私たちにお呼びが掛かるTV番組はドキュメンタリー番組ですから、収録は通常台本無しで行われます。

 

(ドキュメンタリーか報道以外はお断りしています。)

 

カメラメンテナンス時等へ同行してカメラを回しながら質問し、それを編集するのが一般的です。

 

担当ディレクターの能力・知識で私たちの経験が引き出され、それは番組の良し悪しに繋がるのです。

 

 

 

長期間のロケならば次々にテーマが発生し、収録時間も長くなり、削られる部分も多くなるので、濃い内容になります。

 

第29回ATP賞優秀賞を受賞したETV特集「見狼記」もそうした番組で、半年間の長期にわたるロケでした。

 

「見狼記」オープニングの字幕

 

「見狼記」の一場面

 

 

 

今回の某番組はヨーロッパから遠征しての制作で、おまけにコロナ対策も必要でしたから、私が描いていた様な形にはなりえなかったのでしょうし、

 

現場責任者であるSディレクターは映画監督ですから、映画方式にならざるを得なかったのだと思います。

 

(それは、荒川河川敷での収録が終わってから気付いたのです。)

 

その為電話で長時間のやり取りを毎日行い、取材中はロケが早く始まらないかと願ったくらいです。 

 

自宅取材時、昼食代わりの煎餅を

 

 

 

70数回「アクション」を繰り返され、ヘトヘトになった翌日の12日は、秩父山中でのロケでした。

 

悪天候ならロケ中止ですので・・・と、雨を期待したのですが、世の中都合の良いことばかりではなく、絶好のロケ日和になってしまいました。

 

通常なら疲労し切った翌日、奥秩父まで車を飛ばすのは無理だったのかも知れませんが、会員のYさんが同行してくれ、車中の3時間体を休ませて貰いました。

 

 

 

約束時間前に私たちは到着したのですが、TVクルーは撮影用具を車から降ろしている処でした。

 

来宅の際蒼穹号を気に入ったSディレクターの希望もあって、蒼穹も出演者の仲間入りとなったのですが、ロケが始まると「アクション」を繰り返され,蒼穹もヘトヘトになったことは言うまでも有りません。

 

蒼穹は何時ものカメラメンテナンスだと思って着いて来たのですから。

 

蒼穹にとって、家族以外で一番好きなYさんがロケ現場に居たからこそ、その日が無事終わった訳ですが、翌日Yさんの呼称が「ドッグkeeper」に変わっていたのは、犬好きのYさんとしても喜んで良いのか笑って良いのか・・・。

 

集合場所でカメラは廻り始まりました

 

危険な山道30分歩いてのロケ

 

この大きなカメラはカメラマンが運び

 

 

 

長時間の山中ロケが終わってホッとするのも束の間、三峯神社に移動して太陽が沈むまでカメラが回り続け、帰宅は21:00を過ぎてしまいました。

 

その為自宅近くの食事処は全て閉まっていて、夕食無しになったのは悲劇というより笑ってしまう・・・そんな1日になってしまったのです。

 

三峯神社隋神門

 

人気の絶えた神社ロケの様子

 

 

 

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今週24日、以前お知らせした講談社発/「まぼろしの生き物」が発売されるそうです。

 

何件か「予約をする」といった連絡が届いていますが、宜しかったらお求め願えればと・・・。

今回の企画を持ち込まれたとき、番組制作に関わる人たちの「ニホンオオカミの知識」がどの位あるのか、とても不安でしたので訪ねてみますと、案の定「ほとんど無い」に等しい状態でした。

 

国内に於いても、多くのメディアの人たちの「ニホンオオカミの知識」は、「ほとんど無い」に等しい状態ですので、ゼロからレクチャーする事が多いのですが、唯一「ダークサイドミステリー」の担当ディレクターだけは、豊富な知識の下で番組つくりに取り組んでくれました。

 

(私が言うのも何ですが、このブログのすべてを1ヶ月かけて読んだと云うことでした。)

 

ダークサイドミステリーの撮影風景

 

 

 

そんな訳で、担当ディレクターの「Sユキ」さんがアムステルダム在住時から情報提供を続けました。

 

たまたま今回は、ASA新聞山岳専門記者の1月の記事が有りましたので大変助かったのですが、4月に来日してから2週間の待機期間も、情報発信として大変有効でした。

 

それらは、長編のニホンオオカミ関連のDVD・過去に於いて私が雑誌に記した文面・そして三峯神社関連の書物などなどです。

 

ASA新聞の記事

 

DVD/見狼記の一場面

 

 

 

そうした中、映画監督でも有るSディレクター自らが作った、分厚い台本を手にしての撮影が5月11日に、荒川河川敷のとある場所で始まったのです。

 

私がもっと若く元気なら全て山中でのロケを望んだのでしょうが、妥協点を見つけてくれ、自宅近くのロケ現場・・・の選択をしたのでしょう。

 

荒川河川敷のとある場所

 

分厚い台本を手にしたSディレクター

 

 

 

現場は私が幾つか提示した中ディレクターが選択したのですが、当日は最悪の状況でした。

 

某局から派遣されたカメラマンは、野生動物の撮影にかけてはピカイチという事で、この撮影が終わるとアフリカでの仕事が待っています。

 

若しかしたらPxxxxEarthやBluePxxxxといった超有名ドキュメンタリー番組制作に関わって来たのかもしれませんが、同じ画面なのにレンズを変え幾度も幾度も・・・。

