フランス語を勉強し続けて9年、

この度ついに 仏検1級に一発合格出来ましたキラキラ


この記事では、仏検1級の2次試験の対策&実際の試験の感想について書いていきますにっこり


1次試験についてはこちらの過去記事↓


2次の口頭試験ですが、

対策は、参考書に書いてあるテーマを使って、

面接練習を行いました。


仏検1級2次の口頭試験は、エクスポゼ→質疑応答ということで、

流れはDALF C1の口頭試験と似ていると思います。

なので、スタンスはDALF C1の口頭、論述試験の時と変わっていません。

詳しい考えは、↑の記事を参照ください昇天


3ヶ月ぐらい前から、アプリの日経新聞電子版のサブスクに登録して

通勤時など気が向いた時に、気になった記事を読んで

アンテナを張っていました。




フランス語で時事問題を読む事も必要だと思い、

「Le Monde」アプリ(無料)で

気が向いた時のみ!

記事を読んでましたにっこり


無料でフランス語の記事がこんなに沢山読めるなんて

最高すぎる!!



あとは、仏検公式ガイドブックと

傾向と対策に載ってある2次テーマについて

読み、

試験前の1週間、ちぼに1日1テーマずつ面接練習に付き合ってもらいました

(この環境は恵まれすぎ)昇天


実際時間を測って練習してみて思ったのが、

エクスポゼの3分間のなんと短いことか…!


DALFC1だと、8分ぐらいあった気がするので、

イントロダクションから自分の意見、反対意見、具体例、結論まで

かなり丁寧に、時には掘り下げて自分なりの見解も散りばめて

できたのですが、


3分間にそれをおさめるとなると、

かなり駆け足です…!驚き


なので、ちぼと作戦会議した結果、

エクスポゼ3分間といえども


イントロダクション

→自分意見

→アンチテーゼ

→結論

の構成は崩さないこと。

(じゃないと自分の意見が明確に伝わらないだろうし…)


でも、それこそ3分間で全てを伝えるのは不可能なので、

この3分間で自分の意見の大枠を面接官に伝え、


気になった所は質問で掘り下げてもらおう!と。


自分が思ってる所を上手いこと質問してもらえたら、計画通り!



ガーベラさて試験当日


せめて気合を入れようと、

フルメイクで涼しげな夏ロングスカート履いて

カバンはロンシャンのショルダーバックでキラキラ(フランスアピール笑)


日本人らしきエレガント清楚スタイルで。

私の作戦は、清楚服装で大人しそうな印象与えといて→

実はディベートできる!という意外性で、ポジティブな効果を狙う(笑)爆笑


あと、持ち物として腕時計は必須!

これはあとで解説。



最寄駅から会場へ向かって歩いてると

わりかし緊張してきた昇天


通り道にあるコンビニのイートインで

アイスコーヒーを飲みながら精神統一。


朝9時48分集合。(なんの8分)


面接室へは3人ずつ呼ばれ、初めのグループで名前呼ばれた。


前に待ってる人いなかったので、休憩明けか、朝第一陣っぽかった。


面接室の前の廊下に着席、

係員の人からエクスポゼのテーマを渡される。


テーマを渡されてから、面接室に入室して面接開始までの3分間で、


・テーマを理解

・テーマの選択

・エクスポゼの構成を考えてメモ


これらを全て行わなければならない、スピード勝負なのだ。


しかし最近私は通訳仕事だったり、通訳講座だったりで過度の緊張があると時々

一瞬頭が真っ白になる時があるのだが(なるなよよだれ


頭が一瞬真っ白になりながらも、テーマを解読した。


テーマA: 「ヨーロッパでは、コロナウイルスに対する警戒をゆるめるのが早すぎたと思うか?」(baissé la garde)

テーマB: 覚えてない。よだれ

でもわりかしBも話しやすいテーマだった気がする


AかBどちらも興味深そうで迷ったけど、

Aの方が自分のフランス生活での経験から

抱いてきた思いは多く、

Aの方が絶対より気持ち入れて喋れる!と思ったので

Aに決めた。


しかも、なんと偶然な事に、

前日のフランス語通訳講座で扱った内容が

フランス政府のコロナウイルス対策のニュースだったのだ!!昇天昇天昇天


なので、このテーマに関する私の語彙は

100%最新状態にアップデートされ、最強な状態!


私は、DALFの口頭試験も、仏検1次の仏作文もそうだが、

テーマの引きが本当に良い昇天


(頭が真っ白になってたのもあり、テーマ決定のこの時点までで、30秒くらいだろうか。)


その後、渡された小さい問題用紙(テーマが書かれた紙)(A4の半分サイズ)に

メモをして良いとの事だったので


エクスポゼの構成をメモしていく。

(紙小さくて書けるスペース狭すぎ!

