以前にも増して

よく聞くようになったレチノール。

 

 

レチノールはシワやハリ感、透明感など

エイジングケアにとても良い成分であることは

皆さまご存じかと思います。

 

 

レチノールには色々な成分がありますが

簡単に言うとビタミンAの一種です。

 

 

医療用の「トレチノイン」は

効果は大きいものの刺激性も強いため

肌を観察しながらの皮膚科処方となり

化粧品には配合が認められていません。

 

 

化粧品成分として配合されるレチノイドは

レチノールやその誘導体のことになります。

 

 

これらは肌の酵素で変換や代謝され

最終的にはレチノイン酸(トレチノイン)となって

レチノイド受容体に結合して作用するので

効果は穏やかで刺激性も緩和されています。

 

 

ただ、レチノールは高濃度だと

「乾燥・痒み・赤み・皮向」などの

副反応(A反応)の心配が生じてしまうことと

安定性も乏しいことが悩ましいところです。

 

 

私なりにレチノイドを

大まかに図にしてみました。

 

 

 

 

レチノールと同様の作用が有り、

かつ副反応が生じにくい成分として

最近注目されているのが

「グラナクティブレチノイド」と

「バクチオール」ですキラキラ

 

 

「グラナクティブレチノイド」の成分名は

「レチノイン酸ヒドロキシピナコロン」と言い、

酵素で変換や代謝されずにレチノイド受容体に

直接結合することで作用を発揮します。

 

 

「ピナコロン」の部分が名前みたいで可愛いくて

何となく親近感がありますラブラブ

 

 

「バクチオール」はビタミンAとは別物で

オランダビユという種子から抽出した

植物由来の成分なのですが

レチノールと同様の効果を発揮することが

最近研究で続々と発表されています。

 

 

バクチオールはレチノールの代替え成分として

以前から気になっていたのですが、

まだしっかりした研究が少なく半注目くらいでしたが、

近年は研究論文が数多く発表され

その内容もとても興味深く

改めて大注目しています。

 

 

どちらも取り寄せて使用しましたが

グラナクティブレチノイドは

A反応が起こりにくい受容体に

直接作用するとても良い成分です。

 

 

ただ原料中の実際の濃度は10%で

残りの90%は付帯成分になるため

効果を考えると少なくとも2%以上の

原料配合が必要になることと

温度変化には強いのですが

光にはとても不安定なので

個人的にはバクチオールの方が

優れた成分だと思っています。

 

 

中でもSytheon社のバクチオール原料は

99%純粋なバクチオールなので

原料の推奨配合濃度は0.5~1.0%となり、

レチノールと同等の様々な効果を

組織や細胞テストだけでなく

ヒトでも多く検証されていることに

私は魅力を感じています。

 

 

光に対しても安定性が高いので日中も使用でき、

紫外線からのレチノールの分解まで防ぐという

驚きの機能性をもった原料です。

 

 

レチノールは刺激が起こりにくい

0.1%以下でも効果が期待できるので

そこにバクチオールをしっかりと

配合することで効果を底上げする

相乗効果も見込めるようです。

 

 

ただ難点は「価格が高いビックリマーク

 

 

私が気になる成分はいつも高額です汗

 

 

ですが皆さまにお喜びいただくために、

現在処方のリニューアルに

取り組んでいるセラフィムには

レチノールとバクチオールの両方を

しっかりと推奨濃度配合したもので

試作を繰り返しています。

 

 

発売はまだまだ先の話になりますが、

その他に配合する成分も含めると

本当に凄い美容液になりますので、

ぜひともご期待くださいませクローバー

 

 

今日も皆さんに素敵な笑顔がふりそそぎますようにキャメロン&ガブリエル♪

 

 

【参考】

・顔の光老化のための局所バクチオールとレチノールの評価2019.2.1 https://academic.oup.com/bjd/article/180/2/e45/6601602?login=false

https://www.jidinnovations.org/article/S2667-0267(22)00086-8/fulltext

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/jocd.15667

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/ics.12784

https://jddonline.com/articles/clinical-evaluation-of-a-nature-based-bakuchiol-anti-aging-moisturizer-for-sensitive-skin-S1545961620P1181X/

https://jddonline.com/articles/a-clinical-study-evaluating-the-efficacy-of-topical-bakuchiol-up256-cream-on-facial-acne-S1545961621P0307X/

https://www.scirp.org/pdf/jcdsa_2021091715130984.pdf

・皮膚モデルに対するレチノイドヒドロキシピナコロンレチノエートのアンチエイジング効果2018.9 https://www.jaad.org/article/S0190-9622(18)31012-0/abstract

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25876142/