ほっぺに、
ちゅ。
☆
そのむかし。
ママンの
ぷっくりした、
おなかに耳をくっつけて。
おはなししました。
「わたしが、おねえちゃんよ。
あかちゃん。
はやく、あいたいね。」
ぷっくりおなかのなかで、
かわいいこえが、
こういいました。
「うん。
いっしょに、
あそびたいね。」
☆
わたしが、
3才になる。
ちょっぴりまえのできごと。
まっかなかおをして。
やってきた、
あかちゃん。
それが、
まことちゃん。
予言(?)どうり。
たくさん、あそんで。
そして、
たくさん、けんかして。
けんかのぶん。
なかなおりして。
悪いことをしたら、
いっしょに、
おこられたり。
怖い夜には、
いっしょに、
毛布にかくれたり。
うれしいときには、
自分のこと以上に。
かなしいときには、
自分がして欲しいように。
なんにも、いわないで、
そぉっと。
☆
だいじな。
だいじな。
わたしの、いもうと。
きょうは、
おたんじょうび、おめでとう!!!
さすがに、もう。
ほっぺにちゅ。は、
できやしないけれど。
おねえちゃんは。
いつだって。
かわらないで。
まこちゃんが、
うまれてきてくれたことを。
なにより、
うれしくおもっているのですよ。
☆
ちなみに・・・
おなかのなかの、
まこちゃんの声だと。
思われた、せりふは。
ママンのこわいろをつかった、
お芝居だったってことは。
のちのち、
しることになるのです。
(大人の階段を上がるのって。
せつないね。)
もいっこ。
まこちゃんに、
おめでとメエルを、
おくったつもりが。
だんなさまのこいけ君に、
朝一番で、
届いてしまう。
ミステイク。
(かっこよくは、いかないものね。)