なぜ非抜歯治療が喜ばれるか? | とりす歯科矯正(大人のための矯正歯科専門医のブログ)

なぜ非抜歯治療が喜ばれるか?


 最近では学校歯科検診で2.30人に1人位は矯正装置を付けている生徒達を見るようになりました。その全てと言っても良いくらい見事に非抜歯治療を行なっています。

日本人の現代人のほとんどは、顎が小さく、それに較べ歯が大きいという現状はすでに定着した概念なのですが、口元の調和まで考慮する概念を合わせて持つ矯正専門医は未だに少数派です。

なぜ少数派なのか?の理由は非常に明確で、口元の調和を考慮する治療は診断方針が高度なため、長い経験と知識そして技術が高くなければ対応出来ないということが挙げられます。

逆に口元の調和を無視した診断で単に歯並びだけを考慮した矯正治療は、経験が少なくても短期間(約1年)で終えることが可能だからです。

かつ、患者さんにとっては抜歯しないで治るのであればそれの越した事は無いという心理が働くことも、非抜歯が普及する大きな要因にもなっています。

口元の調和がとれている人とは、横顔の鼻からあごに掛けて口を閉じた状態で美しい曲線の人であり、この調和がとれていない人とは、この横顔のラインが口を閉じると梅干しの皺のように緊張がでて美しい曲線とは異なるもので、リラックスすると、口がぽかんと開いてしまう人を指します。

口が無意識下でぽかんと開く人は、口の中の唾液が乾燥しやすいという環境にあることが、大きな問題となってきます。唾液の持つ能力が如何にに大切か、唾液が無ければ、少なければ食事もできませんし、消化も悪く消化器系に悪い影響を与えます。そして、唾液の持つ免疫能が下がり虫歯や歯周病になりやすくなり、長い目でみると折角並べた歯並びも口元の調和がとれていなければ将来的にはその機能(咀嚼、発音)を維持する事は難しいと言えます。

抜歯そして非抜歯は、将来的なことまで考慮した診断の結果で決定されるものであり、初めから非抜歯ありきは診断ではないのです。