まあ2分半だったのでそんなに量書けず、

足りたが。)


この時のコツは、メモを日本語で書くこと。


DALF C1のエクスポゼ時も、

私は自分から何となしに日本語だけでメモを作成していた。

(フランス語で書くと、どうしてもメモを読み上げるだけになってしまいがちなため)


通訳講座のフランス人の先生(仏検の面接官経験もあり)も言ってたのが、


「仏検2次の対策として、日本語の新聞を読み、エクスポゼのプランは日本語で書くべきです。

母語の日本語で議論できない事が、フランス語で議論できるわけがない!

面接をやってると、議論の構成がてんでなってない人が多すぎる!」


爆笑


確かに、フランス人は議論の内容、それと同じくらい

構成も重要視する(学校で習うので)。



なのでメモは日本語で書くよう心がけているが、

何しろ頭が半分真っ白になりながら絞り出していたので爆笑

contagieux, compréhensible など

エクスポゼで絶対言いたい単語は

フランス語で書いてしまっていた。

まあいいや。


係員の人が隣にデジタル時計を置いてくれてるので、

時々時間をチラ見しながらカキカキ。


準備時間2分50秒ほどを過ぎたところで、

大体のプランを書き終わった。


ここで心がけたのが、

上にも書いた通り、

自分の意見→アンチテーゼ

→そしてなにより、エクスポゼを締め括るための結論を書いた!


ええい、きよぶた!


面接室入室。


フランス生活で培った人当たりの良い日本人愛想スマイルで、

「Bonjour〜ニコニコ(にこ)」


試験官の人、

フランス人1人と日本人1人、

どちらも男性で物腰柔らかそう。


フランス人の方は、日本在住が長いフランス人の先生によくあるような、ひかえめで、

フランス語を勉強する日本人に慣れてるような雰囲気ニコニコ


よっしゃ!試験官の引きも最高!


フランスに「Asseyez-vous」と言われた気がしたので、「Merci」と言ってから着席。


試験官フランス「あなたはいっちーさんですか?」

私「はい」

フランス「Quel sujet avez-vous choisi ?」

私「J’ai décidé de prendre le sujet A, qui parle du Coronavirus.」

↑この表現はちぼと練習した時に教えてもらった!


フランス「Alors je vous écoute.」

この前に、私は持ってきた腕時計を机の見えるところに置き、

エクスポゼ開始の合図で、問題用紙にエクスポゼが何分までかをメモした。

目安として。


まあ本番は焦ってるのであまり見る暇ないけどね


↓面倒なので日本語で書くよ〜


私「はい、このテーマでは、ヨーロッパにおいてコロナ対策の警戒を緩めるのが早すぎたと思うか?について聞いています。

私にとって…私の意見では、答えは「ノン」です。


というのも、私はフランスに住んでました。

(ここで、面接官2人の表情が「おおーっ」という反応になり意外。

在仏経験めずらしい??)


今年2月に日本に帰ってきました。

2018年からフランスに住んでたので…コンフィヌモン(ロックダウン)期間を経験しました。」

J’ai vécu des périodes de confinement.


気分としてはこれ↓笑い泣き


「ロックダウン期間は大変でした… 

そして、失業や経済、また精神面の問題があります。


(アンチテーゼ・反対意見)

確かに、最近、フランスのニュースで、フランスでも第7波が爆発に増えているが、

政府の対応は最小限に留まっている(rester minimaliste)と耳にしました。


現在は、ワクチン接種者の数が増えてきていますし、

ウイルスも、感染力は強くなります(plus contagieux )が、症状は軽減化してきています(moins grave)。


ヨーロッパの人々は何と言うか…

ウイルスに対して、寛容だと思います。(言い方がわからなかったので、compréhensible を使った)

つまり、ウイルスをあまり恐れてないんです。(moins peur)


ですから、今はもはや、コロナウイルスと共生する時が来ているし、

なので私は、どちらかというとヨーロッパの決断に賛成です。」


ここまで言って終わり、

大体2分50秒ぐらいだった気がする。

(文字に起こすと、幾分稚拙な内容よだれ)


何か書き漏らしてるかな?

でもフランス語に関しては、これを殆ど詰まらず、

スラスラ言う事ができたグッド!


フランスでのコロナ禍生活中に、

この問題については自分自身の事として500回ぐらい考えたし、

思い入れのあるテーマだったので、

心に出てきた事が、口からスラスラ出てきた。


実感としては、「言いたい事全部うまく言えた、完璧!」


その後フランスが口を開き

フランス「あなたはフランスに住んでたとおっしゃいましたね。

私達2人はフランスのコロナ禍を経験していないのですが…

あなたにとって、フランスと日本の違いは何でしたか?」


(2人がフランスのコロナ禍を経験してない、と聞いた所で、

やった!と思った。

コロナ禍のフランスに関する知識に関しては、

この人達よりも私の方が上であり、

優位に立てるのだ!)

