6月に仏検1級の1次試験を受験、1発通過しました…!
大学生の時に第二外国語でフランス語を初めてから9年、
早いのか遅いのか、ついに1級の1次に合格する事ができました
試験会場で問題冊子が配られて、表紙に書かれた「1級」の文字を見て
「ついにここまで来たか」と、
何かこう…こみ上げるものがありました
大学生の時は4級からスタートしたんですけどね。
本当は、仏検1級は2020年ごろからずっと受験したかったのですが、
在仏中は、コロナの所為でパリ受験がことごとく開催中止になってしまい...
ずっと受けられず
日本に帰って来て、やっと受けられることに!
なので、仏検1級に向けた勉強は2019年ぐらいから少しずつ進めていました。
この記事では、以下のことについて書いていきます!
①自分の勉強方法について
②試験問題についてちょっと考察
③実際の試験結果
①自分の勉強方法
DALFC1に合格後、仏検1級に向けて勉強を始めました。
- 仏検1級公式問題集
- フランス語名詞化辞典
- 新聞精読
の3つを、一つずつ代わりばんこに勉強しました。
勉強頻度は、週に2,3日勉強する日があった程度。
コロナ禍と仕事が忙しくて、仏検の勉強は放置ぎみ...
それでも、2019年~現在まで、趣味もかねてフランス語で読書を続けました。
- 仏語版ハリーポッター(1日5ページ)
- Maxime Chattam、Jean-Christophe Grangéなどのサスペンス小説
- 『痴人の愛』、『陰翳礼讃』の仏語訳本
- フランス人の友人の出版した小説
- 星の王子さま
- バンド・デシネ
- フランス語のゲームをプレイする
- Netflixでフランス語吹き替えのドラマや映画を見る
など。
読書はこれからも趣味として続けていきたい。
フリーランスで日仏翻訳の仕事を本格的に始めました。
翻訳の勉強がしたいと思い、オンラインで受けられる翻訳仏文法の通信講座に登録しました。
この講座を受けた事で、個人的にはすごーくフランス語と日本語の勉強になったと思います。
仏検の勉強にも間接的に役立ったと思います!
2021年は、主に翻訳の仕事と少し翻訳の勉強、
プラス読書、仏検問題集、名詞化辞典、新聞精読。
今思えば、読書や翻訳を通して様々なスタイルで書かれた文章を読んだことで、
まず、単純に文章を読む速度が上がったこと。
そして、様々な構文の文章に触れることで、文章理解の速度も上がった…と思う。
2月にやっと日本帰国。
帰国後、会社で働きながら、
副業としてフリーランスの翻訳の仕事も続けながら、
週に1度、オンラインで通訳講座を受講し始めた
この講座が、結構スパルタなんだけど
実践的な練習や、基礎からの文法のおさらいもあって
めちゃくちゃタメになる!
あと、やっぱりやった方が良いかなと思って、
仏検の「傾向と対策」を購入。
(めちゃくちゃ高い
)
そして、試験1ヶ月前の5月ごろからは、
朝: 早起きしたり、
朝の通勤電車で仏検問題集の問題を写メったもの(死語)を見ながら問題を解く!
昼: 会社のお昼休みの余った時間に、
「傾向と対策」の時事用語リストの単語を覚える!
週に一度: 通訳の講座!
宿題も多いので、それは平日夜にやる事が多い
週末など: 翻訳の仕事をすすめる!
みたいな日々を送ってました。
好きじゃないとここまで出来ない…(笑)
これ、ちぼと一緒に住んでたらこんなに時間取れません
なんちゃって独身生活を味方に!
あとこれは、自分の勉強の仕方なのですが
出かける際は、参考書を持ち歩いたり荷物を増やすのが嫌なので
参考書のやりたいページをスマホで写真に撮って
フォルダにしてます。
これなら、場所も取らず
電車の中で見たりして勉強できる…!
とにかく時間がなく、外で勉強する必要がある人におすすめ
これでTOEICも勉強しました!
