腫瘍マーカーばかり見ている患者さんや、中には医師も多いと思う。

でも、抗がん剤治療中のマーカーはときに当てにならない(効果があっても逆に上昇することもある)し、特にカテは局所治療なので、マーカーは足し算、治療しているところが小さくなっても、他が悪くなったら相殺されて変わらないこともある。だから、カテの目的を明確にしているとき、ようは、ここは絶対に小さくしたいという思いがあるときは、マーカーには目を瞑る・・・・

瞑りたい・・・

瞑れない・・・・



そりゃ、僕だって人間。
マーカー以上に画像、他の採血値が大切だと書いてます。
毎回外来で患者さんに言ってます。

でもまあ、


みるね、一番先に(笑)


最終的な効果判定は、マーカーではなく、画像です。
何度も書いてますが、画像です。

僕はさらに、加えて、肝転移ならALPやガンマ
肝転移以外の臓器ならLDHやCRPをがんの動きとして大切に考えていますし、その動きを患者さんに説明して
マーカーに騙されないで! これが真実だから、と説明してます。


でも、見ちゃうよね、マーカー。


まあ、他の採血値、そして本人の元気度がアップして、画像も良くて、
マーカーだけ上がることはめったにないので安心してますが、

本日も(患者さんに書いていいと言われているので書いてますよ、いつも)

一部のマーカーは総合病院でも即日結果がでないので、数日後に外注先から結果がきます。
その結果に震えることなく、

本日は、他の全てのデータが良かったので、
何より患者さんが超(いつも通り)元気だったので、
安心して来週のカテ、まだマーカーでてないけど予定通りすることにしました。同じ方法で。


来週の入院の際に、またマーカー、前回みたいに半減してくれるといいなあ。

理屈と感情が違うのは、僕も良くわかってます。


主治医もさ、結局人間。

マーカー下がってほしいわけよ。

でも、でも、でも、マーカーに騙されて、
正しい治療判断、治療の変更時期とか、治療強度とか
そういうのは、ちゃんと全ての結果でやってます。


というわけで、外来の待合で結果でドキドキしている僕の患者さんたち。
僕も同様に、電子カルテの前で、結果をドキドキしながら待ってるんですよ(笑)

来週もまた一緒に頑張りましょう。