第4章 いじめの温床日本
私たちを取り巻く社会環境を考察する
Ⅰ はじめに
東京学芸大学の深谷和子教授は、菌ごっこ・無視・仲間外れ・モノ隠し、などの陰湿な“いじめ”は、他の国にはなく、日本に固有のものであると述べられています。
事実、インド最高裁判所元判事のS・モハン博士は、インドにはいじめがなく「皆、慈悲の心を持っていますから、“いじめ”に合いそうな気の弱い子なら、なおさら励ましてあげるでしょう」
と語っていますし、
香港の教育者黄素玉(おうそぎょく)氏もまた
「香港では、日本のような陰湿ないじめはありません」
と、きっぱり言われています。
そして「私たちの社会では、弱いものいじめは笑われます。弱きを助ける人こそ、強い人です」とも。
そうするといったい何が日本の子どもたちをそうさせているのでしょうか。
日本社会にだけ起こりうる、他の国にはない何かが、この国、日本には存在するのではないでしょうか。他の国と違う特性があるはずなのです。
この章では、「いったい日本社会の何が原因なのか」という部分にメスを入れ、それをできるだけ具体的な事実をもとに、考察してみようと思います。
(次回:Ⅱ いじめ発生の温床・日本①)