試験のちょうど2週間ほど前に
インタビュー動画の字幕翻訳の依頼が入り、
まあ私は来た仕事は基本断らないので
そちらの翻訳に時間を割いてました。
なので、試験前2週間は仏検の勉強に
あまり時間が取れなかったのですが、
「傾向と対策」の時事用語リストだけは
やってました!
名詞化辞典について。
過去の記事で詳しく書きましたが、名詞化ノートやスプレッドシート、アプリを使った単語帳を作って勉強。
新聞精読について。
精読については、色々なサイトで説明されているのを参考にしました。
私の精読の方法はざっくりとこんな感じ。
1回目:文章をできるだけ早く速読
2回目:意味を理解しようと意識してもう一度速読
3回目:精読。辞書は使わずに文章の構造や文法などを意識して読む
4回目:仏仏辞典を使って分からない単語を調べながら精読する
5回目:もう一度読む。自分が読んだ文章を録音したり、夫に読んでもらって録音したものを聴きながらシャドーイングする。
6回目:何度も繰り返して文章を暗唱できるようになる。
(回数とかは適当です。
)
新聞の文章はフランス語で書かれてる訳ですが、
フランス語で暗記するのが得意ではないので
文章を日本語訳してみるのも良いと思います!
文章の丸覚えではなく、伝えたい日本語の内容があって
それがフランス語でも出てくるのが個人的に大切だと思って!
辞書のチョイス
仏検1級の勉強を始めた頃、ハイレベル上級者感を出したくて、仏仏辞典(辞書&インターネット)を使うようになりました。
仏検問題集の解説にも時々単語のラテン語源に関して言及があったり、
ラテン語源を知るのが面白いので、辞書は見出し単語の隣にラテン語語源が書いてあるものを買いました。(ラルースとか)
新しい単語を覚える時に、語源がラテン語でどういう成り立ちなのか調べると、
面白いし参考になります
でも、2022年には通訳の講座を受け始めた影響もあって
学生時代も使っていた仏和辞典を買い直しました((
デザインがかわいい…
これ、すごいんです。
学生の時は何とも思ってなかったんだけど、
仏語のスペシャリストによって書かれていて、
めちゃくちゃ詳しく、
ピッタリくる日本語の表現がすぐ見つかり、
めちゃめちゃ勉強になるのです
なのでこれからは仏和を相棒にしつつ、仏仏にも浮気する感じで行こうと思ってます
②試験問題内容ちょっと考察
仏検公式ガイドブックで過去問を解いていて、内容について気づいたことなど。
筆記大問
文章中の5つのカッコ()内に入る動詞を選び、適当な形に変化させる問題。
知らない動詞も混じっているし、動詞の変化がパズルのようで楽しい。
動詞に対応している主語を見定め(文によっては主語を見極めるのも難しい)、
動詞を正解の形になるまで変形させていく、頭の体操のような問題
(日本らしい?)
この大問で求められる変化の形は大体決まっていて、
ひっかけも多く、
自分が問題を解いていった中で気付いた変化の形式を次に挙げる。
①性数一致(主語がどれかを最後まで確認する。)
②時制の一致
(複合過去、半過去、文章より前時点での(La veilleなど)出来事だと分かる場合は大過去、
"Bien que"などの後で接続法、
"Si~"の後で条件法、時々条件法過去も出てくる)
③分詞構文(~ant)も出てきたりする。
④自動詞の受身も出てくる時があるので注意が必要。
あとは過去問を解いていて、"Se trouver"(~にいる)の動詞が好きなのかなと。
筆記大問
長文より先に、選択肢の短文を読んでおくと、
長文の際に注意して読むべきポイントが分かるので効率が良い。
筆記大問
言わずと知れた和文仏訳の問題。
翻訳の仕事してるのに、日本語→仏語翻訳に苦手意識がちょっとあって...
ですが、フランスに住んでいると、
日常生活でのフランス人の会話とか、ドラマ、読書、仕事など
フランス語を浴びるように触れ続けて、在仏生活も累計5年になると、
「この言い回しはフランス語ではこう言うな。」とか
「こういう表現があるな」とか、
母数を多く浴びてきたサンプルのパターンを集めて学習されることで、
フランス語での言い回し(Tournure)を徐々に感覚で思いつけるようになってきた気がします。
③実際の試験結果
実際に当日一次試験を受けた率直な感想は
和文仏訳・ディクテ・リスニング → え、簡単すぎる、大丈夫?
