がん治療をしている立場として、
正直お伝えする内容は、
患者さんや家族にとって聞きたくない重い話が多く、自分は嘘は絶対に言わないが、少しだけでも言葉を濁す、そのような言いかたが必要かどうかは考える。
それでも、結構、はっきりいいますね、と患者さんから言われている。
自分の性格、中途半端に言うことで自分の真意が患者さんに伝わらない可能性、結果、医療サイドと患者さんご家族との関係が壊れ医療が継続できなくなる、これが怖いからだろうな。
自分が正しく言うことで目の前の患者さんが迷わず、よりその方にとって正しいと思われる方向に行けるのなら、そうする。
ここら辺の感覚は、臨床医として培ったもの。
答えはない。
ただ、不正解はしっかりとある。
絶対やるべきではないこと。
具体例を挙げれば、
ガイドライン治療がまだ十分に実施されていないのに、副作用やら、家族にそそのかされたやらで、ガイドライン治療をやめてしまって、なんちゃら免疫クリニックにいってしまう。だって、クリニック、治る、完治するかも、というから。副作用がないからというから。
この流れで道を外れた場合は、がん難民です。
はっきり書いておきますが、自己責任です。
もしガイドライン以外のなんらかの治療にチャレンジしたい場合は、そこの施設が自分を今後ちゃんと診てくれるのか、導いてくれるのか、もし治療が終わって地元に戻るときもちゃんと快く紹介してくれるのか、ここは確認しておくべきでしょうね。
嘘についてかいてます。
医療者は、ある意味、嘘つきです。
結構。
もちろん、患者さんの心情を察して話す嘘も多いですが、医者は、自分がわかっていないことを、さも知ってるかのようにいう。知らないってことを内緒にして自分の知ってることだけ言い切っちゃう。
嘘つきだよね。
最悪だと思うのは、がんという病気はある意味、我々にとっても未だ未知数な病気。良い方向にも(もう駄目だろうと思いながら完治に近い状態となった)、悪い方向(大丈夫と安心してから2ヶ月後に急に残っていたがんが10倍になっていた)にも、裏切ることは多々ある。がん診療にとって絶対はない。絶対がないから、がん治療の評価は、統計、確率で行われる。あなたは治る、治らない、この2極で話ができるわけがない。治るかもしれない、と霊媒者のように最初から入ってくるクリニックの医者は、詐欺師だ。曖昧な結果しか予測できないから、医学は科学的に確率論でその後を探索する。ただ、この確率論が絶対にいいかというと、人の命は統計をもってしても当たらないので、あくまで目安であること、そして、医者のいう予後は決してあたるものではないことを、まずは患者さんが自覚するべきである。予後を当てることは、亡くなられる数日前だってわからない。ましてや、月単位、年単位で、あとあなたは何年何ヶ月・・・って言い出す医者がいたら、怖いわい。
善意のある嘘はあなたを思ってのこと。
過剰な期待だけさせて治療に導入するクリニックの嘘は、これは命を弄ぶ詐欺行為であり、本来、訴えてもいいことだと思う。どうしても、騙されたと最後の最後で気づいても、すでに患者さんに体力気力がなくなり、状態悪化、この恨みは墓場にもっていかれて、悪い奴らは今でも踏ん反り返って、嘘八百で金稼ぎをして、微動だにも心は痛んでいないと思いますよ。
さあ、何が嘘か?
耳当たりのよい、治る、なんていう言葉に騙されないでください。騙された結果はあなたの命に関わってしまいます。だれも、騙されたことを守ってくれませんから。
がん治療は日進月歩です。
また、ガイドラインにない、あなたにあった治療もあるかもしれません。
うちでやっている、動注療法、TACEといったカテーテル治療もそのひとつです。
いろんな意見を聞くべきでしょうね。
パソコン、携帯の前で、嘘つきのつくった記事を見て、騙されないように。
なにをやるにしても、まずは、関心のあるところで話を聞いて、期待できる効果、金銭、その後の展開、自分を守ってくれるかどうかの信頼性について、じっくり話すべきです。
「吹田徳洲会病院 がんカテーテル治療センター」
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