最近俺の体がこう言っている。
「ひぎぃ!らめぇ!!壊れちゃうぅぅ~!!」と。
のっけからエロ漫画のような台詞で大変に申し訳ないが、最近のこの、肌寒い日と真夏日との激しいピストンは、外仕事に従事するオッサンの体を容赦なく打ちのめすわけだ。
体調管理に気を付けろとか言われるけど、どないせっちゅーんじゃ!
こんな時は、一発スカッとするホラーでも見て、暑さと寒さを吹き飛ばそうと借りて見たのが、昔知人に勧められたこちらの作品。
それでは早速ストーリー!
まずは冒頭、週末をエンジョイすべく、明らかにどこで見たことのある山小屋へやって来た、リア充っぽい若い男女五人。
窓全開でパンツ丸出しなヒロイン(処女)を始め、金髪のビッチ、その彼氏のラガーマンなナイスガイ、グループに新規参入したばかりのインテリメガネに、のっけから大麻を吸ってラリって登場した猫背なジャンキーと、処女以外誰が死んでもおかしくないパーティーだ。
そんな頭軽そうな一行を監視するような、謎の組織の存在がチラホラ。
面倒なのでサクっとネタバレしちゃうと、この組織は、チートじみた化学力や組織力を駆使して、ホラー映画のテンプレを完遂することを任務としている。
それは、古き神の復活を防ぐための生け贄の儀式であり、同様の組織が世界各国で日夜、リアルホラー映画のプロデュースに励んでいたのだ。
しかし今回のプロデュース、世界各国の組織が次々に任務に失敗。
残るは、成功率100%を誇る日本チームと、ここアメリカチームのみと、実はかなり追い詰められた状況。
そんなことは知るよしもない若者五人、山小屋に着いたら早速、ウェーイ!とばかりに湖でスイミング。
夜には酒盛りしながらエロいゲームに興じるという、映画のテンプレ的にはいつ惨劇が始まってもおかしくない状況を着々と作り上げる。
宴もたけなわな頃、例の組織の遠隔操作により、どこかで見たような地下室の扉が勢いよくオープン。
地下室に降りてみるとそこには、実に様々で意味ありげな大量の謎アイテムが置いてある。
いぶかしみながらも思い思いにアイテムをいらいだす面々。
そんな中で処女のヒロインが手に取ったアイテムが、死者の書チックな古い日記。
そこに書いてあった、どう考えても唱えるべきでない呪文を丁寧に唱えたところ、古のゾンビ一家が大復活。
一方その頃、例の組織では職員たちが、どのモンスターが選ばれるかで賭けをして大盛り上がりしていた。
ここから始まる大惨劇。
まずは手始めに、森の中で盛り始めたバカップルのビッチがオッパイを出したあたりで、テンプレに則り、ゾンビの一人に襲われてビッチ死亡。
続いて、何者かに監視されてるっぽいことに気付きかけたジャンキーが、別のゾンビに襲われ血を吹き上げる。
さらに彼女を殺されたナイスガイ、バイクで崖を飛び越えて助けを呼びに行くという勇敢な行いをしようとしたところ、チート技術により設置された見えない壁に激突し、そのまま転落死。
ヒロインといい感じになりかけてたインテリくんは、車を運転中に特に見せ場もなく突き殺される。
こうして、処女は最後に生き残ってもOKというテンプレに則り、見事任務を完遂した組織のアメリカチームは、またまた大盛り上がりで祝杯をあげる。
後ろのモニターでは、生き残った処女がゾンビパパにボコボコにされてるが、まあ気にすんな!といった風情だ。
しかしここでトラブル発生。
途中で殺されたと思ったジャンキーが、処女を助けに颯爽登場!
おまけに、組織の地下施設に侵入するエレベーターの入り口まで発見するという大誤算つきだ。
エレベーターに乗って地下に降りてみるとそこには、無数のキューブの中に閉じ込められた大量のモンスターたちの姿が!
事ここに至りて、自分たちが何をされていたか悟った二人は、ブチ切れてキューブの扉をフルオープン!
施設内はありとあらゆるモンスターが溢れ、とんでもない血の海に!
混乱に乗じて施設の最深部に到達した処女とジャンキー。
二人の前に、なんといきなりシガニー・ウィーバーが登場。
この施設の館長だったシガニー・ウィーバーが、二人に丁寧なネタバレを開始。
テンプレ通りに処女だけ生き残らなきゃ、古き神が復活して地球終了とのこと。
シガニーの話を信じた処女が、無情にもジャンキーに銃を向けるが、タイミングよく狼男に襲われて瀕死の重傷を負う。
辛くも命を永らえたジャンキーだが、続いてまさかの、大女優とのガチンコファイト。
そこへ、例のゾンビ一家の末娘が乱入し、シガニー・ウィーバーの脳天を斧でカチ割り、奈落の底に転落して死亡。
最後まで生き残ったジャンキーと瀕死の処女。
「殺そうとしてごめんね。テヘペロ」
「僕の方こそ地球終わらせちゃってごめんね。テヘペロ」
みたいな呑気な会話を繰り広げているうちに、巨大な何かが復活してエンドだ!
いやー、参ったね。
こりゃおもしれーわ。
前半は正直、ホラー映画の楽屋ネタみたいな感じがして、あんまり乗り切れなかった。
登場人物たちをアホにするために、ちょいちょい謎のガスを噴出したり、とっとと青姦させるために森をやたらムーディーに演出したりといった展開は、ホラーとしての興を削ぐこと甚だしい。
また、犠牲になる五人の若者も、頭は軽いが皆友達思いのいいやつらで、恐怖感よりも理不尽さが際立つ。
しかし、というかだからこそ、後半の、完全にテンプレから外れた大惨劇が、ある種のカタルシスになる。
今までモニター越しに好き勝手やっていたオッサンたちが、解き放たれたモンスターたちに蹂躙される様は、正直スッキリした。
また、大量のモンスターたちの造形も完成度が高く、残酷描写のクオリティーも高いというのも、間違いなく好印象だ。
そして外せないのがやはり、シガニー・ウィーバーの存在だろう。
俺の中では、大女優にも関わらず変な映画の変な役でちょこちょこ登場する、妙に好感度の高い女優だが、本作においても、ほとんど大オチみたいな扱いでの登場だ。
そんな扱いにも関わらず、そのインパクトは絶大で、最後においしいところを持っていきよったなぁ!という印象だ。
そんなこんなで、ちょっとひねりのあるホラーながら、文句なくお勧めできる作品である本作。
最後に一つ、本作中で最も意味の分からないシーンを紹介して終わりたい。
途中、組織の日本チームが任務に失敗するシーンがある。
女子小学生たちが皆でドングリころころを歌って、悪霊の魂をカエルに封じるという儀式を成功させて、犠牲者ゼロで幕を閉じるのだが、相変わらずアメリカ人の日本に対するイメージがわけ分かんねぇよ!!







