2015年末に、琴を習い始めた。
それまで、「琴」なんて考えたこともなかった。
それに、まさかブラジルに琴が存在するなんて、
思っても見なかった。
それが、ある日、ある人に
「あなたの役割は、楽器「琴」を使って弾き語りするシャーマンだ」
と言われたので、当時行き詰っていた私は、
とにかく何でもいいから、抜け出す糸口がほしかった。
そして、何気なく旦那に、
「ブラジルに琴なんてあるかなー?」
と聞いてみた。
すると、「OOおばさんが持ってるかも」と来た。
ブラジルに6年もいて、しかも近い親戚だったのだけど、
まったく知らなかった。
沖縄の音楽に使う琴があるかもしれないとのこと。
早速、電話してみたら、
琴も、琴柱も爪も教本までも、全部あるから、
貸してあげるよーといわれ、
取りに行ったら、
いい先生がいるよーと、先生のお宅に連れて行かれ、
気づいたら、習うことになっていた。
でも、いつか引っ越すかもとか、
何かの都合で続けられなくなるかもとか、
いろんな前置きをして、
それを了解の上で通うことになった。
そしたら、今度は弾くだけだと思っていたのが、
歌のセットだということを知り、
最初は、「古典」だなんて何も知らずに始めたので、
初めてその歌を聴いたときは、
ものすごい睡魔に襲われ、
これは無理だ・・・と思った。
でも、さすがにそうとは言えず、
やめる言い訳を色々と考えていた。
ちょうど2016年始めだった。
とりあえずYOU TUBEでその歌を見つけ、
何回も何回も聞いて、暗記した。
そしたら、耳が慣れてきたのか、
歌えるようになった。
それから、1年続けたけど、
やっぱりまだ、
「本当にやりたいのだろうか?」
「続けてていいのだろうか?」
「期待されても困るし」
みたいなのが、頭の中をぐるぐるしていた。
そしてその頃、
2016年4月ごろに始めたカラオケで
童神を歌い始めた。
どうしてだったのだろうか、
はっきりとは覚えていないけど、
なんとなく沖縄の歌に魅かれて、
YOUTUBEで見つけたのがすごく気に入って、
そしたら、たまたま
カラオケ仲間のおばあちゃんがCDを持っていて、
貸してもらったのだった。
そして、沖縄の歌を歌い始めたら、
カラオケが急につまらなくなちゃって、
沖縄民謡を習いたいと思うようになった。
でも、琴もまともにできてないのに、
(一応、上達が早い!と褒められてはいたけど)
この状態で、三線や民謡をやるというのは、
琴の先生に失礼なんじゃないか?と思った。
だから、民謡をやるために、
先に、琴と古典をある程度できるようになってから、
堂々と民謡も始めることを、認めてもらおうと思った。
でも、それが不思議なことに、
琴を一生懸命やり始めたら、
急に、琴が楽しくなってきて、
今までの中途半端な感情やもやもやが消えてしまった。
そして、琴の先生に
民謡も始めたい!といったとき、
やっぱり先生は「じゃあ、もう琴はやめるのね」と
寂しそうに言ったけれど、
私は慌てて、「琴も続けます」と言った。
そして、2017年、3月、民謡を始めた。
本当は三線は、自分には無理だろう。
と思っていたので、歌だけのつもりだったのが、
三線もやったほうがいい!という先生の強い勧めで、
三線もやることになった。
しかし、なぜか、
3回目の授業位で三線が普通に弾けるようになった。
三線を借りて、家で練習するようになったら、
すぐに弾きながら歌えるようになった。
自分も先生も驚くほど、早かった。
そして、今年(2017年)の10、11月に、
琴(琉球古典音楽)と三線(沖縄民謡)のコンクールで
新人賞の部に挑戦した。
結果は、琴も三線も民謡カラオケも入賞して、
民謡は童神を歌って、10人中1番だった。
嬉しかったけど、
1番になってしまったことで、
今後の縛りや、いろんな人の期待を受けるのが、
ひちょっと苦しくなってしまった。
琴を始めたときのように、
「いつまで続けるの?」
「そこまで沖縄人や沖縄文化に染まるつもりないしなー」
「単に歌いたいだけなんだけどな」
「どうやってやめる理由を探そうか・・・」
とか、考えてる自分がいた。
沖縄がどうとか、音楽がどうとかじゃなくて、
単に、組織や枠組みに縛られること、
自由な立場でいられなくなることが、
嫌なんだと思う。
でも、こういう流れがあって、
今は、「私は歌いたい」という思いに至っている。
人一倍、人前で緊張するくせに、
と自分でも思う。
でも、「歌が好き」「歌いたい」という気持ちが、
はっきりとあることに気がついた。
もし日本にいたら、人前で、
ステージの上で歌うなんてこと、
絶対にありえなかったと思う。
最初に、「琴」とだったのは、
この全体の流れを汲んで、だったのだろうか。
これを、縁とか偶然の一致というのだろうか?
迷子になっていたあの頃、
ただ「琴はあるのか?」と聞いただけで、
ここまで、人生が広がるとは思ってもみなかった。
深く考えず、先のことを心配しすぎず、
直感やインスピレーション、
メッセージ、アイデアに従ったら、
もっと楽に前に進めるのだろうなーと思った。