酷暑が伝えられる8月の或る日、作業アシスタントのY氏がコロナの濃厚接触者となり、同行不能となりました。

 

その日は奥多摩山中、10台のカメラ引き上げ作業でしたが、10台のカメラを背負って暑い最中3時間も山中を歩くのは、72歳の老人には少し酷な事・・・と思い、無い知恵を巡らせたのです。

 

荷物持ちだけなら何人も候補が居りますが、出来る事なら車の助手席で目的地まで・・・と考え、東京都豊島区在住のS氏を誘う事にしました。

 

S氏は2018年2月の当欄「冬籠りのオオカミ探し」でも紹介しましたが、現在空手の道で一家言を持つ指導者として、多くの弟子を抱えています。

 

「冬籠りのオオカミ探し」のスナップ

 

 

と言っても、S氏を空手の道に誘ったのは私ですから、S氏の道場生は私の孫弟子になるのかも知れません。

 

前日はその道場で酷暑の中一日中指導をしていた様ですが、当日は早朝3時半に目白5丁目で待ち合わせし、首都高~中央高速で目的地に向かいました。

 

標高1.476mの登山口柳沢峠は肌寒く、下界の暑さがウソの様です。

 

暑さ逃れのキャンパーでしょうか、駐車場を見渡すと幾つかのテントが張って有りました。

 

早朝の柳沢峠

 

 

駐車場のトイレには、12年前に起きた事件のこんな張り紙が有りましたが、何とか無事で居て欲しいものです。

 

小松川警察署の公開捜査

 

 

歩き始めは6:00頃だったでしょうか。

 

山中がソーラーパネルで一杯な場所方面目指して林道を1時間位歩くと、NTTの電波塔が見えて来ました。

 

20年前は此処に、ロッジとかテニスコートとかが存在していて、NHK山梨放送の企画でロケをしたことが有りましたが、すっかり変わっています。

 

山中がソーラーパネルで一杯

 

 

今回はそちらに向かわず、笠取林道経由で鈴庫山までのコースが作業現場です。

 

NTTの電波塔

 

周辺の概略図

 

 

複数の人から生存に関する情報-タイプ標本の動物を見た/幾度もオオカミの咆哮を聴いたー等が届けられたので、2年前から期待を込めての観察現場でした。

 

ただ、現実的にはハイカーさんが多くて、動物たちも困惑している様子の現場でした。

 

大勢のハイカー

 

途中の標識

 

 

コース上の殆どが林の中で陽が当たらない為、暑さを感じることなく車まで戻って来ましたが、時計を見ると9:00ジャスト。

 

何時もは暑さの為バテバテ状態の蒼穹号も余裕でした。

 

梓山犬蒼穹号

 

 

下記写真の通り、多摩川に注ぐ山梨/埼玉県境沿いの多くの山々は、東京都の水道水源林です。

 

水道水源林での設置だと許可が必要ですが、設置した10台は全てその限りでは無い場所の為、「生態系調査/090xxxxxxxx」と電話番号を記載してのカメラ設置でした。

 

緑色が水道水源林

 

 

都内に戻ってくると「気の狂わんばかりの暑さ」が待っていたので、S氏の自宅近くで運転を代わり一目散に自宅に戻って来たことは言うまでも有りません。

 

因みに、標高が100m高くなると気温は0.6度下がりますし、風速1mで体感温度は1度低く感じます。

 

8月11日の「山の日」に、半袖/短パン/サンダルでの富士登山に向かい、途中で断念し下山した方が居りましたが、富士山頂は標高3.776mですから、下界より20度以上低い温度になります。

 

これから登山(どこの山でも)をお考えの方、くれぐれもお間違え無い様お願いします。