皆さんこんばんは、安孫子です




Théâtre de Candy Boy 


第一回公演『BON BON』




昨日で全公演終了し、その幕を下ろしました!








ご観劇頂いた皆様には感謝しかありません




僕達の新たな挑戦を見届けてくれてありがとうございました!




残念ながら千秋楽が台風の影響で中止になってしまい全6公演となりましたが、デュポンとして皆様の前で生きられて幸せでした




正直悔しい思いもありますけどね!



一公演でも多くデュポンを演じていたかったから



それだけ思い入れの深い役でした



この悔しさは次に繋げていこうと思います



千秋楽を楽しみにしてくださっていた皆様、申し訳ありません




さて、今日はもちろん『BONBON』について書こうと思うのですが




思い入れが深くて、舞台裏や稽古場でも色んなことがあり過ぎて何から書いていいのやら…





『BONBON』



まずはこの物語を生み出して下さった池田鉄洋さんに心から感謝です



僕はこのお話が大好きになりました




そしてデュポンという役を任せてくれた大関さんと座間さん、お二人にも深く感謝しています




もっと歴史シリーズで2年前初舞台に立たせて頂いて以降、お世話になり続けていて




『アンサンブルじゃなくて中心に立てるような役者になれ』



と言い続けてくれた大関さんからレジスタンスのリーダー役を任せて頂いて



その信頼に応えたい、という気持ちは稽古中から常にありました






今回題材が1943年 第二次世界大戦中、ナチスドイツ占領下のフランスという事で



沢山の人が身体に、心に傷を負い


人の命が簡単に奪われ


多くの人の命が失われ


沢山の人が悲しんだ時代




コメディの要素があるとはいえ『戦争』というものを演じるにはその時代を生きていた人たちに責任がある


実際に経験することはできないけど


雰囲気や知ったかぶりでは演じられない


当時の状況、出来事、人々の思いを知らなくてはと思い勉強しました





まず世界史の参考書と資料集を読んで時代背景を知るところから始めて


その時代を描いた映画も観ました


『戦場のピアニスト』『灰の記憶』『シャトーブリアンからの手紙』『黄色い星の子供達』などなど


その時代に現実に起こっていた残酷さを知り、そこに生きていた人の気持ちを想像する上でとても参考になりました



ただ、レジスタンスに焦点を当てた映画はなかなか見当たらず



レジスタンスという人達が何をしていたのか、


一般市民だった彼らはいつレジスタンスとなり、どんな生活をして、何を思っていたのか知りたくて



『レジスタンス女性の手記』という本を読みました




実際にその時代にレジスタンス活動をしていた人が書いた言葉には重みがあり、当時の人の感情がストレートに伝わりました



自分の国が無くなるという恐怖

自分の手の届かないところで決められた敗戦

国が負けを認めても、自分の目の前でフランスが無くなっていくのを見ていられない



そこにあったのは自分が生まれた国を思う気持ちでした






そんなこんなでレジスタンスのリーダー、デュポンを演じる準備をしていたわけですが




実際にデュポンを演じるようになって気づいていくことが沢山ありました




仲間に弱みを見せたくない


歳の近いボリスには少し弱みを見せていましたが



自分の判断で自分だけじゃなく仲間が死ぬかもしれない


誰も頼れない


自分がしっかりしなくては


そういうリーダーとしての思いが常にありました。




稽古中も極力、特にマキの仲間には弱みを見せないように


リーダーだと思ってもらえるように、頼られる存在であろうとしました




久ヶ沢さん演じるハイネマンの圧にも僕だけは負けちゃいけない


気圧されないようにと思っていましたが


まあ完敗でした。向けられた圧がすごかった…

だからこそ本当に緊張できたし、必死になれました。


久ヶ沢さんと共演できた事が今回得た大きな財産

の一つです。






そして、デュポンを演じる上で大切にしていた事が



アダム、ボリス、シャルル、カミーユを愛すること。




仲間たちを愛しく思うからこそ



守りたいと思えるし、自分が守らなくてはいけないという責任感が生まれる



奔放な仲間たちに怒る事が多かったデュポンですが


4人の仲間が大好きでした



もう大切なものを失いたくなかった



だから不器用でも強引でも決断をしていった



そしてそれがことごとく裏目に出てしまうのがデュポンの報われないところですね。笑





今回役柄が役柄だったので、実は勝手に自分が座長だと思い込んで過ごすようにしていたのですが




1人の役者としてだだ過ごすのでは感じられない経験ができました



作品を背負う責任感


稽古場の過ごし方、稽古への取り組み方


他のキャストにどう思ってもらうか



今まで僕が出演した作品の座長を思い返して、改めてそのすごさを実感しました






長々と書いてしまいましたが




この物語を、デュポンという役を通じて


知らなかったことを知り、初めての感情を知り


生きる事が目的となってしまう時代の悲しさ


今生きている時代の幸せさを知りました。



演じる前より僕の世界が少し広がりました




この作品をご観劇頂いた皆さんがこの作品を好きになってくれて、



レジスタンスに興味を持ったり

世界史が好きになったり

グルノーブルという土地を訪れてみたり



皆さんの世界が広がるきっかけになっていたらこんなに嬉しいことはありません






最後に、こうして舞台公演ができたのも観に来て下さる、応援して下さる皆様がいるからです


素敵なお花、毎日見て元気をもらってました




デュポンという役を演じる機会をくれて




カンパニー全員で『BONBON』を作りあげる機会をくれてありがとうこざいます



これからも皆さんが僕に使ってくれた時間を『楽しかった』と思ってもらえるように精一杯頑張りたいと思います!





改めましてご観劇誠にありがとうございました!






デュポン役  安孫子宏輔




















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