うちの治療は

基本的には、抗癌剤の動注がメインです

これにビーズによる塞栓を追加、します


(一部の特殊な多血性腫瘍に関しては、動注が全く効かないタイプもあり、この場合はかなり強い塞栓を単独で行うことがあります)



全例で塞栓をしない理由


1)塞栓だけで、がんは死滅しないから

2)塞栓をし過ぎると、栄養血管が潰れるから。当院の治療は、1回完結ではなく、数コース継続するので、血管が潰れてしまうと動注さえできなくなる

3)再発転移病巣は、そもそも塞栓単独では効きにくい。はい、そういうもんです。



とはいえ、例えば肝転移の場合、うちでは、1コース目は、一番治療強度を強くします。強度は塞栓部分で調整しますが、一番減量したい部分の塞栓はかなり強く行っています。なお、動注は塞栓直前にかならず行います。
その後、うまく壊死が混在した部分に、2コース目、3コース目で動注メインで、塞栓は軽く、もしくはなしで継続しています。

うちの患者さんにも上記のようなプランを説明し、実際に、初回、もしくは2コース目の塞栓が非常に有効で、病巣が黒くなっても、まだ生きてる部分は絶対に残ってるからと、抗がん剤の動注だけを一定期間継続します。すると、いい感じで縮小が継続していきます。

これは理想の経過で、現在治療中の方々もこのパターンに入ってるケースが多いのですが、いくらマーカーが急減しても、そこで辞めずに、動注を6コースまで継続することが多いですね。


癌治療は、効いているうちにある程度しっかりやったほうがいいです。絶対にいつかは耐性化します。どんな治療でも。

再発転移がんの場合は、やはり1つの治療でがん細胞全てを死滅されることは難しい。だから、ある程度良好な経過をたどっても、油断せず、次の治療ができるように(カテで言えば、塞栓で栄養血管を潰しきらないような、ちょうどいい加減が必要です)、先を見据えて治療を実施していく必要があります。



動注だけでも効く人は効きます

どうしても塞栓のほうが偉いとか
全身で使ったことある抗がん剤を動注しても意味がないだろうと
思われる人がいますが

うちの成績は後方ラインとしてかなりいいと思います。これは、動注の部分で成立してます。また、塞栓もうまく組み合わせることで強力な治療効果を、初期にだして、どの後に動注で、うまく仕上げていきます。



なぜ上記のようなことを書いたかというと、

僕の患者さんたちが読んでいるから(笑)


結構、これ、よく説明するんですよ

文章のほうがいいでしょ?



追加で質問あれば、また直接言ってください。






「吹田徳洲会病院 がんカテーテル治療センター」



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