田中泰延さんのように、飄々と楽しげに自分の書きたいことを書くライターになりたいと思ったら読む本 | ゆるポタで心リセット“おれ野_お散歩日記”by_✡CAMMIYA…ちょいマニアックで開運

田中泰延さんのように、飄々と楽しげに自分の書きたいことを書くライターになりたいと思ったら読む本

 

アメブロをやっている人なら、一度は以下のように思ったことがあるかと思います。

 

もっと「たくさんの人に読んでもらえ、WEB上やSNSでバズり、内容が効率よく人に届き、とてもおもしろく、わかりやすい文章を簡単に書く方法」が知りたいと、、、

 

しかしながら、今まで当方ブログ記事でも同様目的で書かれた本を複数冊取り上げてきましたが、残念ながら「即効薬」と思える1冊に出会うことができないまま、2020年も暮れてしまいました・・・

 

そんな訳で今回は、どうせ一瞬にしてバズるようなブログ記事作成の「即効薬」なんて無いのならば、開き直って「自分が詠んで面白い」と思うものを書き続けたほうが良い!という観点から書かれた元電通のコピーライター田中泰延氏の本を手に取ってみました。

 

(p.6、35、49、84、99、101、235、247)

「自分が読みたいものを書く」ことで「自分が楽しくなる」

・自分が面白くない文章を、他人が読んで面白いわけがない。だから、自分が読みたいものを書く

・自分が読みたくて、自分のために調べ、それを書き記すことが人生を面白くさせてくれるし、自分の思い込みから解放してくれる

先ず自分が面白くなければ、他人も面白くない

・すべての文章は、自分のために書かれるもの

その文章を最初に読むのは自分(自分で読んで面白くなければ、書くこと自体が無駄)

「自分が読んで面白い文章」とは、「まだ誰も読んでいない文章を自分で作る」こと

・ビジネスアイディアも文章も同じ(あくまで結果として、社会の役に立つか、いままでに無かったものかがジャッジされ、価値のある意見には値段が付く

「文書」と「文章」は違う

・世に出回っている「文章術」の本は、文章と言うよりは業務用の「文書」作成のノウハウを書いたもの?

書きたい人がいて、読みたい人がいる(かもしれない)、それが「文章」

すなわち、

ネットで読まれている文章の9割は「随筆」

・書きたい人がいて、読む人がいる文章=「随筆」

「随筆」とは、事象と心象が交わるところに生まれる文章

・事象=世の中のあらゆるモノ、コト、ヒト

・心象=事象に触れて心が動き、書きたくなる気持ちが生まれること(例…映画評論等)

物書きの3類型

・ジャーナリストや研究者=「事象」寄りのものを書く人

・小説家や詩人=「心象」寄りのものを書く人

・ライター=両者の中間で「随筆」を書く人

 

 

(p.77、84、110)

商品と関係ないもので「引き付ける」

有名人(例…軽自動車に渡辺謙を出して「燃費の良さ」を訴える

※但し、「商品と関係ある無名人」はNG!(何を言うかよりも「誰が言うか」で勝負が決まる…例=宇多田ヒカルのロースかつ定食等)

なので、、、

人気のあるミュージシャンの楽曲を流す

珍しい映像表現

綺麗な風景

可愛さを感じる動物(例…犬猫

子供(例…赤ちゃん

商品とあまり関係ないが、制作者自身が面白いと感じること(例…auの「三太郎」)

人が気にしていることを言う

・テレビを見ている人が普段気にしていることを前提として言えば、聞く耳を持ってもらえる確率が上がる

「燃費がいい」→「お金が浮く」結果

・遠出ができる

・海外旅行に行ける

・若い人でも維持できる

・年金世代でも所有できる

新しい洋服を買える

毎日のおかずを1品増やせる

・コストが有利なうえに地球環境に貢献する人物に見られる

 

(p.80)

当たる広告とは?

人間の欲望にかかわる「気にしている事」を喚起

(例)

・お金が節約できる

・他人から格好良く見られるようになる

・異性にモテるようになる

・家事の負担が減る

・家庭が円満になる、など・・・

 

(p.82)

小学生に効く広告は、プライド高い頑固オヤジにも効く

(例)

・つい歌ってしまうような、耳にこびりついたコマーシャルソング

・商品名や商品特徴に引っ掛けた一見幼稚なダジャレ

※商品名や企業名をとにかく覚えて欲しいときに有効?

 

(p.93)

書き手ではなく、読み手として書く

・客観的な姿勢で対象に接する

・対象について調べて発見する

・対象を愛せるポイントを見つける

・伝えることを絞って短い文章にまとめる

・自分が面白いと感じられないものは他人も面白くないという事実を、何千万人もの視聴者を相手に肌で感じる

 

(p.62)

趣味とは「手段が目的にすりかわったこと」

・例(切手収集、釣り竿収集…「郵便を届ける」「魚を釣る」という目的を越え、「手段」であるはずのモノを必要以上に購入し、陳列し、愛でたり撫でたりさすったりすることが目的化)

 

(p.72)

15文字で言う

・人の目に入るのは1秒以内

伝える情報はCM1つにつき1つだけ

 

(p.114)

いちいち他人の評価に反論しない

・「この人のギャグはすべっている」と批判してくるような〝滑ることもできない(スキー場の往復交通費を無駄にするような″奴を相手にする必要は無い

 

(p.119、117)

就活で聞かれることは、たった2つだけ、、、

・「オマエは何をやってきたんだ

・「ウチに入って何が出来そうなんだ

ズバッと1語だけ言って相手に訊ねさせるのがコツ(=キャッチコピー)

※それにしても著者(田中氏)のESは大胆ですね・・・普通の人が真似しようとしたら、ちょっと勇気がいるかもしれないレベルかも?

