ポスドクとして留学して生活をするには、日本国内の所属先から引き続き給料をもらうか、自分でフェローシップからの援助を得るか、留学先のボスに雇ってもらうかになるのかなと思います。
理系(バイオ系)のフェローシップとして、単独の助成で留学できそうなものには例えば以下のものがあります。

国内
日本学術振興会 海外特別研究員 (国内の特別研究員でも、受け入れ先のボスの許可が下りれば1年半~2年留学可能です。国内のやつより海外学振の方が難易度が高いと思います。)
http://www.jsps.go.jp/index.html

上原記念生命科学財団 (リサーチフェローシップとポストドクトラルフェローシップの2種類があるようで、ほかからの給料の有無と年齢によるようです。) 
http://www.ueharazaidan.com/

万有生命科学振興国際交流財団 (臨床疫学・薬剤疫学・生物統計学関連、または循環器領域に限定のようです。)
http://www.banyu-zaidan.or.jp/

東洋紡百周年記念バイオテクノロジー研究財団 (財団理事または評議員の推薦が必須です。)
http://www.toyobo.co.jp/biofund/boshu/chouki_boshu.htm


海外
Human frontier science program (HFSPのLong-term Fellowshipsはかなり難しそうです。通っている人はCかNかSにファーストで一報はあるような気がします。3年と期間が比較的長い上に給料が良いようです。3年目は自国に帰ることも可能なようです。)
http://www.hfsp.org/

EMBO fellowship (往復渡航費も2-3000ポンドくらいでます。EU内の研究室などに所属する場合にアプライできます。2年間助成。)
http://www.embo.org/programmes/fellowships.html
アプライできる国↓
http://www.embo.org/aboutembo/embc/embc-member-states.html
2010年の国別の年棒の表↓
http://www.embo.org/documents/ratesnational2010.pdf

FEBS fellowship (1-3年助成のようです。)
http://www.febs.org/index.php?id=333

Marie Curie Fellowships (マリキュリのも割と給料が良いようです。申請書が結構長くて、申請もやや複雑そうですが。2年間助成で旅費と研究費付き。これもEU内の国限定のような気がします。)
http://cordis.europa.eu/improving/fellowships/home.htm

Royal Society (newton fellowship)  (以前はIncoming fellowship というのがありましたが、見当たらなくなりました。なくなったのかな?Royal SocietyのはUK内のみだと思います。)
http://www.newtonfellowships.org/
http://royalsociety.org/

あと、ケンブリッジのカレッジや研究所が援助してくれるフェローシップもあります。
Cambridge University Reporterや各カレッジや研究所のウェブサイトに募集が掲載されます。
http://www.admin.cam.ac.uk/reporter/current/weekly/


ポスドクとしてイギリスに行くことが決まったら、ビザが必要になると思います。
ビザの取得方法は数年単位で変わるようです。
ぼくが渡英した頃は東京の在日英国大使館で手続きをしていましたが、現在は東京か大阪のビザ申請センターに行って手続きをするようです。
http://www.vfs-uk-jp.com/japan/index.aspx
少し前に書きましたが、最初に渡英するときにはトラベラーズチェックを持って海を渡りました。(現金のポンド紙幣も持ってきましたが、外貨に両替する場合は通常、トラベラーズチェックを作る方が現金を作るのよりレートが良いです)
日本のシティバンク銀行に口座があると手数料無しで作ってくれます。(口座に50万円以上入れておかないと口座維持費が2100円/月かかりますが)
円からポンドへの両替のレートは大きく変化します。金融危機の影響もあり、この2-3年で1ポンドは250円~120円くらいに変化しました。。。もし近い将来に渡英するなら、今は換金するタイミングとしては割と悪くないような気がします。うーん、うらやましい。。。
渡英の際には500ポンド紙幣(?)のトラベラーズチェック数枚を含めて数千ポンド分作ったのですが、500ポンドのトラベラーズチェックの現金化にはちょっと苦労しました。銀行に持って行ったのですが、受け取ってもらえなかったんです。ケンブリッジの店で買い物をしたときにも試しましたが受け取ってもらえませんでした。
シティバンクのトラベラーズチェックはアメックスのやつで、それはロイズ(銀行)に口座があると無料で換金してもらえます。
近所のロイズの支店に持って行くと、一日に一人200ポンドまでと言われたので、10回くらい通いました。
500ポンドのはロイズでは換金してくれないと思って諦めて、郵便局でしました。
そして、2%弱だったかの手数料をとられました。(アメックスの支店に行けば無料で現金化できたかも)
その後、家からちょっと離れたロイズの支店にたまたま行ったときに、まだトラベラーズチェックが財布に少し入っていたので、現金化を試みました。
財布からぱっと出した瞬間に200ポンド以上だったので、超過分を財布にしまっていると、なんでしまってるの?それも現金化できるのにと、銀行窓口の担当者に言われました。つまりその支店(or 担当者)では一日に200ポンド以上でも現金化できたんです。500ポンドのやつもソウルプラザの近くのところなら、いけたかも。。。

