近年、オリゴ転移(一部の限局した臓器に少数個のみの腫瘍がある状態)という概念が提唱され、オリゴ転移病巣に対しても手術や定位放射線治療などの局所治療を行うこと良好な経過が期待されています。
当院のカテは、臓器単位の局所治療ですが、ひとつの臓器に病巣が留まることはほとんどなく、肝臓を治療しててもリンパ節や肺に転移があることは、ざらです。
余命に直結する、いわゆる予後規定臓器に対して優先的にカテを使って局所治療をしてますが、そんな時に、次に命やQOLに関わる病巣が肝臓の外で育ち始めると、あれ、次の手をどうしようかと思うことが多々あります。
そんな時、カテで十分に制御出来て、カテが出来ない臓器が次に困ったとき、
色々考えます。
オリゴ状態まで持ち込めたら定位照射も選択肢に出てきますし
予後因子の制御が出来たら、肝機能等が改善して、他の全身ケモができるかもしれません。
気づけば、こういった、カテだけでなくいろんな知恵を絞って、いろんな先生、医療者に協力をお願いするパターン、かなり増えてきてます。
また放射線治療科には本当にお世話になっています。患者さんからの評判も非常に良くて、自分の患者も本年でもうかなりの数お願いしていて感謝感謝です。
こういう治療のストラテジーは、経験と医療環境と人間関係で厚みが出ます
患者さん個々が悩んでいても解決しないことは、あまりに多いです
医療には仕組みがあります。
だから、ネットで頭が間違えた知識で埋め尽くされる前に
医療者に相談されたほうがいい。
相談できる医療者を見つけることが、がん治療の根幹だったりすると思う
知り合いの医療者も、急性期専門だったりすると、がん治療のこと、あまり知らなかったりする。ケモのこと、副作用のこと、通院や入院のこと。
だから、医療者じゃないと本当にわからんと思う。
自分も、相談できる先生が院内、院外に増えて、本当に助かってる。
さて、今週に入って、来週以降のカテ、どんどん予約入れ始めてます。
活気が出てきました。
頑張れ、俺の腕。
まだ、骨折線が透けて見えてたけど (^^;
「吹田徳洲会病院 がんカテーテル治療センター」
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