本日は、仕事が落ち着いてるし、カテもないので、ブログを書く


患者層という言葉は、医療側の傲慢な感じが強く使うべきではないだろうが、敢えて書く。

いや、患者さんの傾向にしとこう。


この7年(?だっけ?)、センターを開設して、うちを訪ねてくる患者さんの傾向は大きく変わった。


最初は、とにかく、

治してください
完治したい
他にもう治療法がないと言われたので助けてください
奇跡をおこしてください(的な)

これもあったな

抗癌剤の量が少ないから副作用が少ないのでしょ?
だから標準治療はしたくない、カテをしたい


思い返せば
上記はいずれも、がんという病気をちゃんと理解して向かい合えてない人たちからの言葉だったと感じる


いま、外来に来られる患者さん、ご家族は
突拍子もない上記のようなことはほとんど言わなくなった


むしろ、こちらが勉強不足?で知らない海外の情報とかも知ってて、でも頭でっかちではなくて、ちゃんとご自身の先々のことを考えれる人が多い

完治してやる、絶対に、完治してやる

前向きな気持ちは大切です

ただ、不可能なことに、それだけ一日中考えて立ち向かうのは、心身を壊します。

こころが壊れたら、身体も不調となります

事実、やっぱり、こころに少しでも余裕がある患者さんたちのほうが、ちゃんと病気とご自身に向かい合ってたし
長生きされている印象が強いです

家族もそう。患者さんのために、あちらこちらにセカオピしかけて、余命1-2か月の患者さんは本来、穏やかな時間を苦痛なく過ごすべきで家族はその手助けをするべきなのに、患者本人のケアが不十分のまま、存在しない治療を求めて全国を彷徨う家族も何組もみてきました


この数か月、うちのカテを受けるために入退院繰り返している患者さんたち、基本、穏やかです。

難しい状態でうちのセンターの門をたたき、そこから何か月も時間を延長出来てきたと思います。


ただ、僕はひとつ、大きな勘違いをしてきたなと
実はさっき思ったわけです。


患者さんの病室に入ったとき、
たまたまカテ担当の看護師が今日の担当で
患者さんと談笑していた

看護師の仕事について医者が語ってはいけないのだが
明らかに、この半年くらい
患者さんの入院中の笑顔が多い

コロナ禍で、たまに11F病棟が使えない時
いつも患者さんは、他の病棟に行くのを嫌がった
そして、11Fがいい、
看護師たちを確かに褒めてた


穏やかに、しかし、しっかりと、がん治療を継続されているのは、患者さんの層が変わったからだけと勝手に思ってたが

僕の知らんところで、たぶん、看護師たちが患者さんを不安にならないよう支えてきたのだろう


医者としては珍しく、看護記録を全て朝、読むタイプ

がん患者さんのメンタルケアは、他の急性期疾患と比べ物にならないくらい大切

医者は、メンタルケアの点では、支えにはなるかもしれないが、役立たずなことが多い


患者さんが、がんに対して、治療に対して、どう思ってるか、いつもしつこく看護師に要求し続けてきたせいか

ほとんどの看護師がしっかりと記録を残してくれている

それを読んで、医者として治療を考えている


癌治療は
病気の状態だけみて、治療方針を決めてはいけない

様々な背景を把握し、総合的に決断しなければならない

がんだけでなく

併存疾患

全身状態

性格

社会性 家族

死生観

趣味 


ぶっちゃけ、こういう総合的にヒトをとらえる術は
大学時代の合コンで培ったような気がする(笑)


まあ、患者さんと医者(僕)、看護師、さらに放射線科技師との関係は、うちは本当に良いと思いますし

それが、治療結果に反映されていると実感している。


自分の腕を、知識を向上させるよりも
今は、人を育てることのほうが
治療実績にもろに反映されると思ってる



明日は当直

年末は30日まで働き
年始は4日から外来結構入ってます


さて、今日はここまで








「吹田徳洲会病院 がんカテーテル治療センター」



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