マスクの使用法に関して | とりす歯科矯正(大人のための矯正歯科専門医のブログ)

マスクの使用法に関して


マスクに関する以下の記事がネットに掲載されていました。
マスク依存症とは? そして自認率は??
「伊達マスク」が常用となり、心理的にも物理的にも手放せない状態のことを「マスク依存症」と呼んでいる。自分の身体的なコンプレックスを隠すため、あるいは他人との会話が苦手、表現が下手などのような、他人との接触を恐れる原因となるウィークポイントを有しており、その部分をカバーするための心理的な壁・バリアー的な認識をマスク(を着用した状態)に与えているというもの。つまり心理的安寧を得るためのお守りのような存在だが、顔を隠す物理的な効用もあること、そして震災以降は特にマスク装着の状態が社会的に是認されるようになったため、よりハードルは低くなりつつある。
この「マスク依存症」に関し、自分はその症状に該当するとの認識を持つ人は全体で0.7%。属性別では20代女性がもっとも多く3.4%に達する結果が出た。
 伊達マスク着用率同様、若年層ほど、そして男性より女性の方が高い値を示している。また今件では「マスク依存症であるか否か」のみでの選択だが、実際には「依存症かもしれない(程度に伊達マスクをしている)」、そして「自意識は無いものの実質的にマスク依存症である」との事例も想定される。こられが積み重なることで「伊達マスク経験率」の男女差・世代差に連動する形となったものと思われる。要は「伊達マスク」の装着の一部要因が深いものになると、「マスク依存症」足り得るという次第。
心理学には「仮面効果」なる言葉がある。これは他人に自分自身を認知・特定されないように変装し、あるいは不特定多数化することで、自分の本性が表れやすくなるというもの。匿名化もある意味似たようなものだろう。「マスク依存症」の要因である「自分が恥ずかしいと思っているところを隠したい」という願望も、それに通じるものがあるのかもしれない。

矯正歯科の専門医として非常に興味ある記事内容ですね。当院においても、マスクを常用する患者さんをよく見かけます。特に初診時から治療途中まで片時もマスクを外すことは無いのではと思えるほど、寒い冬は勿論暑い夏でも着用している患者さんを見ます。

その患者さんの全てと言って良いほど、歯並びの悪さと口元の突出感に対する劣等感をマスクで隠す事を目的としているようです。

悪い歯並びでは人前で笑えないや話せないなどは、比較的誰もが感じる事ができ、矯正歯科治療をすれば改善することも知っています。しかし、口元の突出感に関しては、本人は勿論ですが第三者も違和感を感じつつも、これが歯並びから起因していると知っている人は極稀です。

それだけに口元の突出感のある人の悩みや劣等感は、単に八重歯など乱杭歯に比べればより深いように思えます。そしてこれらの口元の突出感に悩みをもつ方は、非常に熱心にネットを始め色々な情報を集め突出感が歯並びから起因していることを知り、その改善には矯正治療であることを初めて知るようです。

そして複数の矯正歯科へ相談に行き、その中で実際に口元が改善出来きた他の症例を見て初めて納得し矯正治療を始めると云うのが当院でのごく普通のパターンです。

これに対し乱杭歯や八重歯などの一般的な悪い歯並びの方は、矯正治療で改善出来る事を知っているだけに比較的近くで治療費が安く便利だと思う歯科医院を選択する傾向があります。

確かに治療の難易度も八重歯などの乱杭歯の方が治療の難易度も低く、治療期間も短いのが普通なのに比べ、口元の突出感を改善するのは、治療難易度も高く、必ずと云って良いほど抜歯しなければ改善しないのが当たり前となります。

それだけに患者さんには、治療に対する理解度や協力度が不可欠となります。当院において口元に対する悩みが深ければ深い患者さんほど、理解度も協力度も良いのが普通ですし、良好な治療結果を得る事ができています。

そんな口元の突出感のあった患者さんも、治療の最終段階あたりからマスクを着用しなくなります。冬の風邪の季節はともかく悩みが無くなればマスクなしの方が良いに決まっていますよね。

当院の患者さんの中には一年中常用していたマスクだったのが、治療後の今は冬の寒い季節にも関わらずマスクを付けずに来院されている方もいます。マスクの下の悩みを解決出来れば、好き好んで常用することも無くなると云うのが自然なように感じます。

それから、この口元の突出をそのままにしているとどうなるか?当然口はいつも無意識下ではぽかんと開きっ放しですので、乾燥する冬場は唾液も乾燥して口腔内は、カラカラの状態となり、免疫的な防御も低下し、様々な疾病になりやすい最悪の環境と云えます。

突出感の改善は、無意識下で自然に閉鎖できる口元になるということに繋がり、唾液か乾燥しづらく絶えず浸潤した環境になることですから、見かけだけではなく、口腔内の環境を健康にするということになります。当然虫歯や歯周病、口臭等を防止する事にも繋がりますし、また消化器系にも易しい環境となります。

口は健康にとっての大事な入り口であり、長く健康を維持する大事な器官なのです。この器官を長く維持するためには、単に歯並びが良く噛んでいるだけではなく、口元が無意識下で自然に閉鎖できることが絶対条件となります。そう云った意味から口元の突出感を気にしている人が、特に冬場の乾燥時期に常時マスクを着用(睡眠時も)するのは唾液の乾燥を防ぐ意味では正しい使用法と云えまね。