と思ってたら質問ちゃんと聞いてなかったのでよだれ


私「違いというのは…日本とフランスの違い、と言う事ですか?」

フランス「はいそうです」(こいつ話聞いてへんやないか)


私「うーん…まず私がフランスにいた時、

すっごくムカつきました j’étais très énervée.


なぜならフランスでは、衛生対策を守らず、

マスクを着けなかったり、

ソーシャルディスタンスを守らなかったりする人が大勢いたからです。

…日本でも少しいますが。


それで、日本だと、日本人は他人の目を気にするので (on respecte les autres)、

テレビで「屋外ではマスクを付けなくていいよ」と言っていても、

着けていますね。


学校の体育の授業でも。a l’école, dans le coursdu gym.


私がすごく馬鹿げてると思うのは、

(Je trouve très absurde que)

学校で、体育の授業中に子どもにマスクを着けさせて、

子どもが熱中症になるという恐ろしい問題があったことです。

que des enfants sont tombés malade à cause de la chaleur.」


質疑応答中は基本ずっと面接官2人の目を見ながら話してて、

面接官(特に日本人の人)は何度も頷いてくれてた。


次にフランス

フランス「あなたはフランスでコンフィヌモンの時期を経験したとおっしゃいましたが、コンフィヌモンはどうでしたか?」


まさか、こんな質問を聞かれるとは笑い泣き

いいわ、教えたる!


私「はい、コンフィヌモンの時期は本当に辛かったです…

まず、私はフランスの大学で日本語教師をしていました。

なので、コロナ前はもちろん、授業は全部対面でしたが、

コンフィヌモンになってからは、授業が全部遠隔になってしまい…

ずっとZoomをしていました。

一日中家から授業を行うのは、本当に辛かったです。赤ちゃん泣き

(面接官の目を見ながら、同情を訴えかけるように)


それよりも私が心配していたのは、学生達の精神的な問題です。(良い先生アピール)

というのも、学生達の中には、一人暮らしをしていて、家族から離れて暮らしていて、

コンフィヌモンになって、誰とも会えないんです。

Crousの9㎡の学生寮で何ヶ月も一人で…。」


フランス「あなたは今、仕事面での事について話してくれましたが、

日常面では、コンフィヌモンはどうでしたか?」


私「えーと…一番初めのコンフィヌモンの時はたしか、

よく覚えてないんですけど、

行動制限が1kmか10kmだったかあって、

狭いじゃないですか。


あと、外出する時とか、たとえば買い物のために外出する時、

証明書が必要で、

たしか初期の頃は証明書をプリントアウトして作らなきゃならなくて、

でも家にプリンターがない人は難しいじゃないですか。


でそれで、証明書発行して、私いつも証明書を携帯してたんですけど、

証明書の提示を求められた事は一度もありませんでしたね。」


今思えば、なんかこうもっと「自由に外出できなかった」、「知人と会えなくて辛かったー」とか

心理的な問題について根拠を強化する必要があった気がするのだが、

ただ世間話しただけになってしまった笑い泣き


フランス「そうですか…コロナ禍のフランスでコンフィヌモンという、特別な経験をされましたね。」

私「はい、特別な経験でしたし…興味深い経験でしたよ」

C’était une expérience intéressante. えー


地獄を見たわ…という表情で、伏し目になりながらそう言うと、

面接官達がクスッと笑う。


フランス人たちはこう言う皮肉っぽいユーモア好きなので!


よっしゃジョークも決まった!

面接官笑わせて終了!


フランス「あなたは何かあります?」

日本もう一人の面接官「いいえ。」


と言う事で終了。

ボンジュルネ〜♪


よし終わった。

運良く良いテーマを引いたので、かなり話せ、手応えはあり。


時計を見たら、一人の持ち時間大体9分ぐらいのはずが、

私は8分弱で試験終了になった気がする。


しかも、仏検参考書などには

「時間に余裕があれば、仕事や趣味など一般的な内容の会話をする事もあります」

と書いてあったが

それもなく。


私の会話があまりにも絶望的、

これ以上続けても意味ないと思われたのじゃないかと、

ちょっと不安爆笑


でも、試験官の反応的に

「この子は合格でOKやな」と思ってもらえた気がした。


意地悪な質問される心の準備して来てたのに、

なんか実際は、ただ世間話しに来たみたいな。爆笑


実は2次試験までの間、

安倍元首相の悲しい事件があったのもあり、

憲法9条(改憲)について、天皇制について、

政教分離について、SDGsについて、などなど


たくさんのテーマについて考えたり準備していたのだが、


結局簡単なテーマが当たって、肩透かし食らった気分。汗うさぎ


やっぱりみんな、リスクの少ない簡単な方を選ぶよねー笑ううさぎ


でも大は小を兼ねると言うし、

いろんな話題に対応できるようにしとくに越した事はない。


それに、2次試験に向けて勉強した事で

将来役立つ時が必ずあるはず。


これからも、社会や政治のことについても

勉強するぞー!