筆記 → 最初の大問4つ 安定の難しさ!他はできた!
でした。
私の今回の作戦!
時事用語の大問④を解く (頭に詰め込んでるので)
→大問①の名詞化を解く (頭の体操に)
→頭が疲労していないクリアーなうちに、
大問⑨の和文仏訳を解く
(翻訳者の端くれですので
ノウハウはありますので (え?)
翻訳など頭を使う高度なものは、
疲れてない朝のうちにやった方がいいのです...
それに、その時できたと思っていても
後から翻訳を読み返したら
あれも直そう、これも直さなきゃ、
ていうのがめちゃくちゃあるので
筆記試験時間内の初めに仏訳を仕上げ、
一通り問題を解いた後にもう一度仏訳に戻り、
修正、修正を繰り返します。)
→ これ以外は順番通りに
問題を解いていきました。
この作戦が上手くいった気がします...
あれだけ時事用語リストを一生懸命勉強したのに、
そんなことあるかよ?!(笑)
まあでも語彙は勉強できたので良かったですよ?
5問中1問だけ元々語彙を知っていて答えられた。
今回の時事用語難しかったよ?!
でもフランスのニュースを見てたら答えられたなって単語が2つ。
語彙増やすために見ないといけない!
【⑨和文仏訳】
問題内容見てもらったら分かると思うんですけど、
元の和文が簡単で拍子抜け...罠か?
【名詞化】...
あれだけ練習したのに、
本番になると緊張して(名詞化は出てくるんですが)、
自然な名詞化文の構成が出てきにくくなりますね
要注意。
実は、過去問解いてそろそろ大丈夫そうやー!と油断し、
試験前1か月は名詞化の勉強をサボっていましたよ。(おい)
これからも、名詞化の問題は毎年解いていこう...
大問② 得点:8点中4点
4問中2問間違ってしまい、
自分に、勉強しろ、クソが!て言いたくなりました
しかもrèglement は知ってたのに
ボケてて出てこなかった…
1級は甘くねえんだよ...
大問③ 前置詞の問題 8点中6点
難しすぎると定評のある大問3、毎回私の捨て問なのですが、
今回もボロクソだな~と思って、
帰ってちぼに一緒に答え合わせしてもらったら
なんとマグレで4問中3問正解してました
奇跡、起きた?!
やっぱ、持ってるな...
今回はほんと勘です、あと少しの直感。
(前置詞をつけた時の響きとか、
フランスで聞きおぼえのある表現か?)とか。
これは本当在仏時代の貯金に助けられた...
大問⑤~⑧
長文問題は好きなんです。
特に大問5は今回5問中4問正解で
問題作成者の方との心理戦に勝てた気がします
(それでも1つ落としてるw)
⑤~⑦はほぼ満点で
⑧も今回は比較的易しめでした。
仏検の問題作成者の方はバカロレアの話題が好きだと思う。
書き取り試験も、分からない単語がないくらい超簡単で2ミスのみ、
聴き取り試験はほぼ満点でした。
さいごに
仏検試験は今月で終わってしまうんですが、
試験が終わっても、名詞化・新聞読む・ニュースなどのリスニングの勉強は続けていきたいと思ってます!
日々精進!
もう私本当、文法と高尚な文体の仏作文が苦手な事が分かったので…
でも、3年前にDALF C1合格した時の記事では、
私はリーディングが苦手だったと書いてあるんですよね。
その弱みを自覚して、この3年読書を頑張ったり、
翻訳の仕事を頑張った事で、
フランス語を読む事に関してはかなり得意になったと思います!
あと語彙も結構増えた!
だからまずは自分を褒めたいです。
それでこれからは、DALF C1でも5割しか取れなかった
仏作文を強化していきたいです!!
作文の練習のために
DALF C1また受けようかな…
仏検終わって暇になるから、
フランス語でブログでも書こうかな…
きれいなフランス語を書き、話せることが目標です