・先ずは今までの人生で触れた「事象」を列挙

・次に、その事象によって生じた「心象」を基に将来の理想や願望について順を追って整理

・さらに、その中から一番大事なことをピックアップして相手の心に情景が浮かぶようにESを書き、面接の場で表現する

大事なのは、特定の企業のような「ターゲット」に対してではなく、先ずは自分が自分を理解するために書く事

 

(p.130)

※キャッチコピーの例

「リンゴ飴の○○」「プノンペンのジョー」

・学生時代に縁日のアルバイトでリンゴアメを記録的な数を売った人

・留学先のプノンペンで停電して、ジョーと言う人に出会って貧困問題に気付いた

詳細を訊ねられたら

情景が浮かぶように話すのがコツ

 

(p.135)

人はいずれ、自分がいるべきところに導かれる

・利益を得ようとする企業や社会全体の機能構造が、人間を適切に振り分ける

・しかしながら、「労働の3つの意義」のバランスが崩れると転職を繰り返す

労働の3つの意義

1.経済性(収入を得て生計を支える)

2.社会性(役割を担うことで社会に貢献する)

3.個人性(個人の人生の目標や生きがいを充足させる)

本ブログ管理者は、主に「3」の理由で最近では派遣の仕事を長くとも1~2年で転職を繰り返し、「1」の理由で独立起業できずの状態が永く続いています。

 

(p.147)

ライターの仕事の99%以上「調べる」

調べた9割を棄て、残った1割を書いた中の、さらに1割の部分にやっと「筆者はこう思う」を挿入する

・ライターの考えは全体の1%以下(その1%を伝えるために残りの99%の部分が必要)

調べたことを並べれば、読む人が主役になれる

好きな事を書いていても、1次資料に立脚していれば評価される?

※著者の田中氏は納期2週間(簡単に調べられることを2日、残りは国立国会図書館で1次資料に当たったそうです)

 

(p.178)

「巨人の肩」に乗る

すべて過去を引用しながらちょっとずつ新しくなっている(バッハ、モーツァルト、ベートーヴェンなど)

・映画評の事例(「小津安二郎が70年前にこの手法を発明したが、それを発展させている」「このカメラアングルは黒澤明にすごく似ているが、さらにひと工夫ある

(「ここまでは議論の余地がありませんね。ここから先の話をします」というスタンス)

 

(p.183)

私が愛した部分を、全力で伝える

・もし愛が生じなかったら、最後のチャンスとして、どこがどうつまらなかったか、何がわからなかったか、何故面白くなかったかを書く

・但し、文章を書くときに「敬意」は絶対に失ってはいけない(ダメ出しは厳禁)

 

(p.190)

「思考の過程に相手が共感してくれるかどうか」が長い文章を書く意味

わからないけど調べてみて感じたこと、どこか愛せるようになったこと、その過程を書く

(風が吹いたら桶屋が儲かるまでを順番に書く)

 

(p.193)

編集」とは、たくさんある情報の中で、「伝えたい」モノを拾い上げてトピックにする事

自分が最も心を動かされた部分だけをピックアップして、あとは切り捨てる

伝えたい部分に辿り着くために、必要な手順(1次資料等の調査)を踏んで過程を示すことが長い文章を書く意味

・「過不足が無い」と自分で思えたとき、それは他人が読んでも理解できるものになる

(p195)

事象に出会った時

そのことについてしっかり調べて

愛と敬意の心証を抱けたならば

過程を含め、自分に向けて書けばいい

 

(p.198)

やっぱり「起承転結」

「起」=実際の経験だという前置き

「承」=具体的に何があったか

「転」=その意味とは何か?

「結」=感想と提言(少しだけ)

 

(p.242)

文字がここへ連れてくる

・悪い言葉を発すると、悪い言葉は必ず自分を悪いところへ連れてゆく

良い言葉を発すると、良い言葉は必ず自分を良いところへ連れてゆく

 

いかがでしたか?

今回は、どうせ一瞬にしてバズるようなブログ記事作成の「即効薬」なんて無いのならば、開き直って「自分が詠んで面白い」と思うものを書き続けたほうが良い!という観点から書かれた元電通のコピーライター田中泰延氏の本をご紹介いたしました。

 

先ずは自分が出会った事象について、「この部分が気になった」箇所を調べることが重要・・・実は最近、私も国立国会図書館へはご無沙汰しているのですが、取り急ぎ郷土に関する1次資料ならば市立図書館の本館へ行けば、国会図書館のように待たされることなく開架で自由閲覧も可能な場合ありますね。

 

ちなみに調べる意義は、先ずは「自分が知りたい、読みたい」資料として残る文章を作成することが人生を面白くさせてくれるし、自分の思い込みから解放してくれるから・・・結果として、社会に役立つ、あるいは真新しい発見であると他人が判断すれば、経済的価値が付くかもしれません。

 

皆さんも是非とも、周辺国で「軍靴の音が聞こえて」きても、周囲に流されることなく自分の意見をしっかり持ち、それを互いに表現することで限りある人生を豊かに過ごすという選択肢を、この本で見つけてみてはいかがでしょうか?

 

※ちなみに、なぜ「軍靴の音が聞こえて」なのか?…という疑問は、この本を買って全部読めばわかりますよ♪