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流れ雲のブログ

季節は巡り、花が咲き花が舞い、花が散り花が逝く、
きっといつか、風が吹いて、夢を運んでくる予感…
繰り返しと、積み重ねの、過ぎ去る日々に、
小さな夢と、少しの刺激で、今を楽しく、これからも楽しく…

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なぜ、美人はいつもつまらない男と 
結婚するんだろう? 
賢い男は美人と結婚しないからさ。・・・

 

Akairo11111

 

エロあり、笑いとペーソス 
メジャーではないけれど、
こんな小説あっても、いいかな。・・・



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俺がその店に行ったのは、四年の務めを終えて
しばらくのことだった。
昔の兄弟分が、俺の出所祝いにと、新宿の極道を
集めた場を用意してくれたのだが、しかし俺は断った。

俺は昔の俺じゃない。そう、俺は極道の世界から
足を洗った男だからだ。
服役中に組が解散したのをきっかけに、俺の
悪党人生もこれが潮時だろうと獄中で足を洗う
決意をした。

物心ついた頃からヤクザな世界でメシを食って来た俺が、
今更どうやって生きて行けばいいのかわからなかったが、
しかし、ここらが潮時だ。

ネオンの街をビビりながら肩で風を切って歩くのにも
もう飽きた。
代紋を持たない極道はただのドブネズミだ。
今更、金ピカの兄ぃ達の前にドブネズミの姿を
御披露した所で恥をかくだけなのだ。

だから俺は兄弟分のせっかくの厚意を辞退させて
もらったのだった。
兄弟とは、ガキの頃から共に新宿で泥を喰って来た
戦友だった。

しかし今は立場は違う。あいつは華やかな新宿の兄ぃで、
俺はヘドロにまみれたドブネズミ。
そんな兄弟は、俺の意地っ張りな性格を知っているのか、
それ以上無理強いせず、じゃあ2人で飲もうや、
と笑ってくれた。
しかし俺のポケットの中には8千円しかなかった。

出勤前の優子を呼び止めた。
真っ赤なドレスに安もんのコートを羽織った優子が
「ん?」と振り返る。
相変わらずの丸い目は小動物を連想させた。

「おまえ、今、いくら持ってる・・・」
八畳ワンルームの片隅で、俺は言いにくそうに
靴下を弄りながら聞いた。

痩せても枯れても極道でメシを食って来た俺には、
女の財布をあてにする事が何よりの生き恥なのだ。
優子が「えっとね・・・」と言いながらバッグを開く。
優子のくたびれたバッグの中には、街角で配っている
ポケットティッシュしか詰まっていない。

「6千円ある・・・」
優子は申し訳なさそうに俺の顔を見つめながら、
財布からしわくちゃの千円札を取り出し俺に渡した。

「でも、そうしたらおまえのタクシー代がないだろ」
「大丈夫。歩いて行くから」
優子はあらいぐまのような丸い目をして、
人懐っこく笑った。

ここから優子が勤める歌舞伎町の店までは
歩いて30分はかかる。しかも外はどしゃぶりの雨だ。

俺はその千円札を黙って優子のバッグに戻すと、
その場にごろりと寝転がった。
「いくらいるの?・・・」
優子が恐る恐る俺の顔を覗き込んだ。
安物の化粧品の匂いがいじらしい。

「いいよ。いらねぇよ・・・」
俺はこれ以上の生き恥をかきたくなくて、早く優子に
部屋から出てって貰いたくて、ジッとテレビを
見つめたままわざと突っ慳貪にそう言った。

「これからお店に行って、もう一度前借りお願いして
みるから・・・ねぇ、いくらいるの・・・」
優子は俺の機嫌が悪くなったのかと焦りながら、
恐る恐る俺の肩に静かに手を置いてそう言った。

