Marche de Canape

ほっぺに、
ちゅ。


そのむかし。
ママンの
ぷっくりした、
おなかに耳をくっつけて。
おはなししました。

「わたしが、おねえちゃんよ。
あかちゃん。
はやく、あいたいね。」

ぷっくりおなかのなかで、
かわいいこえが、
こういいました。

「うん。
いっしょに、
あそびたいね。」


わたしが、
3才になる。
ちょっぴりまえのできごと。

まっかなかおをして。
やってきた、
あかちゃん。

それが、
まことちゃん。

予言(?)どうり。
たくさん、あそんで。

そして、
たくさん、けんかして。

けんかのぶん。
なかなおりして。

悪いことをしたら、
いっしょに、
おこられたり。

怖い夜には、
いっしょに、
毛布にかくれたり。

うれしいときには、
自分のこと以上に。

かなしいときには、
自分がして欲しいように。
なんにも、いわないで、
そぉっと。


だいじな。
だいじな。
わたしの、いもうと。

きょうは、
おたんじょうび、おめでとう!!!

さすがに、もう。
ほっぺにちゅ。は、
できやしないけれど。

おねえちゃんは。
いつだって。
かわらないで。
まこちゃんが、
うまれてきてくれたことを。
なにより、
うれしくおもっているのですよ。


ちなみに・・・
おなかのなかの、
まこちゃんの声だと。
思われた、せりふは。
ママンのこわいろをつかった、
お芝居だったってことは。
のちのち、
しることになるのです。

(大人の階段を上がるのって。
せつないね。)

もいっこ。
まこちゃんに、
おめでとメエルを、
おくったつもりが。
だんなさまのこいけ君に、
朝一番で、
届いてしまう。
ミステイク。

(かっこよくは、いかないものね。)