 

それは音声さんにしても同じ事。

 

直線距離にして300メートル位の車道にダンプカーが通るたび・上空に飛行機が飛ぶたび・そして人が近づくたびに再撮影です。

 

撮影開始のAM10:00から、イヌの散歩時間が迫ったPM5:00まで延々とそれが続きました。

 

手前のケースに腰掛けての7時間です

 

中央レジ袋中のお菓子が昼飯でした

 

 

 

撮影現場・荒川河川敷には民間の飛行場が有ります。

 

当日たまたま、操縦士の飛行訓練が行われていたようで、カメラを回す合図「アクション‼」が70数回繰り返されヘトヘトの状態で帰宅したのですが、

 

後日、民間飛行場に足を延ばしてみたら、思わぬことが解りました。

 

荒川河川敷の飛行場

 

 

 

太平洋戦争末期、陸軍航空兵を養成する教育機関が川向こうに在り、特別攻撃隊の人たちが操縦訓練を受けた場所だった・・・と云うのです。

 

その時私は亡き母が、シベリアで逝ったたった一人の弟を語った際、涙を浮かべてしまった顔を思い出していました。

 

桶川飛行学校平和祈念館

 

飛行場を出発する直前の隊員

 

特攻隊員の遺書も展示

5月中旬、某国某局某番組の収録が1週間かけて有りました。

(放送が終わるまで、社名・番組名を出してはいけない約束が有りますので、それを踏まえてご覧願えればと思います。)

高齢者向けコロナワクチン接種の対象者である私としては、1週間の長期ロケを秩父山中で行うことは、無理筋以外の何物でも有りませんから負担を軽くする様お願いし、7日に顔合わせと自宅近くのロケ現場下調べ、9日に私が収録した資料のチェック、そして11・12・15日が屋外ロケです。

 

某局から私たちへの最初のアクセスは、ジャパンタイムズの記者マーティンさん経由で昨年11月末のことでした。

ジャパンタイムズ紙は一昨年、ニホンオオカミの記事を2度掲載したのですが、それが影響してのアクセスに違いありません。


                                                   

ジャパンタイムズ紙の記事-1

 

ジャパンタイムズ紙の記事-2

 

マーティンさんからは

「某国某局の自然ドキメンタリーを担当している方から連絡があり、八木様のニホンオオカミを巡る探索について取材したい。」

【Xxx社NHU (Natural History Unit - 自然史班)のTessa Worganという方で、Zzzzzzというドキュメンタリーシリーズにニホンオオカミも取り上げたいとのこと。

過去にはPxxxx EarthやBlue Pxxxxといった超有名ドキュメンタリーを制作してきたチームなので、もし実現したら今までにないレベルの露出・反響になるかと思います。

責任者と今週電話で話す予定なので、また先方がどのような形で取材したいのか詳細を理解した上で再度連絡致します。】と云うことでした。


                                                    

  ジャパンタイムズ紙マーティン記者

 

【Xxx社の件ですが、先方は来年の3月から翌年の3月まで、「野生のイヌ」という題の3本構成のドキュメンタリーシリーズの撮影をするそうです。

私が話したTessa Worganというプロデューサーは、その最後の一本を担当しているらしく、その中でニホンオオカミについて取り上げたいとのこと。

そして、八木様の探索についても取材したいとのことでした。

撮影終了後、編集を経て2022年半ばにはXxx社で放映、その後同年の秋から冬にかけて、アメリカのPBSやヨーロッパ諸国のテレビ局、そして日本のNHKでも放映される予定とのこと。

Tessaさんは八木様のニホンオオカミの研究・追跡や、ニホンオオカミを巡る信仰や民俗学に興味があり、狼再導入などの話にはあまり興味がなさそうな印象を受けました。】


                                                   

    Xxx社制作Pxxxx Earthの一画面

                                                  

    Xxx社制作Blue Pxxxxの一画面

 

こうしたやり取りを交わしたのち、5月11日から撮影が始まるのですが、

総合プロデューサーのTessa Worganさんは某国在住のため、日本での撮影・制作は「S・ユキ」さんという日本人の女性の方が担当すると云うことでした。

「Sユキ」さんはアムステルダム在住で、今回の企画のために日本に帰国するとのこと。

そして自ら映画製作を行っていて、2作品の監督を務めた事実も有りました。

(映画の監督で有ることがどういうことか、この時は全く頭にありませんでした。)


                                                             

  「Sユキ」さんはこの作品で大きな賞を受賞

                                                

   表彰式の様子

 

ネット上で調べると、

【「野生のイヌ」は地上波Xxx社の3回シリーズで、世界のイヌ科の野生動物に焦点を当てた番組である。

このカリスマに溢れた動物のグループをかってない角度でひも解いていく。

このシリーズでは、動物の中でも人気が極めて高いイヌ科の動物を、高画質、かつ、モダンでコンテンポラリーなトーンで撮影していく。

36種(一節には35種)の野生のイヌが世界中に生息している。

地球に最も適応した動物類のひとつであろう。

番組では、このカリスマ的な動物を新しい角度から、さらにイヌ科の中でも捉えどころのない種をも取り上げ、『人類の最高の友達』に最新のテクノロジーを搭載したカメラを向け、その姿に迫る。】

そんな記事も目に入って来ました。


                                                 

「野生のイヌ」の一コマ(蒼穹号ではありません)