「うるせぇ。ガキのくせにゴタゴタ言ってんじゃねぇ。
いらねぇって言ったらいらねぇんだよ。
とっとと店に行って来いよ」

俺は肩に乗ってた優子の小さな手を振り解きながら、
しかめっ面で煙草を銜え、そして火を付けないまま
テレビを睨みつける。

「・・・ごめんね・・・」背後から優子の声が聞こえた。
フローリングをスリスリと歩く音が聞こえ、安物の
化粧品の匂いが遠離って行く。

「・・・行ってきます・・・」
優子の小さな声と共に、おんぼろマンションの扉が
カチャッ・・・と弱々しく閉まった音がした。

優子が出て行った先をゆっくり振り返ると、
寝転がっていた俺の背後には、くだらねぇ小説の
書きかけの原稿用紙と、そしてしわくちゃの
千円札が6枚、冷たい蛍光灯に照らされて
いたのだった。

四年ぶりの歌舞伎町だった。
あの頃とは随分ネオンの色も変わっていたが、
しかしこの独特な人間臭はあの頃となんにも
変わっちゃいなかった。

湿ったピンクチラシが地面にベタリと張り付いている
雨上がりの歩道を歩いていた俺は、ふと、ビルの
ショーウィンドゥに映る自分の歩き方を目にし、
慌ててポケットから手を抜くとスッと背筋を伸ばした。

いくら極道の足を洗ったとて、この長年どっぷりと
裏社会を歩いて来た歩き方がすぐになおる
わけじゃない。

背筋を伸ばしながら風林会館の前まで行くと、
ビルの前で携帯電話を耳にあてていた若者が、
俺の顔を見るなり携帯をパタンっと閉じ、
ギラギラとした目で微笑みながら「お久しぶりです」
と俺の顔を覗き込んだ。

若者はスマートな濃紺のスーツを羽織り、
銀行員のような髪型をしていた。
見覚えのない若者だったが、そのギラギラした
目の輝きからヤクザもんだとわかる。

「兄貴が中でお待ちしておりますので・・・」
そう言いながら喫茶店の中に入って行く若者の
後に付いて行く俺は、その若者の後ろ姿を
見つめながらふいに思い出した。

そいつは、四年前、俺が務めに行く少し前、
兄弟の舎弟になった歌舞伎町のホストの少年だ。
俺はそんな若者の背中に「おい」っと声を掛けた。
歩きながら「はい」と振り向いた若者の表情には、
あの時のチャラチャラしたガキの面影はすっかり消え、
修羅を彷徨う極道の面構えをしていた。

「頑張ってるな」
俺がそう笑うと、若者は「覚えててくれたんですか」
と、急に人懐っこい笑顔で笑った。

すると突然、「おい!兄弟!」と、人が溢れる
巨大な喫茶店の窓側でそう叫びながら男が
立ち上がった。

コーヒーを啜っていた台湾ホステスやスポーツ新聞を
読んでいた白タクの運転手がチラッと男を見るが、
しかし、叫んだ男のその人相を見て慌ててスッと
視線を元に戻す。

「ちょっと痩せたよなぁ!」
兄弟は、まだ俺が兄弟の席に辿り着いていない
というのに、もう待ち切れないといった感じで遠くから
嬉しそうにそう叫ぶ。

相変わらずのせっかちだ。ガキの頃から変わらない
坊主頭には、その脳天から左耳にかけて30センチ
ほどの傷跡がムカデのように這っている。

あの傷は、あいつが俺と一緒に本部の部屋住みを
していた頃、幹部連中が徹夜麻雀している最中に
事務所のソファーで大鼾をかいて寝てしまい、
先輩の兄ぃから灰皿で頭を叩き割られた時の傷跡だ。

「くっくっくっくっくっ・・・」
兄弟は嬉しそうに笑いながら、俺の懲役痩せした
細い腕を、指が三本しか残っていない右手で
パンパンと叩き、「アイスか、それともホットか」
と目をギラギラさせては聞いて来た。

しかし兄弟は俺の返事を聞く前に、
「いや、コーヒーなんて飲んでる場合じゃねぇ、
出よう」と、椅子に座りかけていた腰を急に
立ち上がらせると、「おい!哲雄!行くぞ!」と、
店を出ようとしていた若者にまたしても大きな声で
そう怒鳴り、再び周りにいた台湾人ホステスたちを
悪戯に怯えさせたのだった。