この経験(とその他のやや類似の経験)から、銀行や公的なサービスの場合でも支店や担当者によって言うことが違う場合があるので、一度ダメでも近くの支店で試してみたら、もしかしたら問題が解決されるかもしれませんよ。
続きの、どこで家探しをするのか、についてです。
・ケンブリッジ大学のアコモデーションサービス
・不動産屋
・ネットで探す
・知り合いに聞いてみる
といったところが主でしょうか。

ケンブリッジ大学のアコモデーションサービスは、大学かその関連施設に所属する人なら利用できると思います。
登録する際には、必ずしもケンブリッジに到着していなくても良いようです。ぼくは渡英する前に日本から登録して、相場をうかがっていました。不動産屋を介さないので、仲介手数料がかかりません。
ウエストケンブリッジなどに、大学が建てた比較的新しいアパートメントのようなものもあるようです。そこは確か800-1000ポンドあたりで1DKくらいの部屋があったような気がします。大学やカレッジが管理している物件以外にも、大家が各自でサイトに登録している物件もあると思います。このアコモデーションサービスの事務はシティセンターのはずれくらいにあったと思います。
http://www.accommodation.cam.ac.uk/
事務↓
http://www.accommodation.cam.ac.uk/Info/Contact/

不動産屋は、Hills Roadや、Mill Road、Cherry Hinton Road沿いに何軒かあります。
日本と同じで、実際に足を運んで条件などを見ることになると思います。

ネットでも探せます。
Cambridge Accommodation Notice Board
http://www.brettward.co.uk/canb/

あとは、先ほど書いたように大きめの家をシェアして住んでいる人も多く、ケンブリッジでは人の出入りも激しいため、ちょくちょく空き部屋ができるようで、入居者募集の告知をメーリングリストで頻繁に見かけます。行き先のラボのボスなど、ケンブリッジに知り合いがいれば聞いてみるのも良いと思います。ちなみに、さっきこんなメールがきました↓。
Shortly a single room will become available in a shared house of 4 in ○○ Lane which is within 5 minutes walk to the lab.The other 3 in the house are also research scientists. Monthly rent £ 330. include all bills as well as wireless internet.
If interested can email or call 0776660xxxx


で、結局のところどの手段がいいのか?というのは難しいところですが、、、
大学などに所属をするなら、ひとまずケンブリッジ大学のアコモデーションサービスで探すのがいいと思います。大学かカレッジの管理する物件なら、もし何か問題があったときに何かしら対応してもらえそうな気がしますから。

多少手数料を払ってもいいのなら、不動産屋経由もアリですかね。チェーンの不動産屋なら、やや安心できる気がします。
ネットの掲示板などで探した物件ですと、手数料はかかりませんが、大家と直接交渉しなければなりません。
シェアハウスの場合は、既に入居している人たちと面談/面接をしてから決めることになるようです。


ちなみに、ぼくは上で紹介したCambridge Accommodation Notice Boardで見つけた物件に住んでいます。
多少、気になる点もある家ですが(トイレの水の出が悪いなど)、大家がなかなかいい人で、そして家賃がかなり安いこともあり(これが最大のポイントですね)、それなりに満足しています。