は、どんな球技も可能なスペースを有し、人里から離れた山奥の絶好な桃源郷でした。

 

赤印が桃源郷

 

同行者は会の賛助会員Sa氏と浪漫館の前の所有者Koさん。

 

賛助会員Sa氏

 

盆地に着いた私は気のゆるみで、蒼穹号の手綱を離してしまいました。

人間にとって桃源郷であるなら野生動物にとっても桃源郷で、鹿が数匹くつろいでいる中での手綱離しです。

 

ご承知の通り蒼穹号は、ニホンオオカミの血を引いている(!?)と言われている梓山犬で狩猟犬。

鹿に気付いた私の「待て!」の言葉を無視して、獲物に向かって走り出したのです。

東西南北のどの面も切り立った(に近い)岩山で、老齢の私には腰が引ける様な山容。

 

山デビュー時の蒼穹号

 

生憎と今日の同行者は山歩きの達人Yo1氏ではなく、賛助会員のSa氏。

Sa氏は空手の達人ですが、山歩きの達人と言えるほどの山歴を持っていません。

そんな訳で、現場で蒼穹号への声掛けを私が行ったのですが、桃源郷を一回りして、車に戻り一休憩。

車の駐車地点から現場まで500mほどの距離ですが、それを往復する事7~8回で息が切れてしまいました。

浪漫館の前の所有者Koさんは1時に秩父で待ち人が居るとのことで、途中脱落。

 

声がかすれる程の呼びかけをしているにも関わらず、蒼穹号からの返答は一切ない中、Sa氏は秩父市内まで買い出しに向かいました。

3時間の呼びかけをしていても一切返答が無い為、夜明かしで待つ為の準備です。

 

家族になって1年時の蒼穹号

 

一人残された私も人の子。

心細くなり、自宅は秩父市内ですが世田谷区内に事務所を持つYo2氏に電話を掛けてみました。

すると、幸な事にYo2氏は自宅に居りました。

私の心情を察したYo2氏は、すぐ様こちらに向かってくれました。

 

こんな感じの場所も。

 

7~8回目の呼び掛けを終って車に向かっている途中、完全な山支度をしたYo2氏に出逢ったのですが、一休憩後戻る旨伝えた私です。

車中で腹ごしらえしている私の携帯にYo2氏から連絡が有ったのは、左程時間を有しませんでした。

南側崖上で「蒼穹号から呼び掛けが有った!」と言うのです。

 

Yo2氏の山姿

 

急いで私は30mザイルを首に巻き現場に向かったのですが、その途中、蒼穹号のリードを持つYo2氏が歩いて来ました。

まさか、Yo2氏と言えどもたった1回で蒼穹を回収できるとは予想していませんでしたが、何はともあれ人もイヌも無事で最高な結末。

蒼穹号が鹿を追い回していた時間はAM11:30から16:00迄ですから4時間30分の自由時間。

 

我が家の家族になってから、一度も手足の爪の処理をしていませんでしたが、回収時の蒼穹号の爪は短くカットされた状態。

若しかしたら、かなりハードな状態で鹿を追っていたのでしょう。

ただ、リードを2本繋げた状態で私から離れたのに、回収時は1本のリードでした。

と云う事は、藪の中を走る際絡まってしまったのかも知れません。

 

疲労満杯、回収時の蒼穹号

 

そんなあれこれを考えてもどうしようも無い訳で、今回の体験を生かさなければ・・・って感じです。

因みに妻を始めとして、多くの人に苦言を呈された事は言うまでも有りません。

 

反省!反省!反省!