最近までガス井戸があった千葉県習志野市…今月の風呂の日は、菜々ちゃんが沸かした大浴場へ行こう!
風呂の日
毎月26日は東京ガスによって制定された「風呂の日」なのだそうですが、皆さんご自宅にあるお風呂を沸かす時には、ガスを使っている人が圧倒的大多数なのではないでしょうか?
首都圏の最大の都市ガス業者と言えば東京ガスですが、例えば千葉県の北西部(市川・松戸・船橋・柏・浦安周辺)だと京葉ガスみたいな地域固有の都市ガス業者がいますよね。
ところが、京葉ガス供給エリアに食い込む形で、千葉県習志野市では自前で「市営ガス」事業を営み、市内の77,071需要家(平成30年4月時点)へ供給を続けています。
現在はLNGからの精製ですが、平成10年までは市内に数か所あった自家井戸からの天然ガス採取を行っていて、今はすべて廃止され埋められてしまっているものの・・・
ガス田跡
場所によっては旧井戸跡の標識があり、その場所に行けば「ああ、ここで天然ガスが採取されていたのだなぁ」って見ればわかるようになっているとの事。
今回は、先ずは千葉県習志野市の鷺沼城址公園(崖下)にあるガス田の廃坑跡地を見てから、人工温泉ながらも休日は大混雑している市内の人気温浴施設「菜々の湯」で温まって行こうと思います♪
千葉県習志野市のガス事業は、昭和33年、市内の鷺沼(「津田沼」という地名の由来となった主要3村のうちの1つの)地区から採取される天然ガスの供給により始まりました。
実はこの習志野市を含む千葉県茂原地方から東京湾岸の一帯は、南関東ガス田と呼ばれ、地中に水溶性のメタンガスが存在しています。
前出リンク資料でも、千葉県内で天然ガスを汲み上げ利用して公営ガス事業を営んでいる自治体は、習志野市の他に東金市、大網白里市、白子町、九十九里町、長南町の、計6市町存在していることが判りますね。
習志野市で採れる天然ガスは水溶性のため、ガスを生産するガス井戸では、地下1,000~1,500メートルほどの深さから地下水をくみ上げます。
※これを「かん水」といいます
くみ上げられた「かん水」は東京湾に流すのですが、この廃水の規制が強化されたことから、習志野市内のガス井戸を使用してガスを生産し続けることが困難になりました。
このため、平成10年に市内のガス井戸からのガス汲み上げを停止(平成9年度をもって廃止)したことに伴い、供給所としての役割を終えることとなりました。
鷺沼城址公園の一部とその周辺住宅街に跨る、公園南西側の低くなっている場所は、ガス事業開始の際に鷺沼供給所として、かつてはガス井戸やガスホルダーなど、ガス供給に必要な設備が設置されていたのですが・・・
役目を終えたガス井戸は、掘られていた穴を埋めて廃坑となっています。
※千葉県習志野市鷺沼1-17-26にて本ブログ管理者2022.2.1撮影
菜々の湯
もう「春爛漫」とはいえ、やっぱり夜間はまだまだ肌寒いですよね。
そんな時は、前出の鷺沼ガス田廃坑跡から北東へ1.5kmの場所にある「Spa Resort菜々の湯」へ行って、他人が沸かした大きなお風呂に入って、自宅のガス代を節約しましょ♪
※千葉県習志野市本大久保1-1-1
※浴槽写真は□施設公式HPより引用
ここは残念ながら天然温泉ではなく、2013年開業なので「最新」という訳ではないのですが、まだまだ綺麗で清潔感ある内外装を保っています。
岩盤浴や休憩スペースのリクライニングシート&大型テレビ、カフェ・レストランなど、今時のスーパー銭湯における人気アイテムを採り入れ、後発の近隣競合施設に比べて、少なくともハード面では全く見劣りしませんね。
※但し、シャワーのお湯の出る勢いが、ちょっと弱い(隣人との仕切りも無い)のは不満
なので、休日になると昼頃から夜遅くまで駐車場は常に満車、大浴場から館内レストランに至るまで、どこに行っても「人」「人」「人」の大盛況3密状態(笑)。
1Fレストランの食事は、メニューブックと押釦で注文するのもOK!ですが、せっかくタッチパネルが設置されているので、今回はこっちを使ってオーダーしちゃいますね♪
下駄箱ロッカーの鍵に付いているICタグを、画面右下にタッチすると決済完了!
お食事代は(館内自販機等も含めて)、退館時に入館料と合わせて窓口係員に提示して清算・支払いするシステムです。
提供まで30分!
土曜の夜7時半ごろに行ったのですが、前述の通り習志野市ナンバーワンの人気施設なので館内は大混雑・・・
タッチパネルでオーダー完了から着膳まで29分を要しました(笑)
食事も普通に美味しく、係員の接客態度も悪くは無いのですが、いくら混雑が激しいからとはいえ、ちょっと待たせ過ぎですよね。
近隣競合施設(例えば、最近オープンした幕張「湯楽の里」とか)も、休日混雑している状況というのは変わらない訳で、それでも食事提供に30分も待たされたこと無かったですからね。
お冷やドリンクバーとか、セルフサービス(ファミレス方式)にしたりしているみたいだけど、2店舗に分けてフードコート(カフェテリア形式)にする等、オペレーション見直した方が良いのではないでしょうか?
■本ブログ内関連記事(例えば新習志野「湯~ねる」の事例)参照
ちょっと
厳しい言い方だけど…
いつ行っても混雑している大人気施設ではあるけど、実際には近隣競合施設に勝る点は無く、JR津田沼駅からも頑張れば歩ける距離と、かつ人口密度の高い周辺地域という「地の利」の良さに恵まれているだけ。
そんな印象しかないなぁ。。。
ただ、普通にお風呂入りに行くだけなら、都市ガスで沸かした自宅の小さい風呂よりは良い気分に浸れるので、タオルを自分で持ち込めば休日でも税込900円(岩盤浴別)という比較的リーズナブルな価格設定という事もあり、気軽に立ち寄ってみるのも悪くは無いと思いますよ。
いかがでしたでしょうか?
今回は毎月26日「風呂の日」に因み、一般家庭のお風呂を沸かす代表的な燃料である都市ガスから話を進め、千葉県習志野市における天然ガスの廃坑跡と、市内一番人気のスーパー銭湯をご紹介致しました。
かつてガス田があった鷺沼城址公園のてっぺん(標高約18m)には、6世紀末の築造と推定される長さ約2m×幅約0.8m×深さ約0.7mの大きさで、砂岩・凝灰岩を金属製工具で加工して造られた石棺が保存展示されている建物があります。
ガス田跡だけでなく、こういった歴史散歩と組み合わせることにより、さらに実のある「ゆるポタ」お散歩になると思いますよ♪
菊田川河谷(暗渠)左岸の下総台地上に位置するこの辺りは「八剣台」と呼ばれ、鷺沼城址公園から南東590mには約400年の歴史がある「八剣神社」もありますよ。
※手水舎の水は、左の水道蛇口を捻ると出てきます(止め忘れに注意!)…千葉県習志野市鷺沼3-14-35
こちらの神社は、鷺沼城址公園近くにある根神社(旧鷺沼村における産土神)の境外末社なのだそうです(主祭神は日本武尊、速素盞嗚尊)。
日が西に傾いてきたので、本日の「ゆるポタ散歩」はここまで!
さぁ、皆さんも是非とも、昼間にお出掛けした後は、温泉じゃない単なる「沸かし湯」でも良いから近隣のスーパー銭湯で一風呂浴びてリフレッシュしてみてはいかがでしょうか?