「兄弟。どうしても兄弟を連れて行きたい
店があるんだよ・・・」
兄弟は子供のように含み笑いをしながらそう言うと、
相変わらずのせっかちは衰える事を知らず、
そのままズカズカと早足で歌舞伎町のネオンの
中へと向かって行ったのだった。

どぶねずみ・続く

 

愚人は過去を、賢人は現在を、狂人は未来を語る



 

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辛いこと。
悩むこと。
悲しいこと。
寂しいこと。

それを通り越して、悶えだけでなく、
「死んでしまったら、どんなに楽だろう」
なんて考える人もいるでしょう。

もし、学校の授業に、「辛いことがあった時、
どうしたらいか」などという科目があったら、
どんなにいいだろうなどと考えることがあります。

社会に出るということは、苦労の連続です。
社会に出た時に役立つことを教えるのが
「教育」ではないかと思うのですが・・・。

直木賞を受賞した浅田次郎さんの作品に、
「霞町物語」という小説があります。
東京の霞町に住む「僕」が主人公。
認知症の進む祖父と父親が営む写真館を舞台に、
胸がギュウと苦しくなるほど、せつなくほろ苦い
感動連作ストーリーです。

高校の卒業の記念に、祖父が「僕」と、
幼い頃からの友達のキーチと良治の三人の
写真を撮ると言いだします。
三人を、それぞれ椅子に座らされてシャッターを
切ります。

良治の番になった時、祖父は言います。
本文からの抜粋。・・・・
 *    *    *    
「おめえは唇がひしゃげている」
祖父は良治に向かって言った。
「え?――そうですか」
「人間、どうすりゃ口が曲がるかしってっか?」
「知らねえ」

「嘘ついたとき。分不相応の見栄を張ったとき。
うんざりと愚痴を言ったとき」
「はあ・・・」と、良治は気まずそうに小さな会釈をした。

「要するにおめえは、嘘つきの、ええかっこしいの、
愚痴っぽいやつだ――ああ、そうそう、あとひとつ。
ずっと写真を撮っていると口が曲がっちまう」

片目をつむり、唇をひしゃげたまま祖父は
ファィンダーから顔をもたげる。
「こんなふうによ」
むろん、それは洒落だ。

祖父はどんなときどんな相手にも、ふしぎなくらい
まっすぐ向き合った。
「どうすりゃ治るかな」
「簡単さ。笑うときは大口をあけて笑う。ワッハッハッ」
「ワッハッハッ」「そうだ。そんで。
泣きたくなったら奥歯をグイと噛んで辛抱する」
良治は道化て口を噤んだ。
「こう?」

いかがですか。
「笑うときは大口をあけて笑う。ワッハッハッ」
「泣きたくなったら奥歯をグイと噛んで辛抱する」
この二つを守れたら、
たいていのことは、乗り越えられそうな気がします。
あまりにも簡単だけど、・・・
いや、単純だからこそ、わざわざ誰も教えてくれない
気がします。

それを教えてくれるのが、
お爺ちゃん、お婆ちゃんなのかもしれません。
話には続きがあります。
祖父は、こう言います。

「オーケー。男は毎日それの繰り返し。
一生それの繰り返し――ハイ、
撮ります。あっち、ねえ、さん」

そうなのです。
笑う時には、思いっきり笑う。
泣きたいときは、グッと耐える。
人生とは、その繰り返しだと。

人の一生は、「そういうことの繰り返し」だと、
若い頃から教えられていたら、「何かあった」時、
それだけで乗り越えられる気がするのです。
心の準備というのでしょうか。

そんな授業が中学か高校であったなら、
その後、私の人生は・・・・
いや・・・変わらないかな?
体験しないものは、身に付かないとも言いますから
・・・・。 

 

 

 

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歌は心の走馬灯、歌は世につれ、
  世は歌につれ、人生、絵模様、万華鏡…

 




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