こんばんは。
今日は帰宅時に思いがけず雨
というか雹混じりの大雨に見舞われて、
少し雨宿りをしていました。
周りには僕と同じように、急な雨に戸惑う人たち。
仕事帰りのサラリーマンや、外国人のカップル
僕と歳が近いであろうニット帽を被った青年も1人で
屋根の下に集まっていました。
まず先陣を切ったのは、サラリーマン。
少し雨が弱まったタイミングで、鞄を頭の上に被せながら走り去っていきました。
仕事が終わって、一刻も早く家族に会いたかったのかもしれない。
家族との時間を少しでも失うくらいなら鞄と革靴なんてどうなっても良い。
そんな意思を感じました(想像です)
でも、
僕はまだだ。
こんな強い雨が降り続けるわけがない、この雨は一過性のあれだ。傘買ったらすぐ雨止んじゃうあれだ。
もう少し辛抱すれば嘘みたいに止むのだろう
そう思い僕は待ちました。
次に動いたのはなんと外国人のカップル。
2人は旅行で来ていますが、大きな荷物を持っているわけではないのでバスなど移動の時間に迫られているわけではないはず(想像です)
僕の中で時間の余裕がありそうだった2人は、雨の中道に飛び出して
・・でもどこか楽しそうにずぶ濡れになって行ってしまいました。
雨に濡れることを楽しむ。
確か光輝くんも濡れるのが好きみたいなこと言ってたな・・
子供の頃はそれを楽しむ気持ちがあったけれど今は
靴が駄目になる。
洋服を濡らしたくない。
そんなことを気にして純粋な心を忘れてしまっているのかもしれない。
あの2人はきっとどんな場所でも楽しんで過ごせるんだろうなぁ
僕は何か大切なことを教えてもらった気がしました。
ふと顔を上げると、
青年が1人
いつの間にか2人きりになっていました。
交わす目線
君はわかってるな。この雨はすぐ止むんだよ。
心が通じ合った気がしました。
そして2人で待つ
5分、
もう10分経ったかもしれない。
そんな時に僕は
何か絶望的な
もう取り戻せない何かを失った気がしました。
すぐさまスマホで検索すると23時まで降水確率90%
やってしまった。
これは止まない雨だ。
今一歩踏み出さないと失われた10分以上のものを失うことになる。
青年よ。君も諦めろ。
僕は行くよ。
僕は大粒の雨を全身に受けながら駅へと走りました。
ずぶ濡れになった後の電車で、嘘のように静まった空を見ながら
あの青年はきっと濡れずに帰れたんだろうな。
そんなことを思いながら何となく、
明日からも頑張ろう
そう思えた帰り道でした。
川島 寛隆
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