カテーテル治療は、抗がん剤治療です。
適応のある患者さんに対して、たとえ一度使用された抗がん剤でも、さらに効果を限界まで上げるべく手術的要素(カテーテル技術)をもって実施する、局所化学療法です。
メリットは、これは腫瘍内科の先生も誤解されているかもしれませんが、
基本当院では、全身投与したことのある抗がん剤を、責任動脈から使用します。
抗がん剤を全身投与する意味合い、皆さん、誤解されてませんか?
画像で見えている病変の縮小だけを狙っていません。
全身に流す理由は、
見えていないミクロの病変を抑えること、
つまり、全身的ながんの抑制、再発予防、しいては、生存期間の延長につながる可能性があります。
ですので、全身で投与できる抗がん剤を、全身投与する前に、カテから局所投与する感覚は、ニャンコにはありません。
むしろ、全身投与でも反応の悪くなった抗がん剤を、それでもさらに部分的に強く反応させようと、手術的要素であるカテーテル技術を用いて、局所化学療法を行います。
ですので、
1)使ったことのある抗がん剤を、動脈から投与しても無駄だ
→ 全身投与で反応不良の抗がん剤でも無理やり効かせるために、カテーテルの技術を利用
2)カテで抗がん剤を使ってしまうと、その抗がん剤は全身では使えない
→多くは、全身で投与されたものしか使ってませんが、患者さんの状態が切迫している場合は、全身で使っていない抗がん剤をカテから投与することも稀にあります。ただ、カテから入れたから全身投与できなくなる、これはちゃいます。薬理的狙い度が違いますし、動注したらそれで耐性化するとは考えてません。
動脈投与したらその抗がん剤が全身で使えなくなる、そのような根拠は科学的に証明されていませんし、別に、がん種によっては、今でも抗がん剤の局所動注と放射線の併用を第一選択とするものもあります。つまり、エビデンスと言わる第1級の科学的根拠がないから、その治療はだめ、という風潮は、がん患者さんの選択肢を狭めるだけ。ただし、エビデンスの意味合いも、ちゃんと理解すべき、これが当院の立ち位置です。
当院では、癌腫ごとに、カテーテル治療で使用する抗がん剤を、あらかじめ決定しています。
微妙な抗がん剤の量の設定などは患者さん個人で差があるかもしれませんが、
基本的なレジメン(抗がん剤の組み合わせ)は同じです。
特に、当院で得意としている、再発婦人科がん(卵巣がん、子宮頸がん、子宮体がん)においては、当院では、動注する抗がん剤は決定済みです。
これは、婦人科の先生ともときに話をしながら決定した当院のオリジナルです。
あくまで噂ですが、抗がん剤の種類をやたら、3−5種類、少量ずつ、動脈から流すようなことをしている施設があると伺いました。
その理由は、どれか当たるだろう、とのことです。
・・・・・ 笑っちゃいます。
なぜ、抗がん剤を動脈から投与するか????
それは、抗がん剤を集中投与すると、濃度効果でがん縮小効果が増強する抗がん剤を選択し、その抗がん剤の限界値まで縮小効果を発揮するために、手術的操作であるカテをして、その治療環境を作ってるわけです。
だから、中途半端に何種類も使っても意味がない。
むしろ、ここまで限界値まで効果を発揮するべく局所投与して、効く、効かない、メリハリつけた方が、次の治療選択につながるのです。
少量ずつ、多種類入れたって、それって、どれが効いているのか、わからないのですよ?
反応が悪くなったとき、どれに重点を置くべきか?
何種類も同時に使ってたら、判断できません。どの抗がん剤に比重を置くべきか判断できません。
ですので、多種類の抗がん剤を少量ずつ局所投与する、これをおっしゃられる医療者がいるとすれば、
申し訳ない、
抗がん剤のことを全くご存知ない、
素人の発想であり、
残念ですし、そのような医療者に、局所化学療法たるカテーテル治療を行わせる状況自体が非常に危険だと思います。
カテーテル治療は、限定された環境での、抗がん剤治療です。
カテーテルという、手術的要素は、最高レベルで出来て当たり前。
その上で求められるのは
がんという難しい病気を総括的に把握し医療対応できる、医者としての資質と、
抗がん剤に精通した、腫瘍内科医としての、知識と経験地でしょう。
さらに加えるとすれば、難しい病態を扱ううえで、
緩和治療にも精通することをお勧めします。
はい、ずばり、そんな医療機関、うちの施設以外に、存在しないと断言したい。
これは、ニャンコが、今の施設で、様々なスタッフと築き上げた、がんカテに特化した、
医療背景があるからです。
最後に。
皆さんが、本当に多くのがん患者さんとそのご家族が、このブログを見ておられるのを知ってます。
そして、ブログを見たと言って、ニャンコの外来にお越しくださいます。
なぜ、ブログを書いているか? (ぶっちゃけ、時間がなくてきっついですけど・・)
理由は、皆さんが、あかんところに行くと、不幸になるって、ようわかってるからです!
ニャンコも大人。
上述を読み解いて頂くには、過去のニャンコのブログをざっくり読んでください。
クリニックレベルの、中途半端な病床数しかもたない医療機関が、いかに、癌難民を今まで作り続けてきたか、調べればいくらでも出てきます。
「吹田徳洲会病院 がんカテーテル治療センター」
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