これが終わったらまた新しいことをしよう。
言葉にすれば誤解を生むばかりで、黙っていれば消えてしまったような気さえするけど
ちゃんと生きてる近頃です。もうすぐ夏だなあ。
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続けてきた物語がもうそろそろ終わりをむかえそうなので
おはなしのあらすじをまとめました。
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第一話「1000年待ってた」
目が覚めたケムポは人のいない星を歩き始めた。
虫や魚や動物はいる。けれども仲良くなることなく、
そして季節が巡れば消え去ってしまう生き物ばかり。
ところが幾度目かの冬を越えたある日、空から誰かが訪ねてきた。
それは綺麗なサンタの娘だった。
第二話「星の羊の片想い」
熊のぬいぐるみペッコリを女の子に返すために旅立ったケムポは、
野菜型の宇宙船で大きな羊のいる星に不時着した。
羊から託されたヒマワリを、遠いウサギの影に渡すため
向かい風の中ケムポは歩き始めた。
第三話「太陽が好きなユキダルマ」
ユキダルマ達が暮らす星で一人太陽を見上げ手をふるユキダルマがいた。
村の者達からは変わり者扱いされ、村のはずれで暮らしていた。
ある日ゆらゆらと太陽が落ちてきて、ユキダルマはそれを助けに走り出した。
第四話「最後の二人が夢を見る星」
次にペッコリとケムポが辿り着いたのは見渡す限り荒野の、けれども点々とお墓のある、
おそらくかつて栄えていたであろう静かな星。
幻のような夢のような、しかし居心地の良い物とは少し違う景色が浮かんできた。
第五話「大きな翼が欲しいんだ」
ある星の空に浮かぶ島には翼を持つ人々がいて、大きな木になる実をとって暮らしていました。ところがある日、巨大なロボットが次々と翼を持つ者達を捕えはじめたのです。
第六話「空の迷子たち」
翼を持つ者達を魚の口に押し込んだ二人のロボットは、背中に映るカウントダウンが終わるまで島を散歩しました。やがてその寿命の数字がゼロになる時、大きな爆発を起こし、その島を消し去りました。
第七話「羊とウサギと大きな果実」
飛べない少年とケムポは島の爆発とともに落ちてきた大きな木に向かい、その大きな果実をほおばりました。そして少年は凶暴な羊へと姿を変え、島の爆破を企てたであろう魚に乗った者に戦いを挑みました。
一方、ケムポがずっと探していた少女の父はその星にいて、ケムポが乗ってきた野菜型の宇宙船を見つけたのです。ぬいぐるみに通信機能があったのでしょう。
第八話「空飛ぶウサギが生まれた頃」
ある時代、どこかの星に小さな木が育ちました。
そこになる果実を食べると、天使は空を飛び、ウサギは賢くなりました。
そしてもっと食べると、天使は怪物のような羊になり、ウサギは沢山の発明をしました。
果実には特別な力があるようです。やがてそれぞれの種族は実を奪い合い争いました。
ウサギと天使の間に生まれた子はそれぞれの種族から狙われることになり、
争いは激しくなっていきます。
第九話「星に残ったウサギの回想」
翼を持つウサギ少年が目を覚ますとそこは誰も生きていない荒野でした。
あの木は天使たちが運び去ってしまい、少年をかばって母は死んだようです。
果実を巡る争いは終わり、誰一人いないこの星を飛び回る少年は、
みんなの墓を作り、そしてかろうじて生きていたロボットを見つけました。
第十話「木のうかぶ隣の星へ」
木を運び去った天使たちは隣の星で暮らし始めました。
一方、翼を持つウサギ少年は生き残ったロボットたちを修理して、
ほかに誰もいない荒廃した世界をともに暮らしました。
ある日ロボットが墓に果実をそなえていると、二人のウサギがそれを奪いに来ました。
攻撃されたロボットは倒れ、もう起き上がることはありませんでした。
残されたロボットとウサギ少年は魚に乗り、木を壊すために隣の星へ向かいました。
あの果実さえなければもう争いがおきることはないと思ったのです。
第十一話「争いの種を食べに来た」
羊になった天使と翼を持つ少年との戦いを遠くに見上げていたケムポは、
サンタのおじさんに見つかり、あの娘のところへ連れられて行きました。
その一方、魚の口から脱出した天使たちと、果実を探すサンタ達との争いが
また始まってしまいました。
そして争いの種をなくすためにきたはずのウサギ少年は、もうくたくたになっていました。
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第十二話、最終回へ。