休日です。そして明日は当直です。

天気も悪いので、朝から軽くワイン飲みながら
10月に神戸で開催される
癌治療学会の発表用のスライドを作ってました。

流石にこの年になると
一般演題のスライド作成は1時間くらいで終わりました。
若い時は何日も頭抱えてたのが懐かしい。


最近の外来の状況。

色々と大変な患者さんが多いです。

標準的治療が効きにくくなっていることはほぼ共通事項ですが、
それ以外に複数の問題点、がんカテが導入しにくい背景をお持ちの
患者さんが多いです。

ここの施設でもう7年?くらいかな
相当長く勤務しているので
そして、総合病院ですので、
ちょっとした背景ならクリアしてます。

他の診療科の先生方には本当に感謝しています。
特に、放射線治療科と緩和医療科の先生には
自分の患者さんのこと、かなりお願いすること多いです。

標準治療ではないがんカテを、総合病院でする。
このコンセプトは自分の中では絶対で必須でした。
こういう環境を提供してくれている徳洲会とうちの幹部先生方には
本当に感謝しています。


さて、うちは、他の施設と病診連携通じて
きっちりとやりとりしています。
関東の有名ながんセンターからも時折紹介を受けますが
その場合も、基本標準治療を第一とする施設です。
医者からの勧められることはありません。
あくまで、患者さんが紹介して欲しい、これを主治医に提案する
これを主治医が受け入れるか??です。

一度でもやりとりをさせていただいたことのある先生であれば
まずうちの施設に紹介状を書かないとは言わないでしょう。
結果が良くても悪くても、責任持った対応を常に当院ではさせていただいてますし、緊急時も受け入れています。

ただ、実際、がんカテの悪い印象を放出し続けているクリニックが存在することも事実です。

標準治療をねじ曲げ、エビデンスを無視する行為は
一般的ながん診療医からは絶対に受け入れられません。

当科も、標準治療の限界を理解しながら、必要な方に治療を提案し提供しています。ここの線引きをしっかりすれば、がんが未だ完治しがたい病気である以上、主治医の先生も一定の理解を示してくれることが多いはずです。

うちがこうやってきっちりとしたことを、日本で1番大きな医療グループの中でやっていても、しょうもない妄想でカテーテル治療をやってしまうクリニックが、がんカテの評判をさげて、うちも同様ではないかと誤解を与えているようです。ずっと前からですけど。


なぜ僕がここでがんカテをしているか?
どこで治療を受けたらダメなのか?

受診した患者さんには正直にお話しさせていただいてます。



後悔のない選択をしてください。


あと、昨日はかなり難しい症例を治療させて頂きました。

肝臓以外の臓器は、経験値とIVR-CTが必須となります。


肝臓以外で比較的実施することが多い臓器は
骨盤、一部のリンパ節、一部の腹膜播種、肺転移
縦隔、一部の骨や腹壁胸壁

などですが、

昨日は神経を直接標的としました。

神経の栄養血管? どうやって動注する?
医学的に未知の領域だと思います。


これは本当に経験値ですね。

今までいろんな臓器の治療をしてきて
その度にどの血管がどの臓器に、病気に関係するか
その経験と知識の蓄え

患者さんの病状がかなり特殊で、標的は神経そのものでしたので
知恵を絞りました。

事前にCTとMRIから病変の正確な位置と範囲を把握
そこに過去の治療の結果、他の患者さんの治療経験を参考に

カルテにびっしりと、予定される標的血管や、その選択順位などを
打ち込みます。

計画がしっかりしていれば
術中にあれやこれやと悩むことはなく
あらかじめ推定されていた結果に基づき
どんどん検査と治療を繰り返しました。

本当にできる?という難易度でしたが
しっかりとやりきれたことは僕も嬉しかったです。

あとは、とにかく結果がついてきてくれることを期待します。


なお、術中は絶好調でしたが
かなり無理をしたらしく
自宅に戻ると、骨折部がかなりの熱を持って
夜間激痛で目が覚めました。

カテは今の自分の腕の状況でももはや問題ないです。
ポケモンもエクセレント簡単にでます。
問題は普段の生活ですね。



来週も難しい患者さんが多いですが、一緒にがんばりましょう。







「吹田徳洲会病院 がんカテーテル治療センター」



最後まで読んで頂いてありがとうございました。よろしければ、↓ ポチッとお願いします。



にほんブログ村 病気ブログ がんへ
にほんブログ村


にほんブログ村 病気ブログ 末期がんへ
にほんブログ村


にほんブログ村 病気ブログへ
にほんブログ村