先日、『デモンズ』なんて言うイカれた作品を紹介しながら、80年代のサブカルっていいよね!という話をしました。
どうやら、そんな風に思ってる回顧中なオッサンは、意外と多いようで、最近では、あの時代をフィーチャーした漫画も、チラホラと散見されるようで。
そんな、80年代ラブな青春漫画の一つ、『スローモーションをもう一度』という作品を、先日読んでみた!
まずは、ヒロインのご尊顔をどうぞ!


可愛くね!?

ストーリーは、80年代アイドル大好きの高校生の主人公とヒロインが、他の友達には恥ずかしくて趣味の話ができないという中で、共通の話題で大いに盛り上がり、キャッキャ、ウフフってする、そんな内容だ!
この絵柄といい、話の内容といい、設定以外は完全に80年代のラブコメのノリで、かつて、『きまぐれオレンジロード』にハマり、アニメでキャラデザを担当した高田明美さんの画集まで集めてしまった俺としては、ストライクを通り越してある意味デッドボールな作品だ。

↑ヒロイン、鮎川まどか

可愛くね!?

さて、そんな、あの頃に帰れる素敵な胸キュンラブコメで、心の童貞成分が急上昇したところで、『デモンズ』の話をしようか。

『デモンズ2009』

一作目から20年以上の時を経て復活した、『デモンズ』とは何の関係もないデモンズ!

ダメじゃん!!

そんなわけで、80年代サブカルどころか、『デモンズ』さえ関係なくなったところで、いつも以上におざなりに、ストーリーをご紹介していきます。

まずは冒頭。
アリゾナ州のどっかの廃レンガ工場に巣食う、ホームレスの一団に、ヒゲでロンゲのクリスチャンが食べ物を差し入れ。
いい奴!と思いきや、ホームレスたちが麻薬をやっていた形跡を見つけたとたん、容赦なく射殺。
こいつ、ヤバいやつや!
さらに、一団の中にいた赤ん坊を拐って車に放り込むと、なんと車の中には女デモンズが!
どうやらこのヒゲロンゲクリスチャン、デモンズ化した妹を飼っている様子。
哀れ赤ん坊は、妹のおやつにされるのでした。

さて、所変わって、一人の女性が決意を秘めた面持ちでセルフビデオを撮影している。
事情はこうだ。
かつて、女性の幼い娘が、変質者にビデオを撮られて殺された。
女性がたった一人で必死に調べた結果、「ゴアハウス」という、違法に過激なエロビデオを取り引きするような闇サイトに行き着く。
この闇サイトのユーザーの一人が、娘のビデオを出品していた。
そして今日、そのゴアハウス主催で、若い女性の殺人ショーを楽しむという、猟奇的過ぎる集まりがある。
女性は、“デカブツ”というユーザーネームで、この集まりに参加する。
娘の仇を伐つために…。

いや、ユーザーネーム!

皆さま、なんとなくお察しかと思うけど、この闇サイトの集まり、実際のところは、例のヒゲロンゲクリスチャンが、頭の弱そうないとこと共謀して、妹のおやつをゲットするために、死んでも惜しくないクズを集めるための催しだった!
そんな、死んでも惜しくない面々はこんな感じ。

拷問好きのハゲのネオナチ野郎。

人身売買で白人女を売る黒人。

憂さ晴らしに来ただけの売春婦。

爆弾魔の童貞。

女王様と奴隷。

小児性愛者のデブ。

もう、絶対デブが仇やん!
ということで、復讐に燃えるデカブツさん、股間の四次元ポケットからコンドームを付けた銃を取りだし、速攻でデブを射殺。

さすがデカブツ姐さんやで…。

しかし、この暴挙には、他の参加者が黙っていない。
「騒ぎを起こしたら殺す」と、主催者様から釘を刺されていたのに、これじゃあ俺達が殺されちゃうじゃないか!と、デカブツ姐さんは縛り上げられてしまう。
慌てて逃亡を図る黒人と童貞。
急に身の上話を始めるネオナチ野郎。
盛り始める売春婦と女王様。

混沌としてきた場内に、ついに妹ちゃんが解き放たれる!
当然のように真っ先に狩られるのは、レズってる二人(と奴隷)だ!

フレディズグローブみたなのを付けてヤル気満々だ!

血生臭くなって来た状況の中で、ヒゲロンゲクリスチャンは、嬉々としてネタばらしを始める。
なんでも妹ちゃんは、どこぞの製薬会社の新薬を試したところ、デモンズ化したとか。
まあ、デモンズじゃないけどな!

一方、自力で戒めを解いて、バタバタしてる黒人とネオナチ野郎と合流したデカブツ姐さん。
ガスボンベで壁を爆破して脱出したいけど、デカブツ姐さんの銃は弾切れでどうすんべ?という状況だ。
ここでデカブツ姐さん、「弾はあるわ、あたいの四次元ポケットに
てなわけで、弾と銃をネオナチ野郎に渡したとたん、ネオナチ野郎が突然、黒人を射殺し、デカブツ姐さんの腹をぶち抜く。
実はネオナチ野郎、ヒゲロンゲクリスチャンの仲間で、おまけに娘を殺してビデオ撮影した下手人であった!
真の仇を取ることも叶わず、死を待つだけのデカブツ姐さん。
そこに、一味の仲間であるはずの、頭の弱そうないとこがやって来て、噂の新薬をお注射!
「あいつらは間違ってる、倒してくれ」と。

激痛に襲われながら、脳裏をよぎるのは、娘を奪われた激しい怒り!
そして覚醒するデカブツ姐さん。


妹ちゃんとのちゃっちい壮絶なキャットファイトを征して、ヒゲロンゲクリスチャンを妹ちゃんの爪で切り裂き、ネオナチ野郎を食い殺し、無事、復讐完了だ!

そしてラスト。
ネオナチ野郎が呼んだ仲間が、デモンズ化したデカブツ姐さんに発砲してエンド!

…えーと、デモンズじゃねえなコレ!(3回目)

なんというか、『デモンズ』で見せたあの、生理的にキモいクリーチャーの造形や、エッグいゴア描写などはなりを潜め、全ては常識的な範囲にこじんまりと収まってしまった印象だ。
ゴアハウスなどと名乗っているくせに、とりあえず血しぶき飛ばしときゃいいやろ、というような安易な描写には、閉口するしかない。
デモンズ(デモンズじゃないけど)の造形にしても、普通の姉ちゃんの黒目がちょっと小さくなっただけみたいな適当さだ。

そんなわけで、最後に、俺の心にサムシングを残した、『デモンズ』のどうかしているワンショットを貼って締めよう。


可愛くね!?