小説展開Aの続き♪ | もかのブログ

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日々のくらしのなかで思ったこと、大好きな旅行のこと、映画のことなど、
もりだくさん、ファンタジックandラブリーに書いていきます~♨

幸子、村長をはがいじめにしているミルタックの背後の2階のバルコニーから、いつのまにか回り込んでいたのか、カンカンが弓矢で王子の背中へ向けて弓矢を放とうしているのに気がつく。

幸子、とっさにそばで幸子の体当たりが効いたのか、まだ地面に頭を打ちつけて伸びてしまっているケンケンの手から槍を奪い取り、いちかばちかで、カンカン向かって投げようとした。その槍を吉田が横から奪い取る。

幸子「ちょっと何するの!」
吉田、槍を構えると、真剣な眼差しでカンカンに狙いをつけー、そして力強く、槍をカンカンに向かい、投げた。

槍は空中をくるくると素早く回転しながら飛んでゆき、今にも弓を放とうとしているカンカンの頭にその長い柄が当たった。

カンカンは槍の柄に思いっきり頭を殴られて、その場に倒れてしまった。が、すでに弓矢は放たれていて、ミルタックめがけて飛んでゆく。

幸子「王子!危ない!」

ミルタック、幸子の叫び声に後ろを振り返ろうとした瞬間、その右肩に弓矢が深く突き刺さった。

ミルタック「うっ!!」

ミルタックは肩を抑えて態勢を崩してしまう。その隙に慌てて外へと逃げ出す村長。

村人達も村長の後を追って我先にと逃げ出す。晩餐のローソクが倒され、辺りはまたたくまに炎に包まれていく。

幸子、ミルタックに駆けより、その肩を支える。
ミルタックの右肩からは血が流れ出てあふれだしている。

ミルタック、苦痛に顔をゆがめる。美しい額には真珠のような汗が吹き出ていた。

そこに駆け寄る吉田、幸子の代わりにミルタックを背中に背負い、外へと逃げだそうとした。
と、ミルタックが呟く。

ミルタック「本を・・あそこにある村長の本を持っていかねば・・・」

吉田「諦めろよ!それより早く逃げなきゃ、俺達も焼け死んじまう!」

ミルタック「頼む・・・確認したいことがあるのだ・・・」

吉田「本はどこだ!?」

ミルタック「バルコニーの真下の席の上にあるはずだ・・」

吉田、ミルタックと幸子を屋敷の外に出すと、再び燃え盛る屋敷の中へ飛び込んで行った。
次の瞬間、屋敷の入口の屋根瓦が燃え落ちた・・。

幸子「吉田君!!」

炎はその叫びを嘲笑うかのように、より勢いを増して屋敷を包んでいった・・。
幸子の目から涙が自然に溢れ出てきた。

まさか、こんなことになるなんて・・。吉田君を助けなきゃ・・!!

幸子はミルタックをそっと地面に横たえ、美しい羽毛のドレスのー裾をビリビリと引き裂き、ミルタックの右腕にきつく巻いて、流れ出る血を止血した。

そして、ドレスを脱いで、下着姿になると、そのドレスをマントがわりにして、燃え盛る屋敷の入口のドアの炎の中に突っ込んで行った。白鳥の羽毛で出来たドレスは予想以上に生地が分厚く出来ていて、炎の熱から幸子を守ってくれた。

幸子は入口をくぐり抜けると、吉田の姿を探した。

煙と炎が充満していて吉田の姿が見えない。

幸子、声を限りに吉田の名を叫んだ。

返事はない。

どこにいるの?!

幸子は王子の言っていたバルコニーの真下の席を探した。が、すでにバルコニーは焼け落ち、椅子やテーブルはその下敷きになっていた。

幸子は近寄り、吉田の姿を探した。すると、なんということだろう、吉田が焼け落ちたバルコニーとテーブルの間に下半身を挟まれて動けなくなっている。

幸子、吉田の体の上の木片を持ち上げようとするが、とても持ち上がるものではなかった。それでも幸子は渾身の力を振り絞り、木片を持ち上げようとした。

吉田が幸子に気がつき、その手に持っていた本を差し出した。

吉田「俺のことはいいから、早くこれをあいつに・・!!」

幸子「何言ってるの、早く逃げなきゃ!

吉田「先輩・・・短い間だったけどお世話になりました・・おれ、先輩と仕事出来て・・なんか楽しかったっす」

吉田、痛みの底から振り絞り出すように笑みを浮かべた。その目には涙があふれんばかりに浮かんでいる。
幸子「何、弱音吐いてるの!今助けるから!こんなとこで死んだりしないで!」
絶対に、死なせたりしない!!死なせたくない!!

幸子は強い思いのたけを、持てる力の全てを使って、木片を持ち上げた。

ずるり、と木片が持ち上がり、横に滑り落ちた。

わずかに出来た空間、幸子は吉田に手を差し延べ、吉田はその手をしっかりと握り、木片から体を引きずりあげた。

吉田、倒れるように幸子にもたれて、そして幸子をギュッと抱きしめた。

吉田「おれ・・・おれ、一生先輩に、ついていきます!!」

そのばがでかい声と吉田の嗚咽を聴きながら、幸子は安堵感に包まれながら思った。

泣いたりしてまるで・・子供みたいだよ、吉田君。

幸子、我に帰ると、慌てて吉田を放した。

幸子「逃げるよ吉田!」
吉田「はい先輩!!」

吉田は幸子の手を握り、炎をくぐり抜け入口へと急いだ。

幸子はこんな状況なのに、吉田に握られた手の感触が気になっていた。
ひとの手のぬくもり・・・こんなに暖かいんだ。優しいんだ。

ずっと誰かと手をつなぐことなんてなかったから、幸子はなんだかとても、幸せな気持ちがしていた・・。
〈続〉

更新しました~(笑)
おひまな時に楽しんでいただけたら嬉しさMAXドキドキです♪

ではまた今日もよい一日をお迎